新規上場の目論見書に基づいた、IPO=新規公開株式の銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research
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負けない投資方法の検討3 >> 機関投資家の弱点を突く〜対バイサイドアナリスト


 機関投資家の所属組織内向けに企業分析レポートを作成するバイサイドアナリストはそれぞれが担当企業毎に独自の収支モデルをEXCELで作成し、これを基にして業績見通しを作成する。

 収支モデルの基本構造は、売上高の増分をマクロ経済等を基にしたパラメーターにリンクさせ、その売上高増分に対して追加的に発生する費用を、想定した売上高営業費用率等で計算して営業利益を計算する。支払い金利等はここまでで計算出来る営業CFを基に想定した資金計画・有利子負債残高から計算する。

 これに有価証券等の売却損益・評価損等の特別損益を織り込んで当期利益が導出されるモデルである。

 公表データ等から考えうる範囲内では最も緻密に作業をしているのだが、幾つかの問題点がある。

バイサイドアナリストの作る収支モデルの歪みを狙う

 第一の問題点は、いかに緻密に計算しても、実際問題として、なかなか的中しないことである。要するに企業業績は、突発的な費用処理や季節要因などで結構変動を受け、そのプラスマイナスの要因の積み重ねが最終的には利益額に無視しえない影響を与える構造になっている。

 このため、モデリングだけではなかなか的中しない。そもそも外部の第三者である機関投資家よりも多くの経営情報を握っている企業側でさえ、年間に1回や2回の業績修正を発表しているわけで、これよりも外部の想定のほうが精度が高いことはありえない。

 しかし、逆に考えれば、通常、バイサイドアナリストのモデル化作業は、高い論理整合性をもって作業しているため、それぞれの企業についてどうやってモデル化しているかを想定することは比較的簡単ではある。

 そうしてこちらが考えた、「バイサイドが考えているであろう収支モデル」が、こちらが勘と経験で想定した業績予想と乖離がある場合、裁定取引の可能性が発生する。まあ、おうおうにして、こちらの予想よりもバイサイドの想定のほうが正しかったりもするのだが。

投資判断のタイムラグを狙う

 第二の問題点は、タイムラグである。

 バイサイドの基本的な作業の流れは、
決算が発表される→企業がバイサイドとミーティングする→レポートを書く→レポートを見たFMが買い判断して買い注文をだす→実際に買い付け
となっている。これが組織として行われているので、決算発表から実際の買い付けまでには相当な時間が必要である。

 これに対して、個人の場合には、全ての作業が一人の個人によってなされる。本人の頑張り次第では、
一連の作業を一日の間に済ませる
ことも可能である。このスピード感は、個人投資家だけの特権であると言える。

 バイサイドがのんびりと作業しているのを横目に、こちらとしては、スピード重視の銘柄分析と投資判断をしていきたいと思う。

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