IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
エムアップ(3661 東証マザーズ)IPO |
ストックオプションは懸念材料だか、一応高い評価が期待できる銘柄 携帯電話向けコンテンツ配信事業をメインとしており、新奇性・成長性の点で評価できる。12.3期業績予想ベースのEPS約140円に対して、想定されている公募価格のPERは約8倍程度どなる。更に、株式評価の下支えとなる要素として、想定公募価格ベースでの12.3期予想配当利回りも4.4%となる。 ストックオプションの行使に伴う希薄化は懸念材料ではあるが、想定されている公募価格よりも、高いマーケット評価が狙える銘柄と見られる。 個別データ(肩は対前期比(%))
エムアップは、携帯電話端末向けの有料コンテンツの提供を行う携帯コンテンツ配信事業と、PC端末向けの有料コンテンツの提供を行うPCコンテンツ配信事業、PCや携帯電話端末の利用者に対し、インターネットを通じてアパレル商品やアーティストグッズ、CD等パッケージ商品の販売を行うeコマース事業の3事業を展開している。 携帯コンテンツ配信事業は、携帯電話端末向けの有料コンテンツの提供を行う事業であり、提供するコンテンツやサービスに応じて、音楽コンテンツ配信サイト、エンタテインメントコンテンツ配信サイト、ファンクラブサイトの3つに大別され、各カテゴリーにおける会員数の割合は、音楽コンテンツ配信サイトが27.0%、エンタテインメントコンテンツ配信サイトが26.9%、ファンクラブサイトが46.1%となっている。 11年12月末時点での課金会員数は、音楽コンテンツ配信サイト合計で132千人、エンタテインメントコンテンツ配信サイト合計で131千人、ファンクラブサイト合計で226千人。 PCコンテンツ配信事業では、PC端末向けの有料コンテンツの提供を行っている。エムアップでは、高い集客力が見込まれるアーティストやタレント等のファンクラブサイトを運営し、ファン等の利用者に向けた活動に対して複合的なサポートを行うことによって付加価値を高め、有料でのコンテンツ提供を行っている。また、コンテンツホルダー等のウエブサイトの受託制作も行っている。 eコマース事業では、エムアップが運営する携帯・PCファンクラブサイトの会員であるコアなファン層をターゲットとしたパッケージ商品やグッズの販売を行っている点と、大手アーティストからインディーズ流通のアーティストまで対応し、パッケージ商品をeコマースによってファンへ直接販売するという新たな流通経路を開拓している点が、特徴となっている。 開示はまだ エムアップのウエブサイトには2月13日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。IRニュースとしては、上場承認のプレスリリースだけが掲載されている。 |
■11.3期実績 音楽コンテンツ配信サイトでは、スポーツ選手やタレントのボイス等のコンテンツを積極的に開拓するとともに、無料での楽曲提供を実施し、潜在的な利用者の掘り起こしと需要喚起に取り組み、エンタテインメントコンテンツ配信サイトでは、今後の成長が予想される新規コンテンツ分野を中心に、より多くのユーザーの目に触れることの出来るキャリア公式メニュー掲載順位の上位を維持し、対応機種の普及と利用者の増加に合わせて、堅調に有料会員を獲得した。 更に、スマートフォンへの取り組みとして、電子書籍レーベルを立ち上げ、携帯コンテンツ配信事業全体での売上高は対前期比+23.2%の増収となった。 PCコンテンツ配信事業では、新規アーティスト等のファンクラブサイトの獲得を推進し、既存のファンクラブサイトでは、サイトのリニューアルやコンサートチケットの先行販売等、有料会員数の維持・拡大のための施策を行ったものの、一部アーティストにおけるPC向け有料ファンクラブサイト撤退の影響によって、売上高は対前期比マイナス20.3%の減収となった。 eコマース事業では、セール販売期間の長期化に伴う全般的な販売単価の下落や、販売方法をエムアップによる買取から手数料部分のみが売上高となる受託販売へと移行している影響によって、売上高は対前期比マイナス2.4%の減収となった。 以上の結果、全体の売上高は対前期比+13.7%の増収となり、増収効果によって、営業利益・経常利益は、それぞれ同+8.3%、+9.1%の増益となった。
公募株式とオーバーアロットメントによる売出し対象の株式は、自己保有株式であり、新規の株式発行は伴わない。ベンチャーキャピタルの出資はあるものの、ロックアップの対象となっている。一方、ストックオプションの未行使残高が無視できないボリュームであり、行使に伴う希薄化効果は10%以上となる。 A. 発行済み株式数 1,583千株(単元100株、10.10に1:100株式分割後) B. 公募176,500株(自己株式)、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し247,800株(売出し元はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント 71,868,000株(自己株式) D. ストックオプション等の残高総数 290千株 E. うち潜在株式に算入する数 290千株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,873千株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 414,500株 既存株主へのロックアップ情報: ベンチャーキャピタル等3組合、7社に対して180日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は764,300株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 06年5月 172,000株 460円 08年6月〜15年5月 06年9月 6,000株 900円 08年9月〜15年9月 06年9月 26,500株 900円 08年9月〜15年9月 07年11月 10,100株 1,080円 09年11月〜16年11月 10年3月 75,400株 900円 12年4月〜18年3月 目論見書でのエムアップの想定発行価格は1,130円で、この価格に基づく公募によるエムアップの手取り概算額は約191百万円とされている。資金使途は、携帯コンテンツ配信事業における、既存サービス改良に伴うシステム開発資金に115百万円、新規サイト開設に伴うシステム開発資金に66百万円、エムアップ社内基幹システム拡充に伴うシステム開発資金に10百万円を充当する予定。
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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