6077N・フィールドIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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N・フィールド(6077 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

一定の割安感はあるが、一方で今期の業績未達リスクも
 足元では事業所展開を進めており、事業拡大を図っているところ。今期は黒字化する想定となっている。今期業績予想ベースのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約10倍となる。

 現状は事業所を増加させることで利益規模が拡大しており、更なる成長余地が見込める状態であることから、想定されている公募価格水準には一定の割安感があるとみられる。但し、13.12期の業績予想は、中間期実績からみるとやや過大感があり、今期の業績予想未達リスクがある点には、注意が必要と思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 11/12 12/12 13/6 13/12予
売上高(百万円)
899
25.5%
1,129

807
68.0%
1,896
営業利益(百万円)
-134

-224

57

205
経常利益(百万円)
-147

-237

50

175
当期利益(百万円)
-157

-245

38

151
総資産(百万円)
純資産(百万円)
683
4
853
29
840
44
--
--
株主資本比率(%) 0.5% 3.4% 5.2% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
6.0%
86.8%
--
--
発行済株式数 1,203 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
3
--
24
32
36
126
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
訪問看護及びその他サービスの提供
 N・フィールドは、介護保険制度及び医療保険制度に基づき、高齢者や精神疾患を持つ方が住み慣れた地域や家庭で「安全・安心・快適」な生活を送ることができるよう住環境のサポートや在宅療養の支援を行う「居宅サービス」を事業として取り組んでいる。「居宅サービス」では、精神疾患を持つ方に対する、1. 訪問看護を主とし、2. 訪問介護及び3. 賃貸事業(医療連携)の居宅事業を運営している。

 訪問看護事業では、精神疾患等の疾病を抱えながら生活している方で本人が希望し、主治医が訪問看護を必要と認め、主治医から指示書が処方された人に対して、国家資格若しくは都道府県知事資格免許をもった看護師・准看護師及び保健師等が在宅で療養上の世話または必要な診療の補助を行なう。N・フィールドは、サポートを行うことにより、訪問看護料を得ている。訪問看護料は、国民健康保険団体連合会、社会保険診療報酬支払基金より支払われる診療報酬と利用者からの自己負担金で構成されている。

 訪問介護事業では、大阪市城東区の「訪問看護ステーション デューン」に、訪問介護事業所を併設し、介護保険法に基づく訪問介護サービスを訪問看護と連携して提供し、精神疾患を持つ方への生活援助等の対応を行っている。

 賃貸事業(医療連携)では、精神疾患を持つ方が地域で安全に、安心して暮らすことができることを目的として、自立するための住居の紹介を行うとともに、N・フィールドの訪問看護と連携し、地域で快適に生活できるよう支援するサービスを行っている。一般の賃貸会社が行っている賃貸仲介業とは違い、N・フィールドが入居者に対する住居検索を行い、貸主となって物件オーナーと賃貸借契約を結び、貸主であるN・フィールドが入居後の相談窓口となって病院やクリニック等の医療機関と連携し、安心して住める物件を提供している。
収支の状況
13.12期は増収、黒字化の見通し

■12.12期実績
 訪問看護の拠点である「訪問看護ステーション デューン」を札幌、福岡、東京に引き続き、関東首都圏を始め東日本を中心に展開し、八王子、久留米、鹿児島、越谷、大宮、川越、船橋、横浜、千葉、町田で開設した。また新たな試みとしてすでに事業所のある都道府県に、サテライトとして営業所を新設した。具体的には葛飾区、新宿区、世田谷区、足立区、河内長野市、練馬区、仙台市宮城野区へ営業所を展開した。

 また、訪問看護ステーションと連携をとり退院促進及び賃貸管理を行う医療連携推進部では、福岡と東京に営業所を開設し、訪問看護ステーションとの連携強化を図った。

 以上の結果、当期の売上高は対前期比+25.5%の増収となった。一方、新規事業所の開設のため看護師の増加に伴う労務費等の売上原価の増大及び管理部門の強化のための人員の増加に伴う販売費及び一般管理費の増大により、営業損失を計上した。

株式の状況
VC出資あるが、ロックアップ対象に
 ストックオプションの未行使残高があり、行使期間としては、大半は上場直後から行使可能だが、行使価格の点では、微妙な水準となっている。ベンチャーキャピタルからの出資ウエイトが高いものの、ロックアップの対象となっており、当面は考慮不要となっている。

A. 発行済み株式数 837,500株(単元100株、13.6月に1:500株式分割後)
B. 公募 335,000株、増資によるオーバーアロットメント 61,500株
C. 売出し 55,000株(売出し元は)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 50,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 30,500株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,203,000株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 337,500株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者2名とベンチャーキャピタル1組合に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は、837,500株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
12年10月 30,500株 1,400円 13年10月〜21年10月
12年12月 19,500株 1,400円 14年12月〜22年12月

 目論見書でのN・フィールドの想定発行価格は1,250円で、この価格に基づく公募によるN・フィールドの手取り概算額は約399百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限70百万円と合わせた資金使途は、新規開設を行う事業所及び営業所の開設資金に83百万円、システム構築費用として50百万円、社債償還のための借入金の返済165百万円、残額は財務体質向上のための借入金の返済に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 N・フィールドのウエブサイトには、7月29日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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