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債券購入の手引き 3 >> 個人向け国債の特徴


半期毎の金利が変動金利(その時点の10年物基準国債金利-0.8%)である点

 法人向け債券の変動金利の場合には、通常償還期限半年前の国債の金利か、6ヶ月LIBOR(London Inter Bank Offered Rate)やTIBOR(Tokyo Inter Bank Offered Rate)をベンチマークとするところであり、上式で金利決定をする個人向け国債は、独特の金利決定方式となっています。

 一見すると、0.8%のサヤを国に抜かれているような気になります。これが、半年年限の国債金利から控除されていれば、明らかなサヤ抜きなのですが、相手は10年年限の長期金利ですので、一概にサヤを抜かれているとは言えない方式です。10年物国債と6ヶ月国債の長短スプレッドを80bpに固定している、というだけで、このスプレッドが適正かどうかについては、その時になってみないとわかりません。

 個人向け国債は変動金利ですから、インフレ対策として個人の資産運用には有効です。しかし、ベースになっている金利が10年の長期金利である点は、注意したほうが良いポイントです。実際にインフレが発生したとしても、それに連動して上昇する金利は短期だけで、長期金利はほとんど変動しない、といったケース(イールドカーブが寝る状態)も想定することが可能です。インフレ対策に万全、というわけではありません。

国債にもデフォルト可能性があるとする見方も存在する点

 「国が発行しているから安心」という見方がある一方で、世間には国債のデフォルト懸念が存在することも事実です。世界では国債がデフォルトした事例は、当然ありますし、日本だけが例外だと考える理由はありません。

 一方で、日本国債には、「暴落説」もありますが、個人向けに関しては、無視してよい存在です。個人向け国債には、後述のように元本買取り保証制度があるため、流通国債の価格が暴落(利回りは上昇)しても、中途換金した場合には受け取る利子が減るものの、元本を割り込むなどといった直接の影響は受けません。

中途換金が売主にとって非常に不利である点

 個人向け国債は、発行から1年が経過した後には、

受取金額=額面金額+経過利子相当額−直前2回分の利子(税引前)相当額

で計算される金額で売却することが可能です。

 個人向け国債にはセカンダリー・マーケットが形成されにくいであろうことから、流動性確保の目的で導入された制度ですが、問題は、

 直前2回分の利子が控除されること

です。中途換金の制度自体はこのように存在するのですが、金利のデメリットを考えると、原則的に満期まで保有することが大前提の債券となっています。




債券購入の手引き目次


<< 債券の種類
<< 主な仕組み債
個人向け国債の特徴
>> 個人向け社債の特徴
>> 個人向け社債の法人向け債との違い
>> 債券のデフォルトリスク
>> 格付会社の特徴
>> 債券購入・保有時のトラブル・シューティング



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