3542ベガコーポレーションIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ベガコーポレーション(3542 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:小売業

より一層の事業成長が見込めないと評価は難しい
 競合の激しいネット小売り系の事業であることに加えて、足元の業績を見てみると17.3期の業績予想そのものは対前期比で大幅な増益の見通しとなっているものの、15.3期に減益となっており、17.3期予想の利益水準は14.3期実績に若干上乗せした程度にとどまっている。この成長実感に乏しい点も、考慮が必要とみられる。

 17.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約11倍となる。現時点で、敢えてこの銘柄に投資する理由は見出しにくく、妥当な価格評価になっていると思われる。


連結データ(17/3は個別、肩は対前期比(%))
決算期 14/3 15/3 16/3 17/3予
売上高(百万円)
7,511
-0.2%
7,494
21.9%
9,136
7.3%
9,806
営業利益(百万円)
712
-25.0%
534
9.3%
584
34.5%
785
経常利益(百万円)
726
-26.7%
532
10.4%
587
31.1%
770
当期利益(百万円)
508
-73.1%
137
256%
487
36.0%
662
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,609
1,458
3,590
1,674
3,906
2,156
--
--
株主資本比率(%) 40.4% 46.6% 55.2% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
20.1%
34.9%
14.8%
8.2%
15.0%
22.6%
--
--
発行済株式数 5,239.9 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
97.0
278
26.1
319
92.9
411
126.3
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
家具・インテリア等のインターネット通信販売事業、越境市場をターゲットとしたグローバルECサイトの運営等
 ベガコーポレーショングループは、当社ベガコーポレーションと連結子会社1社から構成され、家具・インテリア等のインターネット通信販売事業、越境市場をターゲットとしたグローバルECサイト(Eコマース事業)を運営している。連結子会社は、スマートフォン向けゲームの企画、開発及び運営事業を展開していたが、Eコマース事業へ経営資源を集中し、同事業の強化及び経営の効率化を図るため、清算手続を開始している。

 Eコマース事業では、楽天市場、Amazon及びYahoo!ショッピングの大手インターネットモール内の店舗、並びに自社運営サイトの店舗を通じた家具・インテリア等のインターネット通信販売事業及び越境市場をターゲットとしたグローバルECサイト(DOKODEMO)を営んでいる。

 取扱商品としては、以下の家具・インテリア等の商品を取り扱っている。
オフィスチェア、デスク、座椅子、ベッド、ソファ、ダイニング用品、テレビボード、布団、収納家具、照明器具、日用家電

情報開示の状況
開示の用意はあり
 ベガコーポレーションのウエブサイトには吸既に投資家向け情報開示のページは設置されているが、コンテンツの掲載はされていない。
収支の状況
17.3期は前期に引き続いて増収増益の見通しだが、水準は14.3期実績並み
■17.3期業績予想
 当期は、顧客ニーズに適した新商品の投入と、取扱商品の充実・強化、及びターゲットとなる顧客層別の店舗作りの推進を図ることとし、リビング・ダイニング家具は対前期比19.2%、ベッド・寝具は同+9.9%、その他は同+23.5%の増収の見通しとしている。

 以上の結果、全体の売上高は対前期比+17.6%の増収の見通し。

 システム開発費の増加は見込むものの、想定為替レートの対前期差による原価率の低減効果と増収影響があり、営業利益・経常利益はそれぞれ対前期比+36.4%、+30.2%の増益の見通し。

株式の状況
VC出資は売り出しとロックアップ、ストックオプションは当面は一部のみ行使可
 ベンチャーキャピタルからの出資があるが、一部は売出しの対象となり残はロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高があるものの、当面行使出来る量は一部に限定されることになる。結果として、当面の株式需給には大きな課題点は無いとみられる。

A. 発行済み株式数 4,742,900株(単元100株、16.4に1:100株式分割後)
B. 公募 410千株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 430千株(売出し元はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント 126千株
D. ストックオプション等の残高総数 175,500株
 E. うち潜在株式に算入する数 87千株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 5,239.9千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 945千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者5名とベンチャーキャピタル1組合に対して90日間、但し発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。更に、従業員持ち株会に対して180日間、会社関係者等3名と法人1社に対して90日間。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年5月 50,500株 1,060円 15年6月〜23年5月
14年3月 36,500株 1,060円 16年3月〜24年3月
15年7月 48,000株 1,090円 17年8月〜25年6月
15年9月 10,000株 1,090円 17年9月〜25年8月
16年3月 30,500株 公開価格 18年4月〜26年2月

 目論見書でのベガコーポレーションの想定発行価格は1,440円で、この価格に基づく公募によるベガコーポレーションの手取り概算額は約532百万円とされている。

 資金使途は、設備資金として既存事業の強化・拡充に係るシステム開発投資に44百万円、グローバルECサイト事業に係るシステム開発投資に220百万円を充当し、運転資金として広告宣伝費に70百万円、人材採用費に30百万円、物流在庫の増加に伴う仕入及び保管費用等の増加支出に係る運転資金に150百万円を充当し、残額は、将来のシステム投資に充当する方針。


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