1434_JESCOホールディングスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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JESCOホールディングス(1434 東証二部)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:建設業

東南アジアを中心にした成長が期待できる
 成長の見込める東南アジアでの事業拡大を通じて、大きく業績が伸びている。15.8期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約16倍となる。

 国内での事業展開と比較すると相対的に東南アジアでの事業はリスクが高いとは思われるが、高いリスクに見合うリターンを得る可能性は十分にあると思われる。その点では、想定されている公募価格にはディスカウント感がある。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/8 14/8 15/5 15/8予
売上高(百万円)
6,117
11.3%
6,810

5,570
12.3%
7,650
営業利益(百万円)
211
34.0%
283

176
1.4%
287
経常利益(百万円)
249
21.4%
302

182
11.3%
336
当期利益(百万円)
-51

206

103
1.8%
210
総資産(百万円)
純資産(百万円)
5,199
588
6,288
918
6,686
1,074
--
--
株主資本比率(%) 11.3% 14.6% 16.1% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
4.8%
--
4.8%
22.5%
2.7%
9.6%
--
--
発行済株式数 6,573.2(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
90
31.4
140
15.7
163
31.9
--
配当(円/株) -- -- -- 7

事業概要
国内EPC事業、アセアンEPC事業、及び総合メディア事業
 JESCOホールディングスグループは、純粋持株会社制を導入しており、当社JESCOホールディングスと連結子会社4社の計5社で構成され、@国内EPC事業、AアセアンEPC事業、及びB総合メディア事業の3事業セグメントを展開している。

 国内EPC事業では、日本国内における電気設備工事及び電気通信工事等を事業領域として、主に商業施設、移動体通信基地局、防災行政無線、道路付帯設備及び太陽光発電設備等を対象とした配管、配線、機器設置工事等を建設会社、通信電機機器メーカー等の元請事業者及び設計事務所から受注し、設計業務、調達業務、施工管理業務及び保守メンテナンス業務等を展開している。

 アセアンEPC事業では、ベトナムを中心としたアセアン地域における建築工事、電気設備工事、電気通信工事及び空調衛生工事を事業領域として、主に発電所、空港、工場、商業施設及び道路付帯設備を対象とした配管、配線、機器設置工事等を施主または建設会社、電気設備会社、通信電機機器メーカー等の元請事業者から受注し、設計業務、調達業務、施工管理業務及び保守メンテナンス業務等を展開している。各業務の内容は国内EPC事業における業務内容と同様。

 総合メディア事業では、日本国内において、LEDビジョンなどの大型映像装置の設置企画の立案から設計、コンテンツ制作、設置、運用、メンテナンスまで一貫した体制で事業を行っている。具体的には、広告主及び広告代理店を対象に、高速道路から見える場所等に設置しているデジタルサイネージの放映枠を販売している。

 多目的集客施設等を対象に大型ビジョン等の設置のための資機材の調達業務、運用管理、貸出業務、設計業務及び施工管理業務等を展開している。

収支の状況
15.8期は大幅増収だが営業微増益にとどまる見通し
■15.8期業績予想
 国内EPC事業では、安定的に受注が見込まれる顧客に対する電気設備工事及び電気通信工事に加えて、周波数再編に伴う移動体基地局工事や防災・消防無線整備工事(デジタル化)、大型修繕事業の拡大(施設、道路付帯設備、再開発プロジェクト)、太陽光発電工事やLED証明設置工事等の開拓による売り上げ拡大を見込んでいる。これにより、同事業の売上高は対前期比+5.7%の増収の見通し。

 アセアンEPC事業では、ベトナムハノイにおける新設国際空港の電気設備工事設計・施工や、ベトナム高速道路公社が発注する南北高速道路交通システムの電気通信工事設計・施工、ベトナムに進出する日系企業から新設工場の電気設備工事設計・施工等の売上を伸ばす計画としている。また、新規に連結子会社に編入したベトナム子会社の通期での業績貢献が見込めることもあり、売上高は対前期比+78.3%の増収の見通し。

 総合メディア事業では対前期比マイナス31.2%の減収となる見通しだが、全体の売上高では対前期比+12.3%の増収となる見通し。

 増収はあるものの、売上原価率はほぼ前期並みとなり、更に販売費・一般管理費で上場準備費用等を見込んでいることで増加する見通しとなることから、営業利益は対前期比+1.2%の増益にとどまる見通し。

株式の状況
VC出資とストックオプションあるものの、当面は影響小
 ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、全数がロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高もあるが、こちらは本年12月からが行使可能期間となり、上場直後の時点では行使できない見通し。従ってともに、当面は株式需給上の課題とはならない。

A. 発行済み株式数 4,366千株(単元100株、15.4に1:10株式分割後)
B. 公募 1,600千株、増資によるオーバーアロットメント 300千株
C. 売出し 400千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 307,200株
 E. うち潜在株式に算入する数 307,200株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 6,573,200株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 178千株
既存株主へのロックアップ情報:法人9社、会社関係者1名、ベンチャーキャピタル3組合に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。これと別に会社関係者7名と法人1社に対して90日間、売却オプションなし。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
15年7月 307,200株 220円 15年12月〜23年12月

 目論見書でのJESCOホールディングスの想定発行価格は510円で、この価格に基づく公募によるJESCOホールディングスの手取り概算額は約739百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限約140百万円と合わせた資金使途は、海外子会社の投融資資金に400百万円、残額は借入金の返済資金の一部に充当する予定。融資先の海外子会社では、工事受注に際し必要となる工事保証金並びに工事の進行に際しての資材・外注費用に充当する予定。

情報開示の状況
開示無し
 JESCOホールディングスのウエブサイトには8月7日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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