3940ノムラシステムコーポレーションIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ノムラシステムコーポレーション(3940 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

事業の成長性・安定性の点でリスクがあるとみられる
 所謂IT関連事業ではあるが、基本的には単一の商品・サービスの販売・提供事業であり、成長性・安定性の点では不安が残る事業内容となっている。

 16.12期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約12倍となる。上記のリスク要素に加えて、16.12期業績予想でも対前期減益の見通しになっている点も考慮すると、現時点では想定されている公募価格以上の水準で評価することは難しい。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 14/12 15/12 16/6 16/12予
売上高(百万円)
2,095
8.2%
2,268

1,182
1.4%
2,300
営業利益(百万円)
216
17.3%
253

165
-7.5%
234
経常利益(百万円)
226
15.0%
260

165
-10.0%
234
当期利益(百万円)
141
15.1%
163

99
-9.6%
147
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,489
1,190
1,669
1,359
1,762
1,468
--
--
株主資本比率(%) 79.9% 81.4% 83.4% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
15.2%
11.9%
15.6%
12.0%
9.4%
6.7%
--
--
発行済株式数 1,846.9(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
76.5
644
88.0
736
53.6
795
79.6
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
SAP ERPの導入コンサルティング及び保守サービス等のERPソリューション事業
 ノムラシステムコーポレーションは、ドイツに本社を持つSAP SE提供のSAP ERPの導入コンサルティング及び保守サービス等のERPソリューション事業を主たる事業としている。

 ERPソリューション事業では、企業の財務会計・販売・物流・購買・生産・人事等の基幹業務機能をコンピュータソフトウェアの機能上に統合するERP用パッケージソフトウェアの導入・運用支援等のコンサルティングサービスを行っている。

 ノムラシステムコーポレーションは、SAPジャパン社とのサービス・パートナー契約の締結によりデモライセンスを得て、自社でSAPの教育、研修ができる環境と教育体制を整備し、より付加価値の高いサービスを提供するためにSAP認定コンサルタント資格の取得を推進した結果、ノムラシステムコーポレーションのSAP認定コンサルタント数は120名、国内SAPパートナー企業122社中22位となっている。

 ノムラシステムコーポレーションの提供するサービスは以下の2つ。

■FIS (ファンクション インプリメント サービス)
 プライムベンダーであるパートナー企業に、顧客要件分析及び実現機能の設計、または標準機能でカバーできない既存業務に対して新機能の作り込みなど個々の課題に応じたSAP ERPのコンサルティングサービス。

 プライムベンダーの求めるスキル、経験等に合致したコンサルタントまたはチームが、プロジェクト場所に常駐または当社にてコンサルティング支援を行っている。また、必要に応じてパートナー企業の個人事業主及び外注会社にコンサルティング支援を外注している。

■プライム
 エンドユーザーと直接取引を行うサービス。多くの事例をもとにしたノウハウを活用し、顧客が抱える課題の抽出・分析を行い、最適化された業務プロセス「あるべき姿」をもとにシステム構築を行う。主として、SAP ERP製品導入の企画から運用までワンストップでサービスを提供しており、当社従業員を中心にコンサルティングサービスを行っている。

収支の状況
16.12期は売上高はほぼ横ばい、人件費増加等によって営業・経常減益の見通し
■16.12期業績予想
 ノムラシステムコーポレーションの売上高は、元請け企業に当社がSAPコンサルティングサービス(顧客要件分析・設計・アドオン開発の支援)を提供するFISと、ノムラシステムコーポレーションが元請け企業として受注するプライムで構成されている。

 FISは、全般に堅調に推移すると見た上で、市況見通しから今後の案件増加を見込んで前期に新規採用した従業員の稼働増加を織り込み、対前期比+1.1%の増収の見通し。

 プライムでは、既存取引先に対して追加案件の受注が好調であることと、SAPジャパンからの新規の紹介案件の増加を見込み、対前期比+2.9%の増収の見通し。

 以上の結果、全体の売上高は対前期比+1.4%の増収の見通し。

 増収効果が見込める一方、要員増加に伴う労務費の増加や上場準備費用の計上によって販売費・一般管理費が売上高の増加率を上回って増加することを見込んでいる。

 この結果、営業利益・経常利益はともに対前期比マイナス7-10%程度の減益の見通し。

株式の状況
VC出資無し、ストックオプションはあるが当面行使可能なボリュームは極少
 ベンチャーキャピタルからの出資は無い。ストックオプションの未行使残高があるものの、上場直後から行使可能なボリュームは極少であり、当面の株式受給に関しての課題には至らない。

A. 発行済み株式数 1,432,500株(単元100株、16.5に1:100株式分割後)
B. 公募 342,000株、増資によるオーバーアロットメント 71,400株
C. 売出し 134,500株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 106,300株
 E. うち潜在株式に算入する数 1,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,846,900株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者4名に対して90日間、但し発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
14年12月 82,200株 750円 16年12月〜24年11月
14年12月  1,000株 750円 15年1月〜24年11月
15年3月  23,100株 840円 17年12月〜25年3月

 目論見書でのノムラシステムコーポレーションの想定発行価格は920円で、この価格に基づく公募によるノムラシステムコーポレーションの手取り概算額は約280百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限約60百万円と合わせた資金使途は、人材採用・育成等に係る人件費やテンプレート開発費用等の運転資金及び事業拡大に伴うオフィス移転等の設備資金に充当する予定。

 具体的には、今後の事業拡大のための優秀な人材の採用・育成等に係る人件費に125百万円、人員拡充に伴う本社オフィス移転に関連する支出に35百万円、SAP ERP後継パッケージのS/4HANAに対応したテンプレート開発費用に100百万円、残額はプライムの労務費、経費を主とした仕掛費用等、運転資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示無し
 ノムラシステムコーポレーションのウエブサイトには8月16日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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