3691リアルワールドIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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リアルワールド(3691 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

成長性は高いが、ビジネスモデルの理解は難しい
 13.9期は販促コスト等の増加に伴い減益となったものの、14.9期には大幅増益が見込まれている。急成長中のIT銘柄ということで、株式マーケットからは高い評価がえられる要素を持っている。14.9期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約60倍を超える高い水準となっている。既にマーケットでの高評価を織り込んでいるものの、短期的には更に人気が過熱化する可能性は高いとみられる。

 ただ、リアルワールドのビジネスモデルは、何が強みでどこが他社と比較して優位な収益源となっているのか、見極めが難しい。このビジネスモデルが理解できる人にとっては、意義のある投資になると思われる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/9 13/9 14/6 14/9予
売上高(百万円)
1,904
8.5%
2,066

2,042
34.4%
2,776
営業利益(百万円)
89
-56.7%
39

148
413.0%
198
経常利益(百万円)
86
-57.6%
36

146
416.5%
188
当期利益(百万円)
37
-94.6%
2

81

110
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,127
398
1,202
391
1,306
471
--
--
株主資本比率(%) 35.3% 32.5% 36.0% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
7.6%
9.3%
3.0%
0.5%
11.2%
17.1%
--
--
発行済株式数 2,751.9(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
13.4
144
0.7
142
29.3
171
40.0
--
配当(円/株) 4.1 -- -- --

事業概要
クラウドサービスの運営等
 リアルワールド・グループは、当社リアルワールドと子会社4社から構成されており、ポイントを活用したクラウド事業とポイントエクスチェンジ事業を行っている。

 クラウド事業では、リアルワールド・グループが運営するサイトに登録した会員をクラウド会員とし、会員がリアルワールドのサービスにおいて行ったアクションに基づき、リアルワールド・グループが収益を獲得し、その一部を会員に還元する事業モデルであり、クラウドメディアサービスとクラウドソーシングサービスに分類される。

 クラウドメディアサービスでは、インターネット上において、主に成果報酬型広告を集約したポイントメディアの運営等を行っている。当サービスは、会員がリアルワールドのサイトに掲載された広告を経由して、顧客企業(広告主等)の商品・サービスの購入、会員登録、口座開設、資料請求、アプリダウンロード等のアクションを行うことにより、ポイントが付与される。 当サービスの収益は、会員のアクション等に連動した成果広告報酬とサイトに掲載する広告掲載料となっている。

 クラウドソーシングサービスは、顧客企業から受注した業務を単純化・細分化(マイクロタスク化)することによって、多数の会員が分担して作業を行うことで受託業務を遂行する仕組み。主な受託業務は、インターネットを利用した手書き書類のデータ入力作業やSEO事業者向けの文書作成業務等があり、現在はビッグデータにかかるデータクレンジング業務(データベースの中から誤りや重複を洗い出し、異質なデータを取り除いて整理する)等の分野に注力している。

 ポイントエクスチェンジ事業では、クラウド事業において会員に付与されるポイントの交換サービスを行っている。リアルワールド・グループは、ポイント交換サービスを開設し、会員がリアルワールド・グループの運営する複数のサービス上で獲得したポイントと、提携企業等のサービスにかかる各種ポイントの交換サービスを行っており、会員は保有するポイントを現金・電子マネー・商品券等に交換することが可能。

収支の状況
13.9期減益から14.9期には大幅反動増益の見通し
■13.9期実績
 クラウド事業では、「Gendama」の会員数は、下期に戦略的に実施したスマートフォン分野への費用投下と友達紹介制度の浸透等によって、前期末約325万人から、当期末には約370万人に増加、ライフマイルの会員数は前期末約468万人から当期末約471万人に増加した。

 同事業の売上高は、クラウドメディアサービスにおいてスマートフォン分野の施策が奏功したこと等で各メディアの広告収入が増加したことや、クラウドソーシングサービスにおいて会員増加効果による収入増加があり、対前期比約8.5%の増収となった。

   同事業のセグメント利益は、下期に実施したクラウドメディアサービスにおけるスマートフォンサービスの拡大と会員のアクションを喚起させるためにポイント還元率を引き上げたことによるポイント費用増加等があったことから、対前期比でマイナス17.0%の減益となった。

 ポイントエクスチェンジ事業では、クラウド事業の成長に伴いポイント交換が活性化されたことで、売上高は対前期比+12.8%の増収、セグメント利益は倍増以上の増益となった。

 以上の結果、全体の売上高は対前期比+8.5%の増収となったものの、営業利益・経常利益では対前期比マイナス50%以上の減益となった。

株式の状況
VC出資はあるものの、売出・ロックアップの対象に
 ベンチャーキャピタルからの出資があるが、一部が売出対象、残りの全数はロックアップ対象となっている。一方、ストックオプションの未行使残高があり、こちらは大半が上場直後から行使可能となっている。ただ、ボリュームは大きいものではなく、全体として株式需給面で特に考慮すべきポイントは見当たらない。

A. 発行済み株式数 2,434千株(単元100株、13.4に1:100株式分割後)
B. 公募 270,400株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 220,700株(売出し元は会社関係者137.5千株、残はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント 73,600株
D. ストックオプション等の残高総数 56,800株
 E. うち潜在株式に算入する数 47,500株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,751,900株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 554,500株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者5名とベンチャーキャピタル4組合に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は2,285,200株

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
12年8月 47,500株 900円 14年8月〜22年6月
12年8月  9,300株 900円 15年8月〜23年6月

 目論見書でのリアルワールドの想定発行価格は2,530円で、この価格に基づく公募によるリアルワールドの手取り概算額は約677百万円とされている。

 資金使途は、事業拡大に伴う本社オフィス移転にかかる敷金保証金に150百万円、内装その他の建物付属設備等の設備投資資金に100百万円、クラウド事業における会員の増加・事業運営の安定化・業務効率化を目的としたサーバー・ソフトウエア等への設備投資資金に150百万円、残額は将来におけるシステム投資等に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 リアルワールドのウエブサイトには、8月19日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
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