7824オプトロムIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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オプトロム(7824 名証セントレックス)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

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セクター:その他製品

業績は音楽CDの売れ行き次第か
 販売ウエイトからはCD部門、特に音楽CDの販売動向に業績が大きく影響を受ける可能性がある。07.3期の会社発表見通しベースでのEPSは約7.8円で、想定されている公募価格200円のPERは、約25倍強となる。

 足元の業績動向を踏まえると、PER25倍での評価は十分だと思われる。公募価格には特に割安感が感じられない。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/3 06/3 06/6 1Q 07/3予
売上高(百万円)
2,960
13.1%
3,347

792
4.6%
3,500
営業利益(百万円)
286
-12.1%
251

54

--
経常利益(百万円)
185
11..9%
207

39
15.7%
240
当期利益(百万円)
301
-64.9%
106

24
22.5%
129
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,850
1,133
3,905
1,238
3,794
1,262
--
--
株主資本比率(%) 29.4% 31.7% 33.3% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
4.8%
26.6%
5.3%
8.5%
1.0%
1.9%
--
--
発行済株式数 16,570 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
18.19
68.35
6.38
74.73
1.43
76.16
7.81
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
CD、DVD、スタンパーの製造・販売
 オプトロムは、レコード会社や出版会社、一般事業会社等からの受注に基づいて、音楽用CD、パソコンソフト用等の複合型CDの製造・販売を主力字事業としている。DVDの製造・販売分野も拡大し、プレス生産用の基盤であるスタンパーの販売事業にも力を入れている。

情報開示の状況
開示あり、十分な開示内容
 オプトロムのウエブサイトには既に投資家向け情報開示のページが設置されている。現在掲載されているコンテンツは、上場関連のニュースリリースと資料、業績見通しと、IRスケジュールとなっている。上場前段階としては、十分な開示内容。


収支の状況
07.3期は増収増益の見通し
 CD部門では、音楽CDは1999年以降の5年間は生産数量・金額ともに下落傾向にあったが、2004年にはミリオンセラーが11作品に復活したことで、減少幅は小幅となり、2005年にはミリオンセラー作品が12作品に増えて、生産数量・金額では減少傾向に打ち止め感が出つつある状況。

こうした状況を背景として、オプトロムでのCD-DA販売では、主要取引先であるビーインググループでB’zをはじめとするアーチストのCDリリースに加えて、教材用CD等の販売が好調に推移したことで、06.3期は前期と比較して数量・金額ともに増加した

 複合型CD(CD-ROM)では、デジタルカメラに添付されるデータ用CD-ROMの生産が減少したことと、ゲームソフトや電子出版物等で高精細な映像に対応するメディアの大容量化に伴って従来型のCD-ROMからDVDへの切替が進んだ影響で、数量・金額ともに前期と比較して減少。CD部門全体では、販売数量・金額ともに前期と比較して減少した。

 一方、DVD部門では、06.3期に生産設備に2ラインを追加導入して生産能力を増強し、販売数量・金額は共に前期と比較して大幅に増加。スタンパー部門では、従来のCDスタンパーの生産設備に加えて、DVDスタンパーの設備を本格稼動させたことで、販売数量は大幅に増加した。但し、数量は伸びたものの、販売金額については、対前期比で若干の増加に留まっている。

 コスト面では、原料価格の高騰によって主原料であるポリカーボネイト等が値上がりしたことと、DVD関連設備投資等による減価償却費の増加によって増加し、営業利益では、対前期比で減益となった。

表1 事業部門別の06.3期販売実績(百万円、前期比%)
CD部門     2,415  -5.1%
DVD部門     695 +145.9%
スタンパー部門  152 +106.9%
その他の部門   83  +39.2%
合計       3,346  +13.1%

 05.3期の当期利益と比較すると、06.3期は減益となっているが、これは05.3期に繰越損失があったことで、税効果会計による法人税調整額で、税額が減額(収支上プラス)されていることによるもの。06.3期以降が正常値となる。

 07.3期については、増収増益の見通しが発表されている。第一四半期実績での進捗率をみると、通期見通しに届かない可能性もあるとみられるが、季節要因等もありえるので、しばらくは静観するしかないと思われる。

株式の状況
ストックオプションとVC保有はあるが、大部分のVC保有株はロックアップ対象
 オプトロムの06年3月時点の発行済み株式数は13,400千株(取引単位は千株)で、上場にあたっての公募が2,500千株予定されている。ストックオプションの未行使残高が下表のようにあり、全数が上場後に即行使可能となることから、潜在株式と認識する。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、16,570千株とした。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
04年9月  670千株  120円 上場日〜11年3月

 目論見書での想定発行価格は200円で、この価格に基づく公募によるオプトロムの手取り概算額は446百万円とされている。資金使途は、DVD製造ライン等の設備の導入と、借入金の返済に充当する予定。

 ベンチャーキャピタルや会社関係者、4社3名には180日間のロックアップが付与されている。ロックアップの対象は合計で5,526,500株。保有数で上位のベンチャーキャピタルにロックアップが付されているので、ロックアップ対象となっていないベンチャーキャピタルの保有株式数は、株主名簿では558千株となり、ウエイトとしては大きいものではない。ストックオプションの行使による希薄化効果も、大きいものではない。

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