6239ナガオカIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ナガオカ(6239 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:機械

業績動向は地味だが、将来性は評価される可能性も
 水処理など環境関連ビジネスの面では世界的な需要の伸びが見込める点で評価できる一方、足元の業績では原油安に伴うエネルギー関連プラントの建設減速の影響を受けるなど、構造は複雑な面もある。

 15.6期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約16倍となる。業績面では増減益を繰り返していること踏まえると、これ以上の評価はしにくいものの、環境関連ビジネスとしての定性的評価は可能ではないかと思われる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/6 14/6 15/3 15/6予
売上高(百万円)
4,820
31.9%
6,357

3,294
-8.6%
5,812
営業利益(百万円)
340
-31.2%
234

-27
20.5%
282
経常利益(百万円)
330
-26.1%
244

139
55.5%
379
当期利益(百万円)
186
-18.4%
152

72
38.8%
211
総資産(百万円)
純資産(百万円)
6,320
2,013
6,570
2,174
7,353
2,749
--
--
株主資本比率(%) 31.9% 33.1% 37.4% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
5.2%
9.3%
3.7%
7.0%
1.9%
2.6%
--
--
発行済株式数 2,169.5 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
85.9
928
70.1
1,002
33.2
1,267
97.3
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
石油精製・石油化学プラント用の内部装置、取水用スクリーン、水処理装置の製造販売、高速海底浸透取水システム装置の研究開発
 ナガオカグループは、当社ナガオカと子会社4社から構成され、エネルギー関連事業(スクリーン・インターナルの製造・販売)、取水関連事業(取水用スクリーン等の製造・販売)及び、その他事業(水処理装置等の製造・販売)を行っている。

 スクリーン・インターナルは、石油精製・石油化学等のプラントの心臓部である触媒反応、吸着、抽出、分離等の生成工程(プロセス)に使用されており、そのプロセスを構成する中核機器の一つとなっている。

 取水関連事業では、取水用スクリーン及び建築・土木分野の建設向け排水用スクリーンの製造・販売を行っている。

 その他事業では、超高速無薬注生物処理装置(ケミレス)等の設計・製造・施工・販売・メンテナンスを行っている。ケミレスは、取水した水から不要な成分を取り除く水処理の過程で使用される装置。通常、地下水には鉄分・マンガン・アンモニア態窒素が含まれており、ケミレスは薬品を使用せずに溶存酸素と微生物を使い、不要な成分を超高速で取り除く。

情報開示の状況
開示は準備中
 ナガオカのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページは5月30日時点で設置されていない。準備中の模様。
収支の状況
15.6期は対前期比では増益見通しだが、13.6期を若干上回る水準
■15.6期業績予想
 エネルギー関連事業では、新規プラント建設や既存プラントの設備更新に係るプラント・オーナーの投資判断が、原油安の影響により慎重になったことから、一部のプロジェクトで受注予定時期に遅れが生じ、プロジェクトの中止や失注が発生した。この結果、同事業の売上高は対前期比マイナス24.4%の減収の見通し。

 取水関連事業では、国内の上水設備の更新需要を取り込むことに加えて、中国における水不足が深刻な地域の案件を手掛けていることから、受注は堅調に推移すると見込んでいる。これに基づき、同事業の売上高は対前期比+26.5%の増収の見通し。

 その他事業では、超高速無薬注生物処理装置(ケミレス)の受注が増加し、国内では水道事業体の上水設備への導入や、民間向けに薬品工場やリネン業界等から受注している。海外では、水不足等で旺盛な需要がある中国やマレーシアなどへの浄水施設への導入を行っている。これにより、同事業の売上高は対前期比+91.4%の増収の見通し。

 営業利益・経常利益はそれぞれ対前期比+20%超、+50%超の増益となる見通し。

株式の状況
VC出資ウエイトが大きいが、当面の株式売却リスクは限定的
 過去の経営再建の経緯があるため、ベンチャーキャピタルからの出資ウエイトが高くなっているものの、ロックアップ対象となっているため、当面の売却リスクは低い。ストックオプションの未行使残高が大量にあり、約半数は上場直後から行使可能になるとみられる。

A. 発行済み株式数 1,751千株(単元100株、15.3に1:100株式分割後)
B. 公募 300千株、増資によるオーバーアロットメント 50千株
C. 売出し 100千株(売出し元は法人1社)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 218,500株
 E. うち潜在株式に算入する数 118,500株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,169,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 615,800株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者21名、金融機関を含む法人12社等に対して180日間。ベンチャーキャピタル9組合に対して90日間、但し発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。以上とは別に、法人1社に対して180日間、但し発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
07年5月 20,800株 570円 09年9月〜17年5月
07年5月 40,200株 570円 09年9月〜17年5月
08年6月 44,000株 840円 08年7月〜18年6月
08年6月 27,500株 840円 08年7月〜18年6月
13年9月 100,000株 1,300円 15年9月〜23年9月

 目論見書でのナガオカの想定発行価格は1,520円で、この価格に基づく公募によるナガオカの手取り概算額は約1,520百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約69百万円と合わせた資金使途は、過去に実施した中国子会社設立等に係る投資を目的とした金融機関からの借入金の返済に300百万円、残額を、運転資金として、成長事業と位置付けているその他事業の製品(ケミレス及びハイシス)拡販活動に伴う実証試験等の研究開発費用に充当する予定。


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