IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
セラク(6199 東証マザーズ)IPO |
業績は伸びており、価格の上振れは十分期待できると思われる セラク独自の強みがどこにあるのかは目論見書からは読み取りにくいが、結果としての業績はここまで順調に伸びてきており、16.8期も大幅な増収増益の見通しとなっている。 16.8期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約15倍となっている。現在の成長性を考慮すると、もう少し高い評価をすることは十分可能と思われる。 個別データ(肩は対前期比(%))
セラクは、インターネットを通じたITインフラ、ウェブマーケティングコミュニケーション、スマートソリューションの3つのソリューションを提供する事業を行っている。 セラクが提供するサービスは主に、企業が抱えるIT及びインターネットを用いた問題解決策の提案とその実現を行うソリューションサービスと、直接クライアント先で技術提供を行うオンサイトサービスの2つの形態がある。 ITインフラ事業におけるソリューションサービスとしては、ネットワークの設計構築・運用、サーバ設計構築・運用、ITインフラ機器のリプレース等を行っている。 ITインフラ事業におけるオンサイトサービスとしては、主に企業の情報システムやヘルプデスク部門、ISerに常駐し、クライアント社内や商用のネットワーク及びサーバの設計構築・運用保守業務を行っている。 ウェブマーケティングコミュニケーション事業では、コーポレートサイト、ECサイト等のコンテンツ企画及びデザイン制作、ディレクションや、ウェブサイトやメールマガジン等の定期的・定型的なコンテンツ制作・更新、ECサイトに付随する顧客データベースの構築・管理、メール配信、アクセス解析などを行うためのウェブシステムの運用、インターネット広告などオンラインプロモーションの企画・運営等を行っている。 スマートソリューション事業では、ウェブや携帯電話上で利用するチケット発券システム顧客管理システム、問い合わせ管理などのウェブシステム開発を行っている。 |
■16.8期業績予想 ITを基本としたサービス市場全般については、システム統合やマイナンバーなどの大型案件が終息した後も、クラウドやIoTなどに関するシステム投資が徐々に増えていくとの想定を前提としている。 ITインフラ事業、ウェブマーケティングコミュニケーション事業、スマートソリューション事業とも、オンサイトサービスでは、ITエンジニアの需要が引き続き好調であることから平均稼働人員は対前期比+12.9%の増加を見込んでいる。ソリューションサービスでは、前期並みの売上高を見込んでいる。 この結果、全体の売上高は、対前期比+21.7%の増収の見通し。 研究開発費の増加等を見込むものの、増収効果によって、営業利益・経常利益はそれぞれ対前期比+68.7%、+61.9%の増益の見通し。
ベンチャーキャピタルからの出資は無い。ストックオプションの未行使残高があるものの、行使制限が付されているものが多く、当面行使可能な数量は限定的になっている。全体として、株式需給に大きな影響を及ぼす要素は無いとみられる。 A. 発行済み株式数 3,086千株(単元100株、16.4に1:100株式分割後) B. 公募 406千株(うち238千株は自己株式)、増資によるオーバーアロットメント 122,100株 C. 売出し 408千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 133,900株 E. うち潜在株式に算入する数 66,780株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 3,442,880株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者等多数に対して180日間。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 07年6月 50,000株 50円 07年9月〜22年8月 14年8月 54,000株 180円 16年8月〜21年8月(上場直後は20%まで、その後は決算実績に応じた行使制限あり) 14年12月 29,900株 550円 16年12月〜21年12月(同上) 目論見書でのセラクの想定発行価格は1,360円で、この価格に基づく公募によるセラクの手取り概算額は約500百万円とされている。 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約152百万円と合わせた資金使途は、ITインフラ受託業務の受託能力増強に係るサーバ等機器の設備資金に75百万円、研究開発費に120百万円、自社WEB開発に係るソフトウエア投資に50百万円、人員増に伴う研修設備増強や事務所スペース拡張に伴う本社増床費用に167百万円など。
セラクのウエブサイトには5月28日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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