新規上場の目論見書に基づいた、IPO=新規公開株式の銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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デリカフーズ(3392 東証二部)

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セクター:卸売業
業績は至って安定的、前期の野菜価格高騰の反動影響だけが懸念事項
 野菜の販売事業が主力であり、業績は非常に安定的である。05.3期が前期と比較して増収増益となっているのは、台風によって野菜の販売価格が上昇する一方で、販売数量を維持することが出来たことが要因であり、06.3期にはこの反動による販売価格減が想定される。

 06.3期には、04.3期並みの利益水準に戻る可能性が高く、この場合の想定EPSは約12,000円となる。公募価格を33万円と想定すれば、公募価格のPERは28倍となり割高感がある。中間期の業績が未発表なので、今期の業績が前期並みで推移する確証が得られれば、公募価格は適切なディスカウントと言えるが、その確証の無い現時点では公募価格はやや割高なイメージがある。

事業概要
ホール野菜の販売、カット野菜の製造・販売
 当社グループは、持ち株会社である当社と、東京デリカフーズ・名古屋デリカフーズ・大阪デリカフーズ・メディカル青果物研究所・デザイナーフーズにより構成されており、外食産業・中食産業等向けにホール野菜の販売、カット野菜の製造・販売を主たる事業としている。

 主な事業区分は、ホール野菜部門、カット野菜部門、その他部門に区分される。ホール野菜・カット野菜分野では、主な顧客は外食チェーン等の外食産業・中食産業であり、当社子会社から直接配送・販売を行っている。その他部門では、ホール野菜・カット野菜を運ぶ物流網を利用し、卵・豆腐・冷凍食品等の日販品の配送を行っている。また、子会社デザイナーフーズは、業務支援サービスとして、他のデリカフーズグループ各社の衛生指導や、お客さまに対するメニュー提案・コンサルタント業務及び食品の成分分析の提供を行っている。

収支の状況
天候影響が大きいが、それ以外は安定的に推移
 05.3期の事業部門別の販売実績は表1の通りで、カット野菜部門はコンビニエンスストア向けカット野菜の販売が好調であり、また中食向けの販売が増加したことによって、増加している。ホール野菜部門については、台風による収穫量の減少によって販売価格が上昇したものの、販売数量を維持することが出来たことによって、販売高は大きく増加している。要因としては、天候による一時的なものであるため、次年度には反動減が発生する可能性が高い。その他部門では、メディカル青果物研究所で、日販品のうちキット商品の販売が終了したことによって、販売実績は大きく減少しているが、元々のウエイトが低いために、全体業績に対しての影響は小さい。

 04.3期と05.3期はともに、特別損益を計上しているが、最終的に業績に大きく影響を及ぼしている項目はない。ただ、05.3期については、受け取り配当金等の益金不算入が税務上発生したために、法定実効税率40.7%に対して、税効果会計適用後の法人税等の負担率は、17.5%まで低下している。

株式の状況
ストックオプションは存在するが、行使期間に入っていない
 当社は05年6月に1:2の株式分割を実施し、分割後の発行済み株式数は、11,905.92株となっている。上場にあたっての公募が3,700株予定されている。ストックオプションの未行使残高が下表のように556株存在するが、行使可能となるまで約1年間あることから、潜在株式とは認識せず、上場時点での想定発行済み株式数は、15,605.92株とした。既存株主へのロックアップや、ベンチャーキャピタルの保有分は無い。

【表2 ストックオプションの未行使残高の状況】
 総会決議 対象株数 行使価格  行使期間
 04年6月   556株   88,921円  06年8月〜14年6月

 直近の第三者割当増資は、04年6月に155株(分割考慮前)実施されており、この際の発行価格は、分割調整後で約89,000円。想定公募価格帯は、目論見書では30万円〜33万円で、この平均価格31.5万円を基にした公募による当社手取り額の概算は、約1,070百万円とされている。資金使途は、子会社の研究開発設備投資のための貸付金として300百万円を充当し、残額については将来の設備投資資金とする予定。 

情報開示の状況
開示情報はない
 当社ウエブサイトには、11月4日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。上場関連のニュースも、財務情報も何も掲載されていない。サイト自体、最新ニュースは6月止まりとなっており、サイトを通じての情報発信自体に力が入っているとは思えない。


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