3929ソーシャルワイヤーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ソーシャルワイヤー(3929 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

成長性は高いものの、事業展開のスタンスは理解しにくい
 上場会社では競合他社・同業者が少ないビジネスモデルと思われる。しかし、メディア関連事業とレンタルオフィス事業の関連性はわかりづらく、また、展開している2事業とも参入障壁は高くないとみられる。とりわけ、レンタルオフィス事業については、参入障壁の点でもシナジーの点でも、疑問点が多い。

 16.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約32倍となり、もう少し高い評価は可能とみられるが、事業整理や他社との違い・強みの構築が当面の課題だろう。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 14/3 15/3 15/9 16/3予
売上高(百万円)
1,012
56.6%
1,584

933
20.8%
1,913
営業利益(百万円)
-5

108

113
91.7%
207
経常利益(百万円)
-7

111

110
80.5%
200
当期利益(百万円)
-24

71

77
97.2%
140
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,044
274
1,437
389
1,556
486
--
--
株主資本比率(%) 26.3% 27.1% 31.2% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
7.7%
18.3%
7.0%
15.8%
--
--
発行済株式数 2,923.8 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
94
24
133
26
166
48
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
ニュースワイヤー事業(プレスリリース配信サービス、クリッピングサービス)、インキュベーション事業(レンタルオフィス運営)
 ソーシャルワイヤーグループは当社ソーシャルワイヤーと連結子会社6社から構成され、ニュースワイヤー事業とインキュベーション事業を行っている。

 ニュースワイヤー事業は、企業や官公庁・団体に対して、製品やサービス、事業等に関するプレスリリース文書の校正や配信メディアの選定から、リリース配信、掲載結果の調査・報告を行っている。

 プレスリースの配信代行サービスの15.3期従量配信数は約11千件、新聞・雑誌・ウエブ情報のクリッピングサービスの調査依頼数は約10千件。

 インキュベーション事業では、アジア6か国、10拠点でレンタルオフィスを運営している。国内においては、都内の主要都市部、海外においてはビジネス主要都市に、アクセスが良く知名度の高いインテリジェントビル内に1拠点200坪以上のスペースを確保している。

情報開示の状況
開示なし
 ソーシャルワイヤーのウエブサイトには、11月22日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。
収支の状況
16.3期は大幅な増益の見通し
■16.3期業績予想
 ニュースワイヤー事業では、プレスリリース配信代行サービスにおいて営業力強化による前売りチケット販売が好調に推移していること等による配信数の増加を見込み、一方でクリッピングサービスでの案件数が対前期比で減少する見込みだが、売上高は対前期比+17.4%の増収の見通し。

 インキュベーション事業では、国内拠点において、六本木拠点・新宿拠点の増床による稼働席数の増加などによる増収を織り込み、対前期比+25.0%の増収となる見通し。

 ニュースワイヤー事業おけるシステム減価償却費やインキュベーション事業におけるレンタルオフィスの仕入れ原価(地代家賃)の増加を見込むものの、増収効果により営業利益・経常利益は、対前期比はそれぞれ+90%、+81%の増益となる見通し。

株式の状況
VC出資は大半がロックアップ対象、ストックオプションには注意が必要
 ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、大半はロックアップの対象となっている。また、ストックオプションの未行使残高があり、過半は上場直後から行使可能となる見通し。ストックオプションの動向には注意が必要と思われる。

A. 発行済み株式数 2,386,600株(単元100株、15.9に1:100株式分割後)
B. 公募 170千株、増資によるオーバーアロットメント 81千株
C. 売出し 370千株(売出し元は会社関係者と法人320千株、残はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 491千株
 E. うち潜在株式に算入する数 286,200株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,923,800株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 464,600株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者11名に対して90日間。別にベンチャーキャピタル3組合と会社関係者3名、法人3社に対して90日間、但し発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
12年7月 267,000株 250円 14年7月〜22年7月
15年1月 144,800株 300円 17年1月〜25年1月
15年1月  60,000株 300円 17年1月〜25年1月
15年1月  19,200株 300円 15年4月〜20年3月

 目論見書でのソーシャルワイヤーの想定発行価格は1,550円で、この価格に基づく公募によるソーシャルワイヤーの手取り概算額は約235百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約200百万円と合わせた資金使途は、ニュースワイヤー事業での採用・育成にかかる人件費に200百万円、インキュベーション事業での新拠点開発にかかる保証金・建物付属設備等の設備投資資金に150百万円を充当する予定。


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