6262ペガサスミシン製造IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ペガサスミシン製造(6262 東証二部)

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セクター:機械
足元は中国・アジア向けが好調、円安も追い風に
 足元の業績は、中国・その他アジア向けの販売が好調であることと、為替が円安になっていることで向上している。05.9中間期の当期利益は特殊要因も含まれているので大きく計上されており、為替影響を排除した実力値としては04.3期並み水準で、これに中国・アジア向け販売増加分を織り込んだものが、今期の実力と想定する。

 今期想定の実力EPSを70円とすると、想定公募価格でPERは約13倍となり、ほぼ妥当な水準と考えられる。初値としては、PER15倍程度の1,000円程度が目処となるだろう。

事業概要
工業用ミシンの製造販売
 当社グループは、工業用ミシンの製造販売を主な事業としている。当社グループは、当社のほか、国内では部品製造会社1社及びその他1社、海外ではシンガポール・米国・ドイツに販売子会社1社ずつ、中国に製造子会社2社、部品製造子会社1社、その他1社の合計11社で構成されている。

 当社の製品は、縫製工場でアパレル生産に使用される工業用ミシンであり、また、主にニット衣料等の縫製に使用される環縫いミシンという種類である。

 工業用ミシンの特徴は、家庭用ミシンに比べて高速で長時間使用されること、故障発生率・耐久性に対する顧客からの要求が厳しく、アフターサービスに対する要求レベルが高く、またブランドに対するユーザーの定着率が高いこと、等がある。

 また、オーソドックスな縫い目である本縫いに対しての環縫いの特徴としては、糸を鎖のように編んで縫い目を構成するので、縫い目自体に装飾性があり、バリエーションが豊富であること、伸縮性がありニット素材の縫製に適していること、ボビンが不要であり下糸を連続供給できるので生産性に優れること、等があり、ニット衣料やジーンズなどの性損の縫製に利用されている。

収支の状況
中国・アジア向けは好調だが、その他地域では横這い
 05.3期は前期と比較して減収減益(経常利益のみ増益)となっている。売上高では、対ドル・対中国元での円高が進行したことで約9億円の減収となった。このほか、香港の販売子会社の決算期変更による影響、輸入割り当て制度の撤廃等が影響した模様。当期利益では、退職給付制度変更による確定拠出金制度導入に伴う一時的損失603百万円等を計上したことで、大幅な減益となった。

 05.9中間期は、売上高では中国向け・インドネシア・インド・バングラデシュ向けが好調に推移している反面、米州(特に中南米)と欧州では、繊維製品の輸入割り当て制度が撤廃されたことでミシン需要が減少したことが影響している。利益ベースでは、営業外収益にデリバティブ評価益約2億円を計上したほか、当期利益は、前期に計上した中国事業に関わる移転価格に対する見積もり税額と確定額との差額を過年度法人税等戻し入れ額として計上したことで、大きく計上されている。

 足元の状況としては、中国向け・その他アジア地域向けでの販売が伸びていることとが貢献しており、円安に振れている為替状況も追い風となっている状態。中国・アジアでの需要動向が今後の業績のキーポイントとなる。

 当社の05.3期末時点の有利子負債残高は7.579百万円、有利子負債依存度は同時点で40.1%と高い水準になっている。上場にあたっての公募資金の一部は借入金の返済に充当される予定になっており、この公募によって有利子負債残高は約60億円程度まで減少する見込み。

株式の状況
ストックオプションは少量だが即行使可能、VC保有は無い
 当社は05年8月に1:4の株式分割を実施し、同12月には新株予約権の権利行使によって株数は4千株増加し、05年12月時点の発行済み株式数は19,284千株となっている。上場に当たっての公募が2,500千株予定されている。また、売り出しが1,500千株(売り出し元は会社関係者)、オーバーアロットメントで500千株の予定がある。更にストックオプションの未行使残高が下表のように540千株存在し、上場直後から行使可能となっている。以上を合計して、上場時点での想定発行株式数は、22,324千株とした。

【表2 ストックオプションの未行使残高の状況】
総会決議 対象株数  行使価格  行使期間
03年6月  540千株    100円  05年8月〜13年6月

 目論見書での想定公募価格は930円とされており、この価格に基づく公募による当社手取り概算額は、約2,137百万円となっている。資金使途は、子会社への出資金に555百万円を充当し、残額約1,582百万円は借入金の返済に充当する予定。

 売り出し人4名の保有株式に対しては、180日間のロックアップがかかっている。発行価格の2倍以上での売却は可能という条件がついているが、売り出し人は会社関係者であり、早急に保有株を市中に放出する可能性は比較的低いと考えられる。ベンチャーキャピタルの株式保有は無い模様。

情報開示の状況
サイトでの開示準備はまだ
 当社ウエブサイトには、1月22日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。上場に関するニュースリリースも出ていない。ある程度の情報開示がされないと、株価にも影響があるだろうし、折角ストックオプションを貰っている社員(行使価格が100円なので、どうでもいいのかもしれないが)にとっても、大株主である従業員持ち株会にとっても不利益となる。投資家に対しても、従業員のためにも、早急に開示をすべきだろう。


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