IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
ミズホメディー(4595 JASDAQスタンダード)IPO |
15.12期予想での業績悪化も考慮した評価になっているとみられる 14.12期は大幅な増収増益を達成したものの、15.12期には一転して減益見通しとなっており、第一印象を悪くしている。 15.12期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約11倍となり、足元の業況悪化は織り込んだ内容になっているものと思われる。配当性向も比較的高く、現在の業績を踏まえて、結果的には妥当な評価がされているとみられる。 個別データ(肩は対前期比(%))
ミズホメディーは、体外診断用医薬品の開発・製造・販売事業を行っている。市場分野は、病院・開業医分野とOTC・その他分野に区分される。 病院・開業医分野では、国内外の医療機関向けに患者の健康状態、疾患の有無、治療の経過等を診断するための生化学検査薬、免疫血清検査薬を製造販売している。また、製薬メーカーと共同開発した免疫血清検査薬等については、当該製薬メーカーを通じて販売している。 市場規模が大きいのは、免疫血清検査薬であり、この中でもインフルエンザウイルスやアデノウイルスなどの感染症の検査薬は、中小病院や開業医を中心として指示用は拡大しており、迅速で簡易な検査技術であるイムノクロマト法を用いた製品を販売している。 OTC・その他分野では、主に一般消費者の自己検査として厚生労働省の認可を得ている一般用医薬品を薬局・薬店へ販売している。その他に、農作物の苗木などのウイルス病を見つけるため、免疫血清検査薬の技術を応用した果樹ウイルス検査薬を農業試験場等に販売している。 |
■15.12期業績予想 売上高では、病院・開業医分野では、第三四半期までの実績において、前期にインフルエンザの流行が例年より3週間早く始まり、15年1月にピークを迎えたことから、市場ではインフルエンザ検査薬が品薄状態となった。ミズホメディーでは、この状況に対応して製品の供給を継続したことにより、当検査薬の売上が急伸している。 第四四半期においても、各医薬品卸及び成約メーカー等の提携先からのインフルエンザ検査薬の受注状況は着実に推移しており、同分野の年間の売上高は対前期比+5.2%の増収となる見通し。 OTC・その他分野の売上高は、妊娠検査薬の売上高はこれまで順調に推移している一方、排卵日検査薬は一部の代理店への売上高が減少していることを踏まえて、対前期比マイナス10.3%の減収の見通し。 売上原価で、棚卸資産廃棄損の計上等を織り込み、販売費・一般管理費において、人員増や、新製品・製品改良のための研究開発費の増加が見込まれることから、営業利益では対前期比マイナス31.1%の減益となる見通し。
ストックオプションの未行使残高はない。ベンチャーキャピタルからの出資はあるものの、非常に少量であり影響度は小さいとみられる。既存大株主はロックアップ対象となっており、株式需給面での課題は見当たらない。 A. 発行済み株式数 2,115千株(単元100株、15.10に1:5株式分割後) B. 公募 217,500株、増資によるオーバーアロットメント 48,900株 C. 売出し 108,500株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 0株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,381,400株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 5千株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者15名と金融機関1行、従業員持ち株会に対して180日間。 目論見書でのミズホメンディーの想定発行価格は980円で、この価格に基づく公募によるミズホメンディーの手取り概算額は約192百万円とされている。 別途予定されている第三者割当増資による手取り概算額上限約44百万円と合わせた資金使途は、全額を設備資金として、現在開発中の遺伝子検査システムの生産設備の一部及び本社敷地内に建設予定の新規製造工場の建設費に充当する予定。
ミズホメディーのウエブサイトには、11月14日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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