1435インベスターズクラウドIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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インベスターズクラウド(1435 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:建設業

悪い内容ではないが、景気影響を受けやすい懸念がある
 独自のビジネスモデルにより、足元の業績は大幅に拡大している。15.12期の業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約16倍となる。

 足元の成長性を考慮すると更に高い評価をしたいところだが、景気動向に敏感に影響を受ける業態であることから、現時点であまり高い評価をすることにはリスクがあるものと思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/12 14/12 15/9 15/12予
売上高(百万円)
13,862
5.4%
14,615

14,017
36.7%
19,975
営業利益(百万円)
946
-2.2%
925

1,169
56.7%
1,450
経常利益(百万円)
899
4.7%
941

1,168
51.9%
1,429
当期利益(百万円)
536
3.4%
554

717
49.6%
829
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,925
1,249
5,018
1,799
4,729
2,416
--
--
株主資本比率(%) 31.8% 35.9% 51.1% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
22.9%
42.9%
18.8%
30.8%
24.7%
29.7%
--
--
発行済株式数 7,926.5(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
68
158
70
227
91
305
105
--
配当(円/株) 4 14.1 -- 15

事業概要
土地情報の提供・デザインアパートの企画、施工、賃貸管理
 インベスターズクラウドは、自社開発したアパート経営プラットフォーム「TATERU」の運営を通じて、土地情報の提供から、デザインアパートの企画、施工、賃貸管理までワンストップサービスの提供を行っている。

 主な事業内容は、以下の通り。
・土地のマッチング又は販売
・デザインアパートの企画、施工
・リーシング業務(入居者募集業務)
・賃貸物件の契約、集金代行、清掃、修繕等の管理業務
・自社店舗(「チンタイズ」)による自社物件及び他社物件の仲介業務

 アパート経営プラットフォーム「TATERU」事業の特徴は、@アドテクノロジー(インターネット広告における配信技術や広告流通技術)を駆使した集客によるインバウンドセールス、A土地情報の入手とマッチング、Bデザインアパートの企画、施工、C賃貸管理の4つの分野において、自社開発したシステムを構築・運用している点にある。

 また、特にインバウンドセールスと土地のマッチングにより、インベスターズクラウドが土地を在庫として保有せずに収益を獲得できる取引モデルを継続的に成立させ続けられており、この仕組みが、コアコンピタンスとなっている。

 土地情報の入手とマッチングに関しては、インベスターズクラウドは、約12,000件の情報提供元より入手した土地情報を自社システムにて管理している。また、この土地情報の提供元である不動産会社と良好な関係を築くことにより、全国10都市(東京、千葉、埼玉、神奈川、福岡、愛知、大阪、京都、兵庫、仙台)における最寄駅から徒歩15分圏内のアパート経営に適した土地情報を常時ストックしている。

 賃貸管理に関しては、アパートを購入されたオーナーに代わり、入居者との賃貸借契約の締結、家賃の回収代行、アパートの清掃、修繕等の賃貸管理業務を請け負い、その管理料を収受している。8,000室を超える戸数を管理することにより、賃貸管理のノウハウを蓄積している。また、特に関東圏でのリーシング業務(入居者募集業務)においては、賃貸店舗「チンタイズ」を運営し、入居率の向上に努めている。「チンタイズ」においては、自社施工物件に加え、他社物件の仲介も行っている。
収支の状況
15.12期は新築アパート増加により対前期比で大幅な増収増益の見通し
■15.12期業績予想
 売上高は、新築アパート関連では、直近の月間受注棟数の推移に基づく今後の受注予測棟数について対前期比4割増と見込み、対前期比48%の増収の見通し。

 その他については、プロパティマネジメント関連において、新築アパートの引っ越し棟数に応じて管理戸数が対前期比約3割増加することを織り込み、対前期比+17.9%の増収を見込む一方で、マンション事業の営業社員をアパート事業へ手中する戦略をとった影響により、マンション事業では対前期比マイナス57.5%の減収の見通し。

 以上の合計から、全体の売上高は対前期比+36.7%の増収の見通し。

 アパートの引渡し棟数の増加等による売上原価の増加と、業務拡大に伴う人件費の増加やテレビCMによる広告宣伝費の増加の結果、販売費・一般管理費の増加を織り込むものの、増収効果によって、営業利益・経常利益では、対前期比+50%超の増益となる見通し。

株式の状況
ストックオプションが大量にあるものの、行使制限あり
 ベンチャーキャピタルからの出資は無い一方、ストックオプションの未行使残高が大量に存在している。但し、行使制限条項が付されているため、上場初年度については、付与株式数の25%しか行使できないことになっており、当面の株式需給に関しては、大きな課題とはならないと思われる。

A. 発行済み株式数 7,061,600株(単元100株、15.10に1:800株式分割後)
B. 公募 420千株、増資によるオーバーアロットメント 163,500株
C. 売出し 670千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 1,125,600株
 E. うち潜在株式に算入する数 281,400株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 7,926,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者2名に対して180日間。対象株数は6,784千株

表2 ストックオプションの未行使残高の状況(9/30時点)
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
14年7月 1,406,400株 200円 17年7月〜24年7月(上場後3年経過まで毎年25%ずつ増加する行使制限あり)

 目論見書でのインベスターズクラウドの想定発行価格は1,670円で、この価格に基づく公募によるインベスターズクラウドの手取り概算額は約639百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限約251百万円と合わせた資金使途は、事業拡大のための広告宣伝費や人件費等の運転資金に充当する予定で、具体的には以下の投資に充当する。

・インベスターズクラウドが運営するアパート経営プラットフォーム「TATERU」の知名度向上のためのテレビCMをはじめとする各種PRに要する費用に790百万円
・不動産投資に関心の強いユーザー数の増加のためのコンテンツ拡充費用やユーザーに対し情報提供やコミュニケーションを実施するためのデジタルマーケティング費用に80百万円
・業務効率向上のための社内システム開発に係る人件費に20百万円

情報開示の状況
開示無し
 インベスターズクラウドのウエブサイトには、10月30日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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