IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
IPO株(新規公開株)入門2 >> IPO(新規公開株)投資は儲かるのか |
しかし、以下の点を考慮する必要があります。 ■なかなか貰えない、当らない まずは、最近のIPO人気のために公募で取得するのが大変だという点です。申込み株式数>実際に放出される株式数 という関係になるため、ネット系証券会社を中心に抽選となるケースがほとんどです。しかも、応募にあたっては、SBI証券や楽天証券のように、前金制をとる証券会社が増えてきましたので、応募期間中は資金拘束されてしまうというデメリットがあります。資金拘束された上に抽選ではずれれば、一銭も儲かりません。 例えば、資金が100万円あったとします。年間のIPO当選確率は、はっきりとはわかりませんが、年1回程度、しかも、比較的当りやすい銘柄だと考えられます。公募価格10万円の銘柄が年に2回当選し、それぞれの初値騰落率は+50%といったところが相場と考えられます。このケースですと、年間の投資収益率は、 10万円×50%×2銘柄 / 当初資金100万円 = 10% です。 この水準であれば、ETFを買ってほったらかしにしておくのと、結果は大差ありませんし、抽選の申込みなどでIPOのほうが手間がかかる分だけ、不利となります。 ■当たり易い銘柄は、リターンが比較的低い 次に、「当りやすい銘柄は不人気銘柄」だという点です。証券会社によって違いはありますが、原則的に抽選制度は資金量が豊富なヒトが有利になっています。 この制度の中で、小額資金でも当選するということは、人気が無い銘柄であるということが、多くあります。公募の段階で不人気ということは、上場日にも不人気ということであり、上場日に不人気であれば、初値はあまり騰がらないことになります。場合によっては、初値が公募価格を下回るリスクさえあります。 ■IPOバブルの発生・崩壊は循環する 更に、「IPOが必ず儲かる時期のほうが実は短い」ということが歴史的には言えます。公募価格には、普通適切なディスカウント幅が設定されていますから、理屈の上では、多少なりとも公募取り初値売りは、プラスになるはずです。 しかし、一般的なディスカウント幅は、20%程度といわれています。公募価格帯の設定は、上場日の一ヶ月前ぐらいです。一方で、新興市場の銘柄は、1ヶ月で20%変動することは決して珍しいことではありません。公募価格を決定する時には適切だと思っていても、その後の市況の変化次第では、実態にあわない公募価格になってしまう可能性もあります。 また、IPO銘柄は比較的規模の小さい会社が多く、公開株数も1万単元以下というケースがほとんどです。取引量が少ない銘柄の場合には、需給バランスがちょっと変動しただけでも価格は大きく動く可能性があり、IPO銘柄は特にこれに該当することが多くなります。 こうした背景もあって、いわゆる「IPOバブル」は以下の経路をたどって循環します。 初値高騰 → IPOがブーム化 → 公募価格が高めに設定 → 初値天井が続出 → → IPOブーム沈静化 → 初値が低下 →公募価格の設定が低めに変化 → → 初値高騰 →最初に戻る |
1. IPOとは何か 2. IPO投資は儲かるのか 3. IPO向きの投資スタイル 4. 公募価格<初値の仕組み 5. IPO初値の決まり方 6. オーバーアロットメント 7. IPO関連リンク集 8. IPO都市伝説 9. IPO初値予想の考え方 10. IPO株の即金規制 11. ベンチャーキャピタル 12. 東証の値付けプロセス 13. 大証の値付けと付表 14. ジャスダックの値付け 15. IPOのロックアップ規制 |
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