4976東洋ドライルーブIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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東洋ドライルーブ(4976 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:化学

業績は好調に見えるのだが、利益は伸びていない
 業績は、自動車機器産業の好況とアジア圏の活況に支えられて順調に推移している。ただ、08.6期予想では売上高の増加が増益に繋がっていない点が残念。

 業績好調とはいえ、ここ2年の実績+今期見通しの3ヵ年の推移でみれば、EPSの水準は横這いになっている。想定されている公募価格のPERは、今期予想EPSベースで約10-11倍となっており、上記のように意外な利益成長率の低さを考慮すると、穏当な公募価格の設定になっている印象を受ける。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 06/6 07/6 08/6予
売上高(百万円)
4,174
11.0%
4,634
6.7%
4,946
営業利益(百万円)
643
6.8%
686
1.1%
694
経常利益(百万円)
653
8.6%
709
-0.8%
703
当期利益(百万円)
372
8.2%
402
-13.2%
349
総資産(百万円)
純資産(百万円)
5,077
3,302
5,460
3,693
--
--
株主資本比率(%) 65.0% 67.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
12.9%
11.3%
13.0%
10.9%
--
--
発行済株式数 1,411.7 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
263
2,339
285
2,616
247
--
配当(円/株) 8 10 20

事業概要
ドライルーブ製品(固体被膜潤滑剤)の開発・製造・販売とコーティング加工事業
 東洋ドライルーブグループは、東洋ドライルーブと関連会社4社から構成されており、ドライルーブ製品の製造販売と、ドライルーブ製品の自動車機器、電気・電子機器の駆動伝達部等へのコーティング加工、ドライルーブ製品のコーティング加工法の技術指導を主たる業務としている。

 また、その他の事業として、高荷重耐久性、耐衝撃性の向上、電子の移動速度を向上させて放送機器等の音質や画質を向上させる機能を有するIMC製品の製造販売を行っている。

 ドライルーブ製品とは、コーティング材料の一種で、主にオイル・グリース等の潤滑油の使用は制限されるが、潤滑耐久機能を持つことが必要とされる機器に使う固体被膜潤滑剤と、非粘着性、電気的特性等、潤滑耐久以外の機能を有する機能性被膜に分類される。

 ドライルーブ事業では、二硫化モリブデン、フッ素樹脂、グラファイト等の主要成分とポリアミドイミド、エポキシ等の樹脂系結合剤を溶剤中に均一に分散させる配合技術・分散技術の研究開発を行い、ドライルーブ製品の製造販売を行っている。主な顧客は、光学機器、自動車機器メーカー等。

 ドライルーブ製品のコーティング加工の主な顧客は、光学機器、電気・電子機器、OA機器、自動車機器メーカーとなっているが、最近では省エネと環境関連の技術革新が進んでいる自動車機器メーカー向けのコーティング加工が増加している。

 その他の事業で取り扱っているIMC製品は、樹脂やオイル等の素材に、ナノサイズに微粒化された表面がアモルファス状の人工ダイヤモンドを分散させた製品。IMC製品は高荷重下で駆動する業務用産業機械等で潤滑性を発揮する効果がある。

情報開示の状況
実質的な開示は、まだ
 東洋ドライルーブのウエブサイトには投資家向け情報開示のページが、既に設置されている。現在開示されている情報は、マネジメントメッセージと財務ハイライトだけになっている。上場承認に関するプレスリリースは掲載されていない。
収支の状況
08.3期は増収見通しだが、利益増には結びつかない見通し
 07.6期は、自動車業界では新車の生産・販売が堅調に推移し、駆動伝達機構やエンジン機構での省エネルギーを促進する開発が自動車業界全体で進展した。また、電機・電子機器業界では、電装化が進展する自動詞や業界向け電子部品等の供給が堅調に推移し、デジタル家電の薄型テレビやカメラ等の販売も増加した。

 こうした事業環境の下、ドライルーブ製品については自動車機器への採用頻度が高まっており、自動車機器メーカーからのドライルーブ製品のコーティング加工が大幅に増加した。

 以上の結果、売上高では対前期比+約11%の増収、営業利益・経常利益では同+6〜8%の増益となった。

表1 07.6期 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%)

ドライルーブ部門計  4,609  +11.1%
 うち製造販売、コーティング加工 4,560 +11.9%
 うちコーティング加工技術指導    48  -35.3%
そ の 他 部 門     24   +0.4%
合         計   4,634  +11.0%

 08.6期業績予想では、東洋ドライルーブの主な販売先である自動車機器業界、光学機器・弱電機器・OA情報通信機器業界は、ハイテク化の進展やアジア圏での市場拡大などによって、市況は引き続き堅調に推移すると想定されている。

 こうした背景の下、売上高では、ドライルーブ製品のコーティング加工について、自動車機器へのコーティング加工の受注増と自動車1台当りの新規採用点数の増加など、自動車機器業界からの引き合いの増加を織り込み、対前期比+約6%の増収の見通し。

 売上高は堅調な増加の見通しだが、労務費の増加を見込んでいること等によって、営業利益段階での対前期増益率は約1%にとどまる想定。更に、株式公開費用などがオンされる経常利益では、対前期で減益の想定になっている。

株式の状況
ストックオプション有り、VCへのロックアップ無だが、影響は軽微か
 ストックオプションは上場直後から行使可能であり、ベンチャーキャピタルの保有株はロックアップ対象にはなっていない。しかし、共にボリュームが大きいものではなく、株式需給に大きな影響は与えないと想定する。ストックオプションの行使価格が、想定されている公募価格と同値である点は、新規投資家にとって悪い話ではない。過去事例では、極端に行使価格が低いケースが多いことを考えると、良心的といえる。

A. 発行済み株式数 1,160千株(単元100株、06.11に1:10株式分割後)
B. 公募 195千株、増資によるオーバーアロットメント 30千株
C. 売出し 75千株(売出し元は会社関係者55千株、VC20千株)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 26,700株
 E. うち潜在株式に算入する数 26,700株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,411,700株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 100千株
既存株主へのロックアップ情報: なし

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
06年2月 26,700株 2,600円 08年2月〜13年2月

 目論見書での想定発行価格は2,700円で、この価格に基づく公募による東洋ドライルーブの手取り概算額は、約475百万円とされている。資金使途は、岐阜新工場の建設とドライルーブ・コーティング加工設備の拡充に約262百万円、中国の新会社出資・貸付金に200百万円、残額については社債償還資金に充当する予定。



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