3829セルシスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research
| IPO初値分析・株式投資  | What's New  | LINKs  | SITE MAP  | IPO株日記  |

セルシス(3829 名証セントレックス)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

IPO不振のセントレックスで救世主となれるか
 携帯電話向け電子書籍市場が急拡大していることを背景として、モバイル関連事業が足元では急成長している。07.10期の会社発表見通しベースでのEPSは約4,900円で、想定公募価格に対するPERは約48倍となる。

 電子書籍マーケットの潜在的な規模を考えると、07.10期から更に業績が向上することが十分見込めること、銘柄としてアニメ・マンガ関連で話題性があることなどを踏まえると、上場段階では高い評価をされる可能性が大きいとみる。

 リスク要因は、例によってロックアップのないベンチャーキャピタル保有株の動向となる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 05/10 06/10見 07/10予
売上高(百万円)
680
61.6%
1,098
45.9%
1,602
営業利益(百万円)
34

--

--
経常利益(百万円)
31
166.7%
83
143.4%
202
当期利益(百万円)
29
138.1%
68
132.4%
158
総資産(百万円)
純資産(百万円)
774
550
1,151
917
--
--
株主資本比率(%) 71.1% 79.7% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
4.0%
5.2%
7.2%
7.4%
--
--
発行済株式数 32.19 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
887
17,081
2,112
28,487
4,908
--
配当(円/株) -- -- --

事業概要
アニメ・マンガ制作支援ソフトと携帯電話向けマンガ制作支援・閲覧ソフトの開発・販売
 セルシスは、アニメ作品・マンガ作品の制作がパソコンで出来る亜プレケーションソフトウエア開発・販売を行うツール事業と、携帯電話向けマンガビューアとそのオーサリングツールの開発・販売、配信コンテンツの受託制作などのマンガのデジタル配信に関するトータルソリューションを行うモバイル事業、コンテンツの制作受託を行うマルチメディアコンテンツ事業の3事業を展開している。

 ツール事業では、アニメ・マンガの制作ソフトウエア「RETAS!PRO」等を販売している。「RETAS!PRO」は、業務用のアニメ制作ソフトとして、国内外のアニメプロダクション・学校に販売しており、現在国内でオンエアされているTVアニメのほぼ全てに使用されている。

 「RETAS!PRO」の主な売上形態は、直販や販売代理店を通してのパッケージ販売と、初期購入費用が発生しないライセンス数・利用月数に応じた従量課金サービスの2方式になっている。

 この製品の他、マンガ作家をターゲットユーザーとしたパッケージソフトウエアや、コンシューマー向けのコマ撮りアニメソフトウエアを、PC流通業者・小売業者やセルシスが運営するEコマースサイトを通して販売している。

 モバイル事業では、携帯電話機でマンガを閲覧するビューアの開発・販売と、マンガなどのデータを携帯電話配信用に加工するためのオーサリングソフトウエアの開発・販売、配信サービス提供事業者などから受託する配信コンテンツの制作(既存マンガの電子データ化)、コンテンツ配信・仲介用のデータサーバーの開発・レンタルを行っている。

 ビューアについては、KDDIの公式マンガビューアに採用され、エンドユーザーの利用に応じてKDDIからセルシスに直接ビューア使用料が支払われる。その他の通信キャリアでは、エンドユーザーの利用に応じて配信サービス提供事業者からセルシスに対してビューア使用料が支払われる。

 マルチメディアコンテンツ事業では、法人顧客からの受託によって、年間約200タイトルのコンテンツを制作している。主な取り扱いコンテンツは、教育ソフト、テレビ番組向けゲーム、雑誌付録、電子マニュアルなど。

情報開示の状況
非常に優れた開示内容
 セルシスのウエブサイトには、既に投資家向け情報開示のページが設置されている。コンテンツは非常に充実しており、ディスクロージャーポリシーから財務ハイライト、上場関連資料等、上場前の段階としてはトップレベルの準備状況になっている。

