7181かんぽ生命保険IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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かんぽ生命保険(7181 東証)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:保険業

ゆうちょ銀行と同じく、企業としての事業成長性は疑問
 日本郵政、ゆうちょ銀行と並び政府保有3企業の民営化・株式放出の第一弾となる。16.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約15倍となる。

 保有契約高の漸減等によって足元の業績は伸び悩んでいることに加えて、資産運用や、保険契約の金額上限等に関して、法的な制限があり、今後の事業展開の展望は明るいとは言えない。成長性は評価できない状況にある。

 比較的業績が安定しているとみられる銀行業と比較して、かんぽ生命の場合には今後の保有契約高の減少リスクがあるため、上記PER評価もゆうちょ銀行と比較して、ほぼ同水準に想定されている印象をうける。ゆうちょ銀行と比較して、想定されている公募価格については甲乙つけ難い水準にあるとみられ、積極的に当銘柄を保有する意義は感じられない。


連結データ(10億円、肩は対前期比(%))
決算期 114/3 15/3 15/6 16/3予
経常収益
11,234
-9.5%
10,169

2,473
-6.1%
9,550
経常利益
463
6.5%
493

107
-28.9%
350
当期利益
63
29.5%
81

23
3.3%
84
総資産
純資産
87,092
1,538
84,915
1,976
84,545
1,993
--
--
株主資本比率(%) 1.8% 2.3% 2.4% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
0.5%
4.1%
0.6%
4.1%
0.1%
1.1%
--
--
発行済株式数 600 (修正後、百万株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
105
2,564
136
3,293
38
3,322
140
--
配当(円/株) 28.0 40.9 -- 56

事業概要
生命保険業
 かんぽ生命グループは、当社かんぽ生命及び連結子会社1社で構成され、保険業法に基づく免許・認可を得て、生命保険業を行っている。

 具体的には、以下の保険引受業務と資産運用業務を行っている。
■保険引受業務
1. 個人保険及び財形保険
2. 個人年金保険及び財形年金保険
3. 再保険

■資産運用業務
1. 有価証券、不動産、金銭債権の取得
2. 金銭、有価証券の貸付
3. 預金又は貯金
4. 金銭、金銭債権、有価証券又は不動産等の信託等

 また、他の保険会社その他金融業を行う者の業務の代理又は事務の代行として、アフラック、エヌエヌ生命保険、住友生命保険、東京海上日動あんしん生命、日本生命等の保険会社の商品の受託販売等を行っている。
収支の状況
保有契約減少等により16.3期は減収減益の見通し
■16.3期業績予想
 経常収益では、新契約において、学資保険による若年層の開拓や、引受け範囲拡大等による既存顧客層の深掘り、加入年齢範囲拡大による高齢者層の開拓などに努めてきた。更に、郵便局障害社員の増強等による販売チャネルの営業力強化や、加入年齢の引上げ・短期払い養老保険の発売等のお客さまニーズに対応した商品開発・高齢者サービスの充実に努めることにより、養老・終身保険を中心に新契約月額保険料については対前期比+5%の増加の見通し。

 一方、保険契約が満期を迎えること等から、保有契約件数が対前期比マイナス4%の減少となること等で、保険料等収入は、対前期比マイナス9%の減収の見通し。資産運用収益は、低金利環境が長期化する中、保有契約の減少に伴う総資産の減少などにより、対前期比マイナス10%の減収となる見通し。

 以上により、経常収益は対前期比マイナス6%の減収の見通し。

 保険金等支払金は、満期を迎える契約の減少等により対前期比マイナス6%の減少を見込んでいる一方、事業費では、新契約の獲得に伴って生じる募集手数料等の費用が増加することを織り込んだ結果、経常利益では、対前期比マイナス29%の減益となる見通し。

株式の状況
ストックオプション、VC保有は無いが、親会社には売却義務あり
 ストックオプションの未行使残高はなく、ベンチャーキャピタルからの出資もない。全数を親会社が保有している状態だが、郵政民営化法上、日本郵政が保有するかんぽ生命株式は、その全部を処分することを目指し、できる限り早期に処分するものとされ、保有割合が50%程度となるまで、段階的に売却していく旨が公表されている。

 親会社・日本郵政に対しては当面はロックアップが有効に機能することになるが、ロックアップ期間満了後は、親会社保有株式の追加売却リスクが相当高いことを覚悟する必要がある。

A. 発行済み株式数 600,000千株(単元100株、15.8に1:30株式分割後)
B. 公募 0株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 66,000千株(売出し元は親会社)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 0株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 600,000千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報:親会社・日本郵政に対して180日間。対象株数は600百万株。

 目論見書でのかんぽ生命の想定発行価格は2,150円とされている。

情報開示の状況
財務状況、決算公告等の開示あり
 かんぽ生命のウエブサイトには、9月16日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。財務状況や決算公告日本郵政グループ中期経営計画等の開示は従来から行われている。


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