新規上場の目論見書に基づいた、IPO=新規公開株式の銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research
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インターネットイニシアティブ(IIJ) (3774 マザーズ)

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セクター:情報・通信業
ADRをナスダックに上場済み、初値に意外性は期待出来ない
 当社は既にADR(米国預託証券)を米国ナスダック・ナショナルマーケットに上場している。発行価格は、価格決定日の前5営業日のADR取引価格を元に、変換比率400と為替レート、0.90〜1.00のディスカウント率を乗じて決定される。日本での公開価格は、ADRの価格に収斂すると考えられ。発行=公募価格と初値との差額は、上記のディスカウント率程度となる模様。

 当社は一旦今年春に上場を計画したものの、上場計画の発表直後にADRが暴騰したために発行価格が高く決定された。決定後にADRは急落したために、需要申告が過少となり、上場を見送った経緯がある。ADR価格が穏当に推移し、今回は無事に上場できるかどうかが、最大の焦点となる。
 ADR価格は、NASDAQウエブサイトからティッカーコード「IIJI」で確認できる。11月9日の終値は前日比+13%の11.63$と上昇している。

事業概要
インターネット接続サービス等
 当社グループは、当社の他、連結子会社5社・持分法適用関連会社4社からなり、インターネット接続サービスの提供、付加価値サービスの提供、システムインテグレーションの受託及び機器販売を行っている。

 当社の持分法適用関連会社であった潟Nロスウェイブ コミュニケーションズは通信キャリアとしてデータ通信サービス等の提供を行っていたが、03年8月に会社更生手続き開始の申立を行い、03年12月にNTTコミュニケーションズへ、国際事業を除く事業の営業譲渡を行った。当社グループの主な事業内容は、表1のとおり。

【表1 当社グループの主な事業内容】
インターネット接続サービス: 主として当社が、法人・官公庁等の事業用にネットワークを利用する顧客に対して、ネット接続サービスを提供。
付加価値サービス: 主として当社が、セキュリティ関連サービス、ネットワーク及びサーバの運用管理等のアウトソーシングサービス、並びにデータセンターサービス等を提供。
システムインテグレーション: 主として当社及び連結子会社潟Aイアイジェイテクノロジーが、システムの設計・コンサルテーション・開発・構築・運用保守・システム構築のための機器調達等を実施。
機器販売: 主として当社及び連結子会社潟Aイアイジェイテクノロジーが、顧客への通信機器等の仕入販売や、自社開発した運用ルータの販売を実施。

収支の状況
過去の事業清算が終了し、黒字化、本業は堅調
 クロスウェイブの処理に関連して、当社は、03.3期に持分法損失約5,514百万円と投資・預託金の評価損約7,153百万円を計上、04.3期にも、クロスウェイブに対する貸付金の評価損約1,719百万円・売掛金の評価損約395百万円を計上した。05.3期には、同社に関連する処理が終了し、損失等が発生しなかったことから、黒字化している。 また、当社は、05.3期末時点でも、約344億円の欠損金を計上している。 一方で、本業部分の売上高・利益水準は、表2のように順調に推移している。

株式の状況
米国ADRが既上場
 当社の05年3月時点の発行済み株式数は、38,360株で、この段階で一旦上場を計画したが、需要過少を理由に上場を延期した、その後、1:5の株式分割を実施し、05年10月時点の発行炭株式数は、191,800株となっている。上場にあたっての公募が12,500株予定されている。また、当社には、下記表3のように、ストックオプションの未行使残高が2,725株あるが、一部については行使価格が現在のADR価格から推定した株価よりも相当高い。このため、ストックオプションのうち実際に行使可能な1,725株だけを潜在株式として認識する。以上から、上場時点での想定発行済み株式数は、206,025株とした。

【表3 ストックオプションの未行使残高の状況】
総会決議日 行使株数 行使価格   行使期間
00年4月    1,000株 2,163,418円 02年4月〜10年4月
01年6月    1,725株  334,448円 03年6月〜11年6月

 目論見書での想定公募価格は、10月31日のADR終値8.97米ドルに、変換比率400・為替レートTTM116.63円を乗じ、約418千円となる。これに基づく、公募による当社手取り金の概算額は、4,449百万円。資金使途は、約1,231百万円を当期の設備投資に、600百万円を当面の研究開発資金に充当する予定。

 上位既存株主には、06年5月末までの約180日間についてロックアップがかかっている。ロックアップ対象株式数は、売り出しにかかるものを除くと約91,300株となる。

情報開示の状況
既に十分な開示水準にある
 当社は、既に米国でADRを上場済みであることから、既にHP上で十分な開示がされている。四半期毎の決算説明会のプレゼンテーション資料まで日本語で閲覧が可能な状態になっている。


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