IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
フリュー(6238 東証)IPO |
事業の新奇性はあるものの、足元の業績の伸びは大きくない 事業内容としては新奇性があり、面白い銘柄と思われるものの、足元の業績の伸びは華々しいものではない。16.3期業績予想は売上高は対前期比で微増にとどまり、利益項目では一応増益の見通しとはなっているものの、前期の減収減益の反動の範囲内であり、利益水準は14.3期並みにとどまる見通しとなっている。 16.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約17倍となる。現状を踏まえると、この水準以上に評価することは難しいと思われる。 連結データ(肩は対前期比(%))
フリューグループは、当社フリューと連結子会社1社、関連会社1社から構成され、プリントシール事業、コンテンツ・メディア事業、キャラクタ・マーチャンダイジング事業、ゲーム事業を展開している。 プリントシール事業は、プリントシール機及びその消耗品であるシール紙の販売を中心とした事業。プリントシール機は、内部に搭載された高性能カメラにて写真を撮影し、画像データが印刷されたシールをユーザーに提供する。プリントシール機及びその関連製品については、フリューグループにて企画・開発・販売を行う一方、製品製造のための自社工場は所有せず、製造は全て外部に委託している。 販売経路は主に、アミューズメント施設等の店舗運営企業に向けて、プリントシール機本体とシール紙を販売する経路と、直営店「girls mignon(ガールズミニョン)」でエンドユーザーからのプレイ料金として直接収入を得る経路の2つがある。前者の経路には、プリントシール機本体の販売方式とレンタル方式の2種類があり、レンタル方式では、プリントシール機自体は無償で提供し、プレイ料金の一定割合が売上となる。 コンテンツ・メディア事業では、主にスマートフォンなどのモバイル端末を利用する若年女性層をターゲットとして、プリントシール画像取得・閲覧サービス「PiCTLINK(ピクトリンク)」を中心としたインターネット上のコンテンツ・メディアの運営をしている。 「PiCTLINK」では、プリントシール機で撮影された画像を、スマートフォンなどのモバイル端末から取得できるサービスを提供している。さらに、画像を整理できるアルバム機能、友達とそのアルバムを共有できるSNS機能を提供することにより、「PiCTLINK」を継続してご利用いただいている。プリントシール機では通常、1プレイあたり4枚から7枚の撮影を行う。「PiCTLINK」では、撮影した画像のうち1枚を無料で取得することが可能で、月額300円の有料会員になるとすべての画像が取得可能となる。 キャラクタ・マーチャンダイジング事業では、許諾を受けたキャラクター版権を利用し、アミューズメント施設が提供するクレーンゲーム景品のぬいぐるみ、フィギュア等を企画・販売する事業を行っている。販売先は、主に国内のアミューズメント施設となるが、さらなる販路の拡大のため、コンビニエンスストアや書店等へ、はずれなしのキャラクターくじ「みんなのくじ」の展開を2012年に開始している。 ゲーム事業では、PlayStation Vitaやニンテンドー 3DSなどのハードに対応した家庭用ゲームソフトや、GooglePlayやApp Storeなどのプラットフォーム事業者(決済代行)を通じて配信するスマートフォン向けゲームの企画・開発・販売・運営をしている。 |
■16.3期業績予想 プリントシール事業では、プリントシール機本体の売上について春商戦・夏商戦に苦戦した結果、上半期の販売数量が対前年同期比マイナス19%、販売単価が同マイナス2%となっていることと、これに伴い、消耗品であるシール紙の販売数量も対前期比で減少していることを踏まえて、対前期比マイナス8%の減収の見通し。 コンテンツ・メディア事業では、増加傾向にある有料会員数が引き続き順調に推移し、期末時点の有料会員数を対前期末比+10万人の165万人と見込んでいる。これにより、同事業の売上高は対前期比+3%の増収の見通し。 キャラクタ・マーチャンダイジング事業では、上半期に、人気のTVアニメやオンラインゲームのキャラクターで発売した「みんなのくじ」の景品が、コンビニエンスストアや書店で売り上げを伸ばし、クレーンゲーム向けの景品において、ヒットキャラクターを獲得・育成できたことから、ファンシー系ぬいぐるみの売上高が増加している。下期については、人気の傾向は継続すると見込み、同事業の売上高は対前期比+35%の増収の見通し。 ゲーム事業では、発売タイトルが下期に集中することを織り込み、対前期比+25%の増収の見通し。 以上の結果、全体の売上高は対前期比+0.7%の増収、営業利益は同+10.2%の増益となる見通し。
ベンチャーキャピタルからの出資もストックオプションの未行使残高もない。既存株主は会社関係者が大部分を占めているものと思われる。また、筆頭株主でも20%強のシェアと、明確に支配権を持つ株主はいない状態であり、今回会社として評価できる点とみられる。 A. 発行済み株式数 8,700千株(単元100株、15.7に1:1,000株式分割後) B. 公募 732千株、増資によるオーバーアロットメント 219,600株 C. 売出し 732千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 0株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 9,651,600株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者71名に対して90日間。 目論見書でのフリューの想定発行価格は3,780円で、この価格に基づく公募によるフリューの手取り概算額は約2,557百万円とされている。 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限約771百万円と合わせた資金使途は、新規ユーザー獲得のための広告宣伝費に925百万円、ゲームやモバイルコンテンツの制作、プリントシール機の設置作業に関する業務委託費に1,177百万円、新商品開発に関する研究開発費に802百万円を充当する予定。
フリューのウエブサイトには、11月17日時点で投資家向け情報開示のページは設置準備は行われている。コンテンツの掲載はこれからとなっている。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||