7183あんしん保証IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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あんしん保証(7183 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:その他金融業

今後の成長戦略はやや描きにくい印象
 16.3期は一見増収増益の見通しになっているものの、利益水準は前々期である14.3期並みに回復するだけとなっている。業態的にも、不動産賃借の母数そのものが増加しないと、将来の成長が見込みにくい面があると思われる。

 16.3期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約15倍となる。現状でこの水準以上に評価することは難しいと思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 14/3 15/3 15/6 16/3予
売上高(百万円)
1,485
20.0%
1,782

538
24.6%
2,220
営業利益(百万円)
290
-22.6%
225

55
4.7%
235
経常利益(百万円)
318
-18.3%
260

67
18.2%
307
当期利益(百万円)
219
-26.5%
161

40
14.6%
184
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,485
1,121
1,663
1,282
1,668
1,322
--
--
株主資本比率(%) 75.5% 77.1% 79.2% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
21.4%
19.5%
15.6%
12.5%
4.0%
3.0%
--
--
発行済株式数 1,997 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
109
561
80
642
20
662
92
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
家賃債務の保証事業
 あんしん保証は、賃貸借契約における家賃債務の人的保証すなわち連帯保証人制度を法人として引き受ける機関保証会社として、家賃債務の保証事業を展開している。

 あんしん保証は、入居者(賃借人)が家賃を支払う前にあんしん保証が不動産管理会社(賃貸人を含む)へ全額立替払いを行う「事前立替型」保証商品を提供する家賃保証会社となる。

 この「事前立替型」保証商品は、家賃債務保証業界において主流である家賃の滞納が発生した場合に初めて代位弁済を行う「滞納報告型」保証商品の弱点である「不動産管理会社の家賃管理事務の煩雑さ」と「不動産管理会社に対する入居者の賃料滞納時の未回収リスク」を排除した、新しい形の家賃債務保証商品となる。

 「事前立替型」保証商品のラインナップは、クレジットカード事業者(ライフカード)との業務提携に依る商品である「ライフあんしんプラス」および信用情報機関(CIC)への加盟により適切な与信機能を確保し、保証実行リスクを抑えた、あんしん保証が立替を行う商品である「あんしんプラス」がある。

 「ライフあんしんプラス」は入居者(賃借人)が支払うべき家賃等について、入居者の家賃等を支払期日より前に、クレジットカード事業者(ライフカード)が不動産管理会社(賃貸人を含む)へ立替を行い、家賃等債務の保証を実施するサービス。入居者から保証契約時、保証契約更新時及び毎月の家賃等の引落時に、それぞれ初回保証料、更新保証料及び月額保証料を受領し、これらがあんしん保証の収益となる。

 「ライフあんしんプラス」がクレジットカード事業者による家賃等の立替を行うサービスであることに対して、「あんしんプラス」は当社が家賃等の立替を行うサービスとなる。入居者が支払うべき家賃等について、入居者の家賃等を支払期日より前に、あんしん保証が不動産管理会社へ立替を行い、家賃等債務の保証を実施する。入居者から保証契約時、保証契約更新時及び毎月の家賃等の引落時に、それぞれ初回保証料、更新保証料及び月額保証料を受領し、これらがあんしん保証の収益となる。
収支の状況
16.3期予想は対前期比増益ながら、前々期の水準への回復に留まる
■16.3期業績予想
 ライフあんしんプラスの紹介保証料は、当期4-8月の新規入居件数の対前年同月増加率が今後も継続することを前提として、新規入居件数を対前期比+13.7%の前提として見込み、保証料は対前期比+21.6%の増収の見通し。

 月額保証料は、保証料構成の変更に伴い月額保証料単価の低下傾向と保証件数の増加を織り込み、対前期比+12.6%の増収の見通し。

 更新保険料では、16.3期の更新対象件数が対前期比+81.2%の増加となり、これに退去影響を考慮して、対前期比+51.5%の増収の見通し。

 営業利益は対前期比+4.7%の増益にとどまるが、遅延損害金収入等を営業外利益に織り込み、経常利益では対前期比+18.2%の増益の見通し。

株式の状況
VC出資無し、ストックオプションはボリュームは大きくないものの全数が上場直後から行使可能になる見通し
 ベンチャーキャピタルからの出資の出資は無い。ストックオプションの未行使残高があり、全数が上場直後から行使可能になる模様。但し、ボリュームはそれほど大きくは無い。

A. 発行済み株式数 1,758千株(単元100株、15.6に1:100株式分割後)
B. 公募 110千株、増資によるオーバーアロットメント 30千株
C. 売出し 100千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 99,400株
 E. うち潜在株式に算入する数 99,400株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,997,400株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者8名と法人4社に対して180日間、会社関係者26名と法人6社に対して90日間。後者については発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
06年5月  9,400株 500円 08年5月〜16年5月
07年8月 90,000株 500円 09年8月〜17年7月

 目論見書でのあんしん保証の想定発行価格は1,390円で、この価格に基づく公募によるあんしん保証の手取り概算額は約133百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約38百万円と合わせた資金使途は、設備資金として、家賃債務の保証事業における商品ニーズの多様化に対応して商品構成を拡充していくことに伴い、将来の保証件数増加が見込まれることに対して、営業系基幹システムの処理能力を確保する更改資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 あんしん保証のウエブサイトには10月18日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。参考情報としては、決算公告が掲載されている程度となっている。


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