7826フルヤ金属IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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フルヤ金属(7826 JASDAQ)IPO

公募価格バリュエーション・初値予想等
セクター:その他製品

今期利益見通しをベースにすれば割高感はないのだが
 足元の業績は、携帯電話向け等の需要増加による数量増加と、貴金属価格の市況による価格上昇とによって、2期連続で大幅な増益となっている。新しい07.6期についても、売上高は横ばい程度ながら、前期から引き続いての増益が見込まれている。

 今期の会社発表の業績見通しベースでのEPSは約400円となり、想定されている公募価格のPERは約25倍と、これだけを見た限りではそれほど割高感はないのだが、問題は07.6期見通し並みの利益水準が、08.6期以降も持続できるのかどうかが不透明な点にある。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 04/6 05/6 06/6 07/6会予
売上高(百万円)
13,517
-11.5%
11,961
60.0%
19,132
-0.6%
19,018
営業利益(百万円)
614
-4.9%
583
43.8%
839

--
経常利益(百万円)
572
-0.2%
571
42.2%
812
27.7%
1,037
当期利益(百万円)
265
8.6%
288
53.7%
442
32.6%
586
総資産(百万円)
純資産(百万円)
11,406
3,579
12,502
4,223
13,354
4,701
--
--
株主資本比率(%) 31.4%% 33.8% 35.2%% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
31.4%
5.0%
33.8%
4.6%
35.2%
6.1%
--
--
発行済株式数 1,455.103 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
182
2,459
198
2,902
304
3,231
403
--
配当(円/株) -- 15 15 20

事業概要
プラチナ・イリジウム等の貴金属工業用各種製品や測温センサーの製造・販売等
 フルヤ金属は、工業用貴金属製品の製造・販売を主たる業務としている。貴金属の中でも、プラチナグループメタル(PGM=白金、イリジウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム)に特化し、ルツボ(耐熱性容器)、薄膜素材、熱電対(測温計)等の工業用貴金属製品を取り扱っている。フルヤ金属の製品は、その用途ごとに、電子部門と薄膜部門、センサー部門、その他に区分される。

 電子部門では、VTR・コンピューター等の文字・動画・音声の記録・再生・消去用磁気ヘッド、携帯電話のノイズキャンセラー、光ファイバ増幅器内で使用される光アイソレーター、癌診断に用いられるポジトロン放射断層撮像法装置のシンチレーターの製造用等に使用される酸化物単結晶育成と半導体ステッパー、ディスプレイ、各種レンズ等の光学硝子溶解・成形に用いられる工業用貴金属製品を製造・販売している。

 薄膜部門では、超LSI・強誘電体や、MD・CD・DVD等各種ディスプレイ・光磁気記録媒体用等の薄膜形成に使用される貴金属スパッタリングターゲット(高純度の板材)、蒸着材料、合金素材の製造販売と、フルヤ金属が開発した新合金素材を用いた薄膜部品の製造販売を行っている。また、つくば研究開発センターの最新鋭スパッタリング装置を使用し、他社の薄膜製造プロセスの受託を行っている。

 センサー部門では、シリコン半導体や化合物半導体、ファインセラミックス等の高温工程で継続的な温度の測定・制御に使用される熱電対を製造販売している。

 その他部門では、貴金属化合物、パーツ整列機、高温ヒーター等の工業用機器・精密機械を販売している。
収支の状況
売上高は横ばい〜微減だが、増益トレンド
 06.6期は、白金、ロジウム、イリジウム加工品を中心とした電子部門製品で、携帯電話を中心に部品生産が回復してきちことから、大幅に売上高が増加、ターゲット製品を中心とした薄膜部門でも、金・ロジウム・ルテニウムターゲットの増産によって、売上高が増加した。

【表1 事業部門別の販売実績】
          05.6期 前期比  06.6期
電子部門    4,383  -22.7%  9,551
薄膜部門    4,735  -12.1%  5,873
センサー部門   713  +16.5%  1,188
その他      2,128  +14.8%  2,518
合計      11,960  -11.5%  19,131

 07.6期の業績見通しでは、電子部門の主力製品となっているイリジウム製品については、携帯電話用途のノイズキャンセラーの需要が多く、リチウムタンタレート単結晶用ルツボの需要が拡大いると見込んで売上高が増加すると見込まれている。また、液晶ガラス製造用設備の投資が活発化していることから、貴金属製品の需要が拡大すると想定。

 薄膜部門の主力製品であるターゲット製品については、携帯電話の振動子製造用金ターゲットが好調を維持、ハードディスク用途のPGMターゲットが増産を継続すると想定している。

 センサー部門とその他部門で貴金属価格が下落することを織り込んで、全体の売上高としては、前期比でほぼ横ばいの見通しとなっている。

 利益ベースでは、コストダウン項目の詳細が開示されていないが、経常費用では前期を下回る想定となっており、この結果、売上高では前期と比較してほぼ横ばいながらも、経常利益以下では増益の見通しとなっている。

 業績見通しを見た印象としては、売上高では貴金属価格の下落を織り込んだ保守的な想定と思えるが、利益ベースでは費用削減の実効性が確認できないため、ややリスクを含んでいると考える。

 貴金属は国際商品市場で取引される価格変動の大きいものだが、フルヤ金属では個別受注生産の形態をとっており、製品の販売価格は原材料の時価に連動する契約として、仕入れ価格の変動を販売価格に反映させている。

株式の状況
ストックオプションは当面行使不可、VC保有ウエイトは微小
 06年8月時点のフルヤ金属の発行済み株式数は、1,235,103株(取引単位は100株)、上場にあたっての公募が220千株、売り出しが130千株(売り出し元はフルヤ金属の会社関係者)予定されている。ストックオプションの未行使残高が下表のように18,500株存在するが、上場後1年以上を経過しないと行使できないため、潜在株式として認識しない。以上から、上場時点の想定発行済み株式数は、1,455,103株とした。

【表2 ストックオプションの未行使残高の状況】
総会決議 対象株数 行使価格  行使期間
06年4月  18,100株  4,700円  09年4月〜16年3月
06年5月   500株   同上    同上

 目論見書での想定発行価格は10,000円で、この価格に基づく公募によるフルヤ金属の手取り概算額は、約2,010百万円とされている。資金使途は、約1,269百万円を設備投資資金に、残額を事業拡大のための運転資金に充当する予定。

 株主名簿でのベンチャーキャピタルの保有株式数は20,170株で、全体に占めるウエイトは大きいものではない。ベンチャーキャピタルを含めた既存株主に対してのロックアップは付されていない模様。

情報開示の状況
開示は平均的だが、ニュースリリースが掲載されていない
 フルヤ金属のウエブサイトには既に投資家向け情報開示のページが設置されている。現在掲載されているコンテンツは、マネジメントメッセージと財務ハイライトとなっている。上場前段階としては、平均的な開示水準だが、投資家向けだけでなく、ステークホルダー全体に対するニュースリリースが一切掲載されていない点が残念。



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