IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
やまみ(2820 JASDAQスタンダード)IPO |
評価は配当次第 業種・業態が地味なため株式マーケットでの追加的な評価は期待しにくい。16.6期業績予想でのEPSに基づく想定されている公募価格のPERは約15倍となり、妥当な評価とみられる。 16.6期の配当予想が公表されていないため、配当性向からの評価が出来ないが、高い配当性向の維持継続が発表されれば、追加的な評価も可能となる。高い配当性向を期待したい。 個別データ(肩は対前期比(%))
やまみは、大豆、フィルム、トレイ、副資材(にがり等)を仕入れ、本社工場及び関西工場の各ラインにおいて、様々なサイズの豆腐、厚揚げ、油揚げ等を製造し、小売業、卸売業に対して製品を販売している。 製品の販売地域は、九州地方から東海地方までの広域に渡るが、特に広島県三原市に本社工場があることから中国地方での販売量が多く、また2012年8月に滋賀県甲賀市に設置した関西工場が稼動したことから、関西地方での販売量が増加している。 やまみの事業の特長は、@機械化により作業員の手の触れる部分の限定、一部ラインの完全自動化及び機械による加熱冷却殺菌等により、衛生面で高いレベルの製品製造が可能であること、A短時間で大量生産が可能なラインを導入することにより個当たりの製造単価を引き下げ、価格競争力のある製品製造を行っていることなど。 2014年度には、より即食・簡便で、調理するための使い勝手の良さを追求した「切れてる豆腐」や「刻み揚げ」等の新製品の販売を開始、また、食品加工業や外食業等の企業向けに業務用豆腐の販売を開始している。 |
■16.6期業績予想 売上高は、既存の販売先において一部の競合企業の安売り攻勢の影響を受けているものの、新規の販売先について、関西地区・中京地区での獲得を織り込み、対前期比+5.2%の増収の見通し。 売上原価では、原材料である大豆について、国産大豆を使用した製品を減らし、外国産大豆を使用した製品を増やしたことや、原油由来の包装資材やガス代が原油価格の下落によって削減されたこと等によって、対前期比マイナス4.0%となった。 販売費・一般管理費での増加は見込むものの、以上の結果、営業利益・経常利益では共に対前期比160%強の大幅な増益となる見通し。
ベンチャーキャピタルからの出資は無い。また、ストックオプションの未行使残高もない。株主構造は比較的シンプルであり、当面の株式需給に関しての課題は見当たらない。 A. 発行済み株式数 5,560千株(単元100株、15.10に1:400株式分割後) B. 公募 720千株、増資によるオーバーアロットメント 160,500株 C. 売出し 350千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 0株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 6,440,500株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者8名とその関係法人1社に対して90日間、但し発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。 目論見書での、やまみの想定発行価格は1,690円で、この価格に基づく公募によるやまみの手取り概算額は約1,109百万円とされている。 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限約249百万円と合わせた資金使途は、本社工場における新製品であるおから、白和えの製造設備に150百万円、関西工場における製造効率化のための絹豆腐専用ライン新設に係る設備投資資金の一部に493百万円、関西工場における製造量の拡大が見込まれる厚揚げラインの増強のための設備投資に518百万円、本社工場における製造効率化のための絹豆腐専用ライン新設に係る設備投資の資金の一部に196百万円を充当する予定。
やまみのウエブサイトには5月22日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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