3372関門海IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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関門海(3372 マザーズ)IPO

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セクター:小売業
成長性は底堅いと見るが、ストックオプションによる希薄化がリスク
 05.2第一四半期の業績は過年度の通期実績と比較して極端に上振れしているが、冬場の需要期だったためであり、前期の四半期進捗率で引きなおすと、年間売上高は約57億円となる。05.11期の当期利益は4〜5億円が妥当な水準と想定され、EPSは15千円近辺となる。

 普通の飲食店としてPERを15倍とみれば、想定株価は23万円、毎年高率で売上高が成長していることを考慮してPERを25倍とみれば38万円の水準となる。

事業概要
 当社は、とらふぐ専門店「玄品(げんぴん)ふぐ」などの専門飲食店の直営店舗の運営、フランチャイズ本部の経営及び食材販売その他の事業を行っている。とらふぐ料理専門店「玄品ふぐ」の店舗展開は、05年3月末時点で全国63店となっている。この他、車えび専門店「えびおどーる」の第一号店を05念4月に東京都台東区に出店、カレー専門店「カリーシェフ伝説」の新規出店を05年6月に武蔵野市で予定している。

 ふぐ料理店舗については、表1のように、ふぐを日常的に食べる機会の多い関西圏での出店は足元では抑制されており、関東地区に新規出店を集中させている。一方、地区別・事業分野別の売上高を表2に示しているが、1店当りの売上高は、関東の店舗は関西の店舗の2倍近い売上となっている。店舗規模が関東地区のほうが大きいことも要因になっていると思われるが、いずれにせよ、関東圏進出が当社の成長のドライバーとなっている。

収支の状況
 当社の主力事業は、ふぐ料理であるため、冬場の販売が大きくなる。当社の場合、第一四半期(12月〜2月)の年間売上高に対するシェアは約40%となっている。直近の05.2期(05.11期の第一四半期)の売上高は約23億円であり、前年同期比+11%となる。このペースを通年で維持した場合の年間売上高は約57億円となる。

 04.11期の当社の決算では、前期に約3千万円の営業外差損を計上したことから一転して、差損を約1千万円にまで圧縮している。これは03.11期に社債発行費約9百万円を計上したことが最大の要因であり、逆に04.11期には若干の為替差益を計上しているが、04.11期の1千万円程度の営業外差損の計上が、当社の定常状態と考えられる。

 また、04.11期には特別損失として調理に使用しなくなった厨房機器の除却を行ったこと等によって固定資産除却損約59百万円を計上している。特別損失に計上している関係から、例年発生するとは考えられないが、不使用厨房機器が将来発生しないとは断言出来ず、同様の処理が将来発生する可能性はある。04.11期に特別損益が発生しなかったと想定した場合の当期純利益は158百万円から195百万円(経常利益に「1-表4の税率」を乗じたもの)に上昇する。

 当社の法人税等の負担率は表4の通りである。法人税等の特別控除として、毎期控除されているが、控除理由は有価証券報告書からは発見出来なかった。

株式の状況
ストックオプションによる希薄化効果は約20%と高率
 当社は03年9月に1:5、05年3月に1:2の株式分割を実施し、05年3月時点での発行済み株式数は、25,148株となっている。今回の公募株数は2,500株。更に、表5のように未行使のストックオプション残高が5,144株ある。この分は行使開始期間が迫っていることから、全数を潜在株式として算入する。以上の結果、上場時点での想定発行済み株式数は、32,792株となる。ストックオプションの行使による希薄化効果は、18.6%と相当な高率になる。

【表5 新株予約権付与の状況】
            04.2決議  04.11決議
新株予約権の数  4,000株   1,144株
行使時の払込金額 25,000円  30,000円
行使期間      06.4〜14.2  06.11〜14.11

 今回の公募増資による資金は、会社想定単価22万円として手取り金で520百万円となる。この資金使途は、新規開設する3店舗の設備投資資金として63百万円を充当する他は、新規出店投資に充当する計画だが、具体的な出店計画は現在のところ発生していない。

情報開示の状況
投資家にフレンドリーな印象
 当社のHPには既に投資家向け情報開示のページが開設されている。内容的には上場関連の資料が閲覧できる程度のものだが、投資家向けのメールマガジンの配信を行っている他、問い合わせ先メールアドレスも開示されており、非常に投資家フレンドリーな印象を受ける。


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