6171土木管理総合試験所IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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土木管理総合試験所(6171 東証二部)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

今後は建設特需の減少に注意が必要
 東北の震災復興需要、首都圏のオリンピック需要に加えて、景気影響の恩恵もあって足元の業績は好調に推移している。15.12期業績予想でのEPSに基づく想定されている公募価格のPERは約15倍となる。

 当面の業績が安定的に推移することを前提とすれば、妥当な価格設定になっているものとみられるが、現在の業績には特需や景気影響が含まれている点には注意が必要と思われる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 14/12 15/12 15/6 15/12予
売上高(百万円)
3,809
6.4%
4,053

2,127
7.5%
4,356
営業利益(百万円)
337
-12.7%
294

178
34.3%
395
経常利益(百万円)
348
-15.0%
296

176
35.5%
401
当期利益(百万円)
199
-24.3%
151

105
69.5%
256
総資産(百万円)
純資産(百万円)
2,216
911
2,295
1,051
2,403
1,146
--
--
株主資本比率(%) 41.1% 45.8% 47.7% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
15.7%
21.9%
12.9%
14.4%
7.3%
9.1%
--
--
発行済株式数 3,209.5(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
62.1
284
47.0
327
32.6
357
79.8
--
配当(円/株) -- 5 -- 18

事業概要
土木建設工事に必要となる試験・調査・分析を行う試験総合サービス事業及び住宅地盤の安定性を高めるための地盤補強サービス事業
 土木管理総合試験所グループは、当社土木管理総合試験所と連結子会社1社で構成されており、主に土木建設工事に係る試験総合サービス事業を展開しているほか、地盤補強サービス事業及びその他事業を行っている。

 試験総合サービス事業では、主に建設会社や建設コンサルタント会社等の依頼を受け、土木建設工事に必要となる調査試験業務及び維持管理業務に係る調査試験を実施している。

1 土質・地質調査試験
 社会インフラ整備に伴う、土質・地質調査試験で、土質試験では、施工前や施行中において、土質等の状態確認を行うための原位置調査を現場で直接行うほか、土壌の水分や粒径、密度、強度等を確認する試験や液状化対策のための試験を土木管理総合試験所の試験センターにて実施している。

 地質調査試験では、設計に必要な地質調査及び地すべり等の対策に必要なボーリング調査を行っている。

 また、官公庁等の公共事業を行う際に、土地の取得や建物等を移転する必要があり、国・地方公共団体等が補償を行う際に、所有者や借家人等の関係人に生じる補償の算定を行う、補償コンサルタント業務を行っている。

2 非破壊調査試験
 橋梁、トンネル等のコンクリート構造物の経年に伴う強度の劣化や内部傷を超音波やレーダを用い非破壊にて調査し、その影響を診断するインフラストック長寿命化診断業務を行っている。

3 環境調査試験
 土木建設工事等による人体や自然への影響が心配される環境汚染に対し自然環境に係る調査試験を行っている。具体的には、自然環境に関する動植物の植生調査、生活環境に関する室内空気環境測定、騒音・振動調査、安全を支える環境水・排水等の水質分析、土壌汚染分析等の環境計量分析等。

 地盤補強サービス事業では、主にハウスメーカー等に対する建設物の建設予定地や太陽光発電装置の設置予定地に係る補強工事を行っている。

 その他事業としては、自社が運営するWEBショップにて、一般顧客に対して、主として試験機器等の販売を行っている。主な商品は、試験機器として、地盤調査試験機器、非破壊試験機器、コンクリート試験機器、簡易キットとして、水質調査キット、土質調査キット等。

収支の状況
大型工事案件が貢献し、15.12期は増収増益の見通し
■15.12期業績予想
 試験総合サービス事業では、東北の震災復興事業、足元の大型新設工事、老朽化した社会インフラの維持管理対策事業などの業界動向を受けて、土質・地質調査試験、非破壊検査の受注増を見込む。関東では、東京オリンピック関連事業や圏央道建設事業、北陸では北陸新幹線延伸案件等により、セグメント売上高は対前期比+8.7%の増収となる見通し。

 前期より好調であった太陽光パネル設置に伴う基礎工事業務が先行き不透明な状況となっていることから、同セグメントの売上高は対前期比+0.2%とほぼ横ばいの見通し。

 以上の結果、全体の売上高は対前期比+7.5%の増収となる見通し。

 試験総合サービス事業の増員に伴う労務費の増加や、土質・地質調査試験等の拡大による外注費の増加を見込むものの、増収効果により、営業利益・経常利益は共に対前期比+約35%前後の増益となる見通し。

株式の状況
VC出資あるが大量ではない、ストックオプションは当面行使不可
 ベンチャーキャピタルからの出資があり、ロックアップ対象となっていないものの、ボリュームは大きいものではない。ストックオプションの未行使残高があるが、当面は行使可能期間に入らない。当面は株式需給に大きな影響を与える要素はないものとみられる。

A. 発行済み株式数 2,340千株(単元100株、15.3に1:200株式分割後)
B. 公募 700千株、増資によるオーバーアロットメント 169,500株
C. 売出し 430千株(売出し元はベンチャーキャピタル90千株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 32千株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 3,209,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 90千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者12名と法人1社に対して90日間。対象株数は1,990,800株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
14年11月 32,000株 525円 16年11月〜24年10月

 目論見書での土木管理総合試験所の想定発行価格は1,250円で、この価格に基づく公募による土木管理総合試験所の手取り概算額は約797百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取金概算額上限約194百万円と合わせた資金使途は、今後見込まれる試験総合サービスの需要拡大に備えることを目的として、西日本試験センターの新設資金等に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 土木管理総合試験所のウエブサイトには、7月28日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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