IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
トレンダーズ(6069 東証マザーズ)IPO |
想定公募価格でも一定の成長性が織り込まれているが、マーケットでは更に高い評価も 女性向けの事業で、かつ、ソーシャルメディア関連、ネット関連ビジネスと、そもそも人気化する要素を十分に備えている。実際、足元の業績の伸びは高く、13.3期業績予想でも、高い成長性が見込まれている。 13.3期業績予想ベースのEPS約140円に対して、想定されている公募価格のPERは約18倍となっている。昨今の新規上場案件の中では、比較的高いPERが想定公募価格でも織り込まれている形になるが、マーケットの評価としては、更に高い水準が十分に見込めるとみられる。 個別データ(肩は対前期比(%))
トレンダーズは、昨今のブログ、ミニブログ、SNS等のソーシャルメディアの台頭を背景として、流行に敏感な女性を自社会員とし、この女性グループ(womedia会員)を生かしつつ、ソーシャルメディアを活用したマーケティングとプロモーションを提供するソーシャルメディアマーケティング事業、女性に新しい価値観を提示しより豊かなライフスタイルを実現することを目的とした、美容クリニックのポータルサイト「キレナビ」を運営するメディア事業を行っている。 ソーシャルメディアマーケティング事業では、ソーシャルメディアを積極的に利用しているOL・ママ・経営者といった属性の女性、及び自社サービス「Amaze(アメイズ)」の会員を自社会員としている。会員の登録数は2012年8月末で62,694名、そのうちアクティブ会員数(2011年4月以降登録データを更新した会員)は46,780名となっている。トレンダーズでは、これらのwomedia会員に対して顧客企業の新商品・サービス等の体験機会を提供することにより、ソーシャルメディア等での情報発信・拡散の支援等のマーケティングサービスを提供している。 ソーシャルメディアマーケティング事業の具体的なサービスは以下の通りであり、収益構造としては、下記サービスを単独もしくは複合的に提供することによるサービス料収入となっている。 1. ソーシャルメディアプロモーション womedia会員に商品体験やイベント招待の機会を提供し、そのコメントや感想をソーシャルメディアで会員が自発的に発信することで商品・サービス等に関する情報を拡散させるのを支援するサービス。 2. イベントプロモーション womedia会員が参加する少人数のプライベートセミナーから大規模のイベントまで企画実施し、イベントに参加した会員が自発的にソーシャルメディアで発信することで商品・サービス等に関する情報を拡散させるのを支援するサービス。 3. メディアイベントプロモーション メディアが参加する商品・サービス発表イベントを企画実施し、TVをはじめとしたマスメディアへの露出を獲得するサービス。マスメディアに露出されることでの認知の拡大を図るとともに、Webニュースメディアやwomedia会員に情報を提供することでソーシャルメディア上でも商品・サービス等に関する情報を拡散させるのを支援する。 4. Amaze(アメイズ) SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を絡めたクチコミ喚起と拡散が実現できる女性向けソーシャルプレゼントサイト。応募するドキドキと当選した喜びを通じてソーシャルメディア上で商品・サービス等に関する情報を拡散させるのを支援するサービス。 5. Webニュースサービス Webニュースメディアへ当社が作成したリリースを配信することによりWebニュースメディアへの露出を獲得し、ソーシャルメディアで商品・サービス等に関する情報等顧客が発信したい情報を拡散させるのを支援するサービス。 6. キニナルモン 企業が配信するプレスリリース及び発信する情報をアプリ内に掲載し、ユーザーがこれを読んでクイズに答えるとポイントを付与するとともにキャラクターが成長する仕組みのスマートフォンアプリ。 メディア事業では、PCサイト、モバイルサイト、スマートフォンサイトにおいて「キレナビ」の運営を行っております。「キレナビ」は、美容皮膚科・審美歯科などの保険適用外の美容・医療分野に絞り、クリニックとユーザーをマッチングさせる美容クリニックのポータルサイトであり、会員であるインターネットユーザーは、当サイトにおいて、クリニックのレビュー検索、価格・メニューの比較や施術クーポンの購入が可能。 また、収益構造は、会員がサイトを通じて各掲載クリニックが提供する施術クーポンを購入した際の手数料収入、及び掲載クリニックからの新規掲載時の初期費用と年間システム利用料となっている。 |
■12.3期 ソーシャルメディアマーケティング事業では、大手顧客企業を中心とした新規開拓やリピート率の向上といった営業戦略の強化と、社内システムの整備による人的負荷削減努力による収益力の向上を図った結果、売上高は対前期比+70.5%の増収、セグメント利益は同+72.2%の増益となった。 メディア事業では、美容医療のポータルサイト「キレナビ」を2011年4月にオープンし、サイトの構築及び利便性向上に取り組むとともに、当事業年度後半には本格的なプロモーションを開始した。事業開始段階のため、セグメント損失を計上している。 以上の結果、売上高は対前期比+64.2%の増収、営業利益で同+70.1%、経常利益で同+63.7%、当期純利益で同+41.7%の増益となった。
ベンチャーキャピタルからの出資があるが、ウエイトは高くない。またロックアップの対象にもなっており、当面は影響は無いとみられる。ストックオプションの未行使残高があり、総数では発行済み株式数に占めるシェアは2割程にもなる、希薄化効果の大きいものとなっている。ただ、上場時点では、大半のストックオプションは行使期間に入っていないため、こちらも当面の株式需給への影響は無いとみられる。 A. 発行済み株式数 1,387,500株(単元100株、12.6に1:300株式分割後) B. 公募 270千株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 0株、既発株のオーバーアロットメント 40,500株 D. ストックオプション等の残高総数 318千株 E. うち潜在株式に算入する数 6,600株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,664,100株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 75千株 既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者8名とベンチャーキャピタル1組合、法人1社に対して180日間。但し、VCと法人については発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は1,265,400株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 06年3月 6,600株 67円 08年4月〜16年3月 11年3月 224,400株 334円 13年5月〜21年4月 11年9月 87,000株 667円 14年4月〜21年12月 目論見書でのトレンダーズの想定発行価格は2,550円で、この価格に基づく公募によるトレンダーズの手取り概算額は約681百万円とされている。資金使途は、既存事業の拡大にかかる人材関連費、広告宣伝費等の運転資金に261百万円、社内基幹システム及び各事業システムの拡充開発等の設備資金に420,000千円を充当する予定。 運転資金等の内訳は、人件費、採用・教育研修関連費用等に137百万円、既存事業における広告宣伝費に74百万円、ソーシャルメディアマーケティング事業の規模拡大におけるサーバ費用に50百万円。
トレンダーズのウエブサイトには9月20日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||