 名証には失礼だが、東証一部でも通用する、もったいないぐらいの開示レベルになっている。
収支の状況
携帯電話向け電子書籍市場の急拡大が追い風
 05.10期から06.4中間期の状況では、ツール事業で販売ソフトウエアのメジャーバージョンアップを実施、地上波デジタル放送対応のソフトウエア等をリリースし、ソフトウエアを従量課金で販売する新サービスを開始した。また、06年2月には英語版ソフトの海外販売を開始した。

 マルチメディアコンテンツ事業では、テレビ番組向けゲーム、雑誌付録、電子マニュアルなどの制作受注が安定して推移し、06.4中間期までにも大口受注が継続しているとのこと。

 モバイル事業では、コンテンツ配信を希望するクライアント向けに既存のマンガやアニメを電子コミック化するサービスを開始し、電子コミック配信サイトが急激に増加していることを背景として、受託件数が増加している。

 上記3事業の中でも特に、モバイル事業が、携帯電話向け電子書籍市場が急激に拡大していることを背景として、非常に高い売上高の対前期伸び率を示している。

表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%)
             05.10期 06.10期見 前期比
ツール             273  290 +6.2%
マルチメディアコンテンツ  223  252 +12.9%
モバイル            183  556 +203.2%
合計              679  1,098 +61.6%

 06.10期については、第三四半期実績までが開示されており、その進捗度合いを見ても、06.10期見通しの達成には問題がない。10月末決算の締めから1週間後に開示された見通しであり、ほぼ実績に近い見通しになっていると想定する。

 セルシスでは、過去04.10期と05.10期に赤字決算となったが、主な理由は、ツール事業において、マンガ制作ソフトウエアの総販売代理店による債務不履行があり、新たな総販売代理店との契約締結までの間、当該ソフトウエアの販売が停止したこと、更に総販売代理の変更に伴って返品や製品パッケージの変更等があったこととなっている。

 06.10期以降は総販売代理店を通じての販売を改めて、二次代理店との直接取引に切替たことや、新規事業としてモバイル事業を開始したこと等によって、黒字化をした。

株式の状況
ストックオプションで1割希薄化、VC保有は2割のシェア
 セルシスは06年9月に1:3の株式分割を実施し、06年9月末時点の発行済み株式数は26,385株となっている。上場にあたっての公募が2,250株、売り出しが2,250株(売り出し元は会社関係者2,050株、ベンチャーキャピタル200株)予定されている。

 ストックオプションの未行使残高が下表のように4,005株あり、このうち最終回に決議された900株を除くものについては、近々に行使可能となることから、3,105株を潜在株式として認識する。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、32,190株とした。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議 対象株数 行使価格 行使期間
00年9月  60株 22,223円 02年10月〜10年9月
01年8月 438株 53,334円 03年9月〜11年8月
02年1月 303株 53,334円 04年2月〜12年1月
04年1月 501株 53,334円 06年2月〜14年1月
04年1月  15株 53,334円 06年2月〜14年1月
05年2月 1,788株 53,334円 07年3月〜15年2月
06年1月  900株 80,000円 08年2月〜16年1月

 目論見書での想定発行価格は19万円で、この価格に基づく公募によるセルシスの手取り概算額は約378百万円とされている。資金使途は、31百万円を業務効率化のためのパソコン等の設備資金に、200百万円をツール事業における各ソフトウエア製品のバージョンアップとモバイル事業でのモバイルコンテンツ制作の効率向上を目指したソフトウエア等の開発資金に充当する予定。

 既存株主へのロックアップは無い模様。ベンチャーキャピタルの保有株式数は売り出し考慮前で6,606株。直近の第三者割当増資は06年4月にVC等を割当先として実施されたもので、この際の割当価格は24万円だった。過去の第三者割当増資のうち、この回発行された1,250株についてだけ、上場にあたっての公募・売り出し価格よりも高いことになる。



IPOを申し込む時に便利な銀行・証券会社はどこか?管理人が解説します > 「IPOのための証券会社・銀行選び」

 | 2006年IPO一覧(既上場)  | IPO初値分析・株式投資 |
本資料における個別銘柄に関する注意事項
 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。
その他の重要な注意事項
本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。
本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。
SEO [PR]  カード比較 冷え対策 株価 動画無料 ライブチャット 小説 SEO