4591リボミックIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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リボミック(4591 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:医薬品

新規に投資をする理由を見出すことが難しい
 創薬ベンチャーだが、公募による資金吸収額として約27億円、別途予定されている第三者割当増資と合計すると約33億円を予定している。足元の年間コストは数億円程度であり、今後事業規模を拡大することを考慮したとしても、企業規模等から考えて、額が大きい。

 更に、開発中の製品の商品化への進捗状況の点では、最もステージが進行しているものでも前臨床試験段階であり、当面の商品化・収益への貢献は見込みにくい。

 加えて、ベンチャーキャピタルからの出資とストックオプションの未行使残高が大量に存在し、かつVC出資はロックアップ対象外、ストックオプションは全数が上場後即行使可能な期間設定となっている。

 以上を考慮すると、現時点で新規にリボミックに投資する合理的な理由は見いだしにくい状況と思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/3 14/3 14/6 15/3予
事業収益(百万円)
169
-10.3%
151

321
236.0%
508
営業利益(百万円)
-411

-414

204

32
経常利益(百万円)
-275

-210

208

50
当期利益(百万円)
-276

-211

196

45
総資産(百万円)
純資産(百万円)
602
564
492
353
985
850
--
--
株主資本比率(%) 93.7% 71.7% 86.3% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
21.1%
23.1%
--
--
発行済株式数 15,827 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
36
--
22
12.4
54
2.8
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
創薬プラットフォーム「RiboARTシステム」によるRNAアプタマーを用いた分子標的薬の研究・開発
 リボミックは、アプタマー創薬技術に関するプラットフォームである「RiboARTシステム」をベースとした創薬事業を展開している。

 「RiboARTシステム」は、様々なアプタマー医薬の開発に応用できるが、リボミックでは、特に「Unmet Medical Needs」疾患領域に的を絞って、新薬の提供を目指している。

 アプタマーとは、核酸であるRNAを素材とした分子で、多様な立体構造を形成できるというRNAの特性を利用して、病気の原因であるタンパク質に結合して、その働きを阻害あるいは調節する。

 リボミックでは、RNAの生化学的性質の把握、特に潜在的なRNAの造形力の掘り起し、アプタマーの構想・デザイン、アプタマーの創製から医薬候補アプタマーの仕上げまでをカバーする「RiboARTシステム」を、アプタマー創薬の基盤技術として確立している。このシステムは、様々な疾患分野や創薬ターゲットに対して応用可能な汎用性を有している。

 創薬事業における共同研究では、アドバイザリー契約の下、アプタマー医薬開発に関する試験研究の受託、技術指導も行っている。

 また、リボミックでは、創薬事業に付随する事業として、医薬品以外への応用可能性を秘めたアプタマーの実用化検討も行っており、その一環として、抗体であるIgGに特異的に結合する性質を有したアプタマーを、工業用資材(抗体医薬の精製剤等)として開発することを目的に、大手化学品商社を窓口として製薬企業との協議を行っている。

情報開示の状況
開示なし
 リボミックのウエブサイトには、8月30日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。
収支の状況
ライセンス収入により15.3期には黒字化の見通し
■14.3期
 当期には、自社創薬の最注力商品である開発プロジェクトRBM004について藤本製薬との間で資本参加を伴うライセンス契約の締結を完了、研究開発面ではNEDOの研究費助成を受けてはた自社創薬テーマについて、2プロジェクトで特許出願を行った。

 共同研究では、大塚製薬と進めてきたプロジェクトのうち、血液疾患と線維症、免疫・炎症性疾患を対象とした契約について、期限延長し開発方針を検討している。 新規の共同研究としては、大正製薬と3年間の共同研究契約を締結した。

 以上の結果、事業収益は対前期比マイナス10.3%の減収、前期に引き続き営業損益・経常損益では赤字となった。

■15.3期見通し
 当期の事業収益としては、自社創薬と共同研究の進捗状況を勘案し、ライセンス収入と共同研究収入の計上時期を予測している。具体的には、藤本製薬と締結したリボミック開発品(抗NGFアプタマー)のライセンス契約により、4月に計上済のライセンス収入の他、既存の共同研究等から得られる収入等を加えて、508百万円を見込んでいる。

株式の状況
VC出資もストックオプションも大量にあり、VCはロックアップ対象外
 ベンチャーキャピタルからの出資があり、ストックオプションを含めて約2割のシェアを占めている上、ロックアップの対象となっていない。更にストックオプションの未行使残高も大量にあり全数が上場後即行使可能な期間設定となっている。創薬ベンチャーによく見られる典型的な株主構成であるが、新規株主にとっては需給面での大きなリスク要素となる。

A. 発行済み株式数 12,077,800株(単元100株、14.6に1:100株式分割後)
B. 公募 1,200,000株、増資によるオーバーアロットメント 324,600株
C. 売出し 964,000株(売出し元は会社関係者500千株、残はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 2,225千株
 E. うち潜在株式に算入する数 2,225千株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 15,827,400株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 3,008千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者9名と法人3社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は約8,200千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
05年4月 300,000株  13円 07年6月〜15年4月
05年4月 200,000株  13円 05年6月〜15年4月
06年6月 130,000株 225円 06年6月〜36年6月
06年6月 827,000株 225円 06年6月〜16年6月
07年6月  40,000株 320円 07年6月〜17年6月
08年9月  84,000株 375円 08年12月〜18年11月
09年9月 141,000株 375円 09年10月〜19年9月
10年6月 132,000株 375円 10年7月〜20年6月
11年6月 113,000株 390円 11年6月〜21年6月
12年6月 124,000株 390円 12年6月〜22年6月
13年6月 134,000株 390円 13年6月〜23年6月

 目論見書でのリボミックの想定発行価格は2,240円で、この価格に基づく公募によるリボミックの手取り概算額は約2,671百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限724百万円と合わせた資金使途は、全額を、現在開発を進めている各パイプライン等の研究開発費に充当する予定。



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