3370フジタコーポレーションIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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フジタコーポレーション(3370 JASDAQ)IPO

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セクター:小売業
有利子負債残高が大きいため、高金利局面では非常に金利リスクが高い銘柄
飲食系フランチャイジー事業を中心として、05.3期には前期を上回る業績が見込める。上期実績=下期想定の単純計算をすると、今期予想EPSは約20,000円となる。PERを安全サイドでみて20〜25倍とすると、株価は40万円〜50万円程度が妥当と考えられる。

 なお、有利子負債比率が高いため、金利上昇局面では支払利息の増加が利益を大きく圧迫する可能性があり、現状の平均実績金利1.8%が3倍(5.5%)程度になった段階で、05.3期の経常利益水準であれば、利益額は0になってしまう。従って長期保有するには、相当リスクが高いと考えられる。

事業概要
関東以北に計103店の飲食・物販店を展開
 当社グループは、当社及び非連結子会社1社で構成されている。当社では、フランチャイジー・オリジナルブランド・フランチャイザーの各業態での飲食・物販店事業を展開している。

 05年2月末の直営店舗数は合計103店で、うちフランチャイジー事業で飲食部門61店・物販9店、オリジナルブランド事業で飲食部門19店・物販部門14店を展開している。また出店場所は、ショッピングセンター内への出店が上記店舗のうち51店舗と全体の50%を占める。

 当店の出店地域は関東以北となっており、上記時点で、北海道66店・東北地方25店・関東地方12店となっている。今後も北海道・東北・関東地方を重視して店舗数の拡大を図っていく予定。

収支の状況
店舗閉鎖損・減損と有利子負債残高にリスク
事業分野別の売上高と、一店舗当りの売上高の推移は以下の通り。(表1) 期中に稼動を開始した店舗の影響を考慮していないため不確実だが、この表を見る限りでは、オリジナルブランドの飲食店での売上高が劣っていると考えられる。一方、フランチャイジー部門の物販分野での一店当り売上高が突出しているのは、この分野の売上高のほとんどをTSUTAYAが占めていることによるもの。

 04.3期は店舗閉鎖損約50百万円等の特別損失を計上したことにより、その前期と比較して経常増益・当期減益となっている。店舗閉鎖等に伴う損失は、05.3中間期にも約31百万円計上しており、04.3期に固有のものではなく、年間50百万円程度の水準で定常的に発生していると考えるのが妥当であろう。06.3期には減損損失の計上を予定しているが、これは不稼動資産の計上であり、店舗閉鎖費用が毎年計上されることに加えて、06.3期には減損があると考えたほうがよいと思われる。

 当社は設備産業である事業特性のために、下表のように有利子負債依存度が相当に高い水準にある。総資産に占める有利子負債のウエイトは約70%であり、その裏返しの株主資本比率は13%程度でしかない。この数値だけを見れば、経営再建企業の水準である。現在の低金利下では、04.3期での支払利息・社債利息は約90百万円であり、年間営業利益が2億円であることを考えると、現在でも金利負担は相当のものになっている。

 今回の上場にあたっての公募による資本増強は3億円程度と見込まれているために、有利子負債比率を改善する効果は薄く、今後の金利動向次第では、簡単に営業利益を支払金利で食いつぶすおそれがある。

株式の状況
ストックオプションの希薄化効果は約8%
当社は04年9月に1:3の株式分割を実施し、05年3月時点の発行済み株式数は、7,155株となっている。これに今回の公募分1,500株と未行使のストックオプション残高723株を考慮し、上場時点での想定発行済み株式数は、9,378株とした。ストックオプションの全行使による希薄化効果は8%程度となり、やや高い水準と考えられる。手取り金は、有利子負債の圧縮ではなく、新規出店のための設備投資資金に充当される模様。

情報開示の状況
箱の設置だけで、コンテンツは何もない状態
 当社HPには、投資家向け情報開示のページが設置されているが、ページタイトルだけとなっており、コンテンツは0の状態。財務データはおろか、目論見書の掲載もされていない。トップページ等にも上場認可関連のニュースすら掲載されていない状態。


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