6184鎌倉新書IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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鎌倉新書(6184 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

短期的には高い評価が可能
 ネットを活用した独自の業態であり、16.1期業績予想では売上高の増加を見込む一方で、コストは前期と比較して増えない見込みとなっていることから、大幅な増益が予想されている。

 16.1期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約18倍となる。足元の成長性を考慮すると、更に高い評価が可能と思われる。設備が不要なビジネスモデルであり、独自のノウハウは必要とはいえ、参入は比較的容易とみられ、今後は競合が激化するリスクがある。長期的には、一定のリスク考慮が必要と思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 14/1 15/1 15/7 16/1予
売上高(百万円)
778
17.8%
917

547
17.4%
1,077
営業利益(百万円)
57
-78.7%
12
-52.6%
28
--
175
経常利益(百万円)
59
-52.6%
28

103
--
169
当期利益(百万円)
31
-65.5%
11

62
--
105
総資産(百万円)
純資産(百万円)
617
280
689
290
563
352
--
--
株主資本比率(%) 45.3% 42.1% 62.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
9.5%
11.0%
4.0%
3.7%
18.3%
17.5%
--
--
発行済株式数 2,055.5(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
14.9
136
5.2
141
30.0
171
50.9
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
ポータルサイトを通じたライフエンディングサービスに係るマッチング事業及び書籍販売事業
 鎌倉新書は、仏壇仏具業界向けの出版部門からスタートして以降、事業領域をライフエンディング市場に広げ、現在は運営するポータルサイトを通じて、葬儀、仏壇、お墓を中心としたライフエンディングに関して、ユーザーに対して様々な情報提供を行っている。

 葬儀事業では、葬儀のポータルサイト「いい葬儀」をはじめとした葬儀に関連するポータルサイトを通して、ユーザーに葬儀に関する様々な情報の提供を行っている。鎌倉新書のポータルサイトでは、24時間体制の電話窓口とメールでの相談窓口を通して、ユーザーと取引先の仲介事業を行っているほか、広告の掲載や生花等の物品販売を行っている。ユーザーを紹介した取引先が成約に至った場合の手数料、及びポータルサイトへの広告掲載料を収益としている。葬儀事業に関するポータルサイトとして、前述の「いい葬儀」を中核として、16サイトを運営している。

 仏壇事業では、仏壇仏具のポータルサイト「いい仏壇」をはじめとした仏壇仏具に関連するポータルサイトを通して、ユーザーに仏壇仏具に関する様々な情報の提供を行っている。当該事業においては、ユーザーを紹介した取引先が成約に至った場合の手数料、及びポータルサイトへの広告掲載料を収益としている。仏壇事業に関するポータルサイトとして、前述の「いい仏壇」を中核として、5サイトを運営している。また、取引先や寺院に対するコンサルティングやセミナー活動も行っている。

 お墓事業では、霊園・墓地のポータルサイト「いいお墓」をはじめとしたお墓に関連するポータルサイトを通して、ユーザーにお墓選びに関する様々な情報の提供を行っている。当該事業においては、ユーザーを紹介した取引先が成約に至った場合の手数料、及びポータルサイトへの広告掲載料を収益としている。お墓事業に関するポータルサイトとして、前述の「いいお墓」を中核として、12サイトを運営している。

 Yahoo!エンディング事業では、ヤフーと協力し、同社が運営するインターネットポータルサイト「Yahoo! JAPAN」にてライフエンディング、終活に関連する総合ポータルサービスを運営している。将来的に自身が亡くなったときのために備えておく「生前準備」、葬儀の総額についてオンラインでの見積り・手配、相続税や遺言状等の基礎知識と専門資格者(司法書士・税理士)への依頼等のサービスを提供している。当該事業においては、葬儀手配サービスが成約に至った場合の手数料、また有料会員が支払う月額利用料金を収益としている。

 また、ライフエンディング関連書籍出版事業として、ライフエンディングに関わる様々な書籍を制作、販売している。
収支の状況
16.1期は増収の一方費用減を織り込み、対前期比で大幅増益の見通し
■16.1期業績予想
 売上高では、葬儀事業において、ユーザーから鎌倉新書への問い合わせのうち、その内容が相談・見積り等成約に結び付きやすい有効通話数は前期からほぼ横ばいと想定し、前期並みの成約率と手数料単価の約10%の上昇を織り込んでいる。

 仏壇事業では、ユーザーが鎌倉新書サイトにアクセスし、発行したデバイス毎のクーポン発行数が、人員体制の強化やリスティング広告の強化等によって対前期+約70%増加することを織り込んでいる。

 お墓事業では、鎌倉新書サイトを閲覧し、電話・メール等で鎌倉新書に零円等の資料請求を行ったユーザー数である資料請求者について、リスティング広告の強化や各種セミナー・見学会の強化等によって対前期比+約30%増加することを織り込んだ。

 以上の結果、紹介手数料では、対前期比+26.9%の増収となる見通し。広告収入を対前期比+24.5%の増収、書籍出版事業を同マイナス4.1%の減収で織り込み、全体の売上高は対前期比+17.4%の増収の見通し。

 売上原価と販売費・一般管理費は対前期比で減少する見通しとし、増収効果もあって、営業利益、経常利益では対前期比でそれぞれ約13倍、約5倍と大幅な増益の見通し。

株式の状況
VC出資は大部分がロックアップ、ストックオプションも大半は当面行使不可
 ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、大半はロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高もあり、全体の規模としては大きいものの、行使制限条項や元々の行使期間が先に設定されているものが多く、結果的には当面行使できるボリュームは少量にとどまる。

A. 発行済み株式数 1,780千株(単元100株、15.8に1:200株式分割後)
B. 公募 150千株、増資によるオーバーアロットメント 75千株
C. 売出し 350千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 210,400株
 E. うち潜在株式に算入する数 50,500株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,055,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 269千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者3名と関連法人1社、ベンチャーキャピタル1組合に対して180日間。対象株数は1,780千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
14年5月  63,000株 780円 16年6月〜24年5月
14年5月  89,000株780円 15年6月〜21年5月(上場後3年間は半数のみ行使可)
14年12月 50,400株 780円 17年1月〜24年12月
14年12月  6,000株 780円 16年1月〜22年1月
14年12月  2,000株 780円 17年1月〜24年12月

 目論見書での鎌倉新書の想定発行価格は920円で、この価格に基づく公募による鎌倉新書の手取り概算額は約121百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限約63百万円と合わせた資金使途は、全額を今後の事業拡大のための運転資金に充当する予定。

 具体的には、上場による認知度及び信頼性の向上を図りながら、営業の販路を拡充していくこと、及び新規事業の開発を行っていくための人材の採用を主軸として、既存事業の営業活動の強化のための人材の採用、生前準備領域の新規事業の立ち上げ及び展開のための人材の採用、採用力強化のための人事部門の人材の採用、上記の採用に伴う採用活動費など。

情報開示の状況
開示無し
 鎌倉新書のウエブサイトには11月5日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。上場承認のプレスリリースが掲載されている程度となっている。


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