IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
パルマ(3461 東証マザーズ)IPO |
当面の成長性は既に織り込まれている模様 足元の業績は伸びているものの、レンタル収納スペースを対象マーケットとした事業のため、マーケットとしての大きな成長性は見込みにくい。ビジネスモデルとしての成長性は不透明感が残る。 15.9期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約36倍となる。当面の成長性は十分に織り込まれた水準とみられ、現時点でこれ以上に評価することは難しい。 個別データ(肩は対前期比(%))
パルマは、親会社であるディア・ライフが形成する企業集団であるディア・ライフグループのアウトソーシングサービス事業を構成している。ディア・ライフは不動産開発・売買、管理及び人材派遣事業を営んでいる。 パルマは、セルフストレージ(レンタル収納スペース・トランクルーム)市場を対象として、ビジネスソリューションサービスを中核として、ITソリューションサービスとターンキーソリューションサービスを展開している。 ビジネスソリューションサービスは、セルフストレージビジネスプロセスのアウトソーシングに滞納保証を付加したサービス。セルフストレージ利用者はセルフストレージ事業者との一時使用契約締結時に、パルマへ保証料を支払うことで保証人の設定や敷金が不要となり、セルフストレージ事業者はパルマが保証することで、使用量未回収リスクの低下とアウトソーシングによる業務全体の効率化を図ることができる。申込み受付から、入金管理、滞納督促、残置物撤去、物件巡回が主なサービス内容。 ITソリューションサービスでは、利用者のWEBを経由したセルフストレージ申込み・予約・使用料決済を可能とし、同時に事業者へWEB上における物件在庫管理サービスを提供するシステムをリリースし、セルフストレージ事業における業務効率化のためのITシステム開発・運用を行っている。 ターンキーソリューションサービスでは、セルフストレージ事業運営のコンサルティング、物件の開発及び事業者への売却などの業務によって、顧客がセルフストレージ事業を直ちに稼働できる状態で提供している。 |
■14.9期実績 ビジネスソリューションサービスでは、更なる受託件数獲得のために営業地域を拡大した結果、新たにサービスを導入するセルフストレージ事業者が増加し、受託件数が堅調に増加し、14.9月末時点での受託件数は対前期比+19.7%増の約47千件となった。 ITソリューションサービスでは、物件管理システムである「クラリス」で物件のWEB予約を開始したことでサービスを充実させた。ターンキーソリューションサービスでは、セルフストレージ物件のリサーチ及び2件のコンサルティングを行った。 以上の結果、売上高は対前期比+32.0%の増収となり、営業利益・経常利益は共に対前期比+40%弱の増益となった。
発行済株式の2/3強を親会社が保有した状態からの親子上場案件となる。ベンチャーキャピタルからの出資は無く、大半のシェアを持つ親会社はロックアップ対象となっている。 ストックオプションの未行使残高があり、ボリュームも大きいが、当面は行使可能期間とならない。今後の株式需給は、親会社の意向次第となる。 A. 発行済み株式数 1,053,600株(単元100株、15.6に1:400株式分割後) B. 公募 235,000株、増資によるオーバーアロットメント 50,000株 C. 売出し 150,000株(売出し元は親会社)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 203,600株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,338,600株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報:親会社に対して180日間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象叶狽ヘ989,600株 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 14年7月 203,600株 250円 16年8月〜24年7月 目論見書でのパルマの想定発行価格は1,350円で、この価格に基づく公募によるパルマの手取り概算額は約284百万円とされている。 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約60百万円と合わせた資金使途は、設備投資に50百万円、残額をターンキーソリューションサービスにおける運転資金(セルフストレージ物件の仕入れ資金)に充当する予定。設備資金の内訳は、基幹システムの開発等に40百万円、WEBシステムの開発等に10百万円。
パルマのウエブサイトには、7月10日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||