IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
デザインワン・ジャパン(6048 東証マザーズ)IPO |
成長性は一定の評価をするとしても、事業内容を考慮すると高評価にはリスクあり 足元の業績の伸びは高く、成長性は高く評価されるとみられる。15.8期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約41倍となり、ある程度の成長性は既に織り込まれている形となっている。 事業内容は、単一の口コミサイトの運営となっているため、同業他社との競合が激しいと予想され、とりたてて独自の強みがみられない状況の中では、今後の業績動向はある程度厳しく見ておく必要があると思われる。 既に一定の成長性が織り込まれた公募価格以上に評価することにはリスクがあると思われる。 個別データ(肩は対前期比(%))
デザインワン・ジャパンは、店舗情報や消費者の店舗に関する評価・口コミ(感想)に基づくランキング等を掲載する地域情報口コミサイト「エキテン」の運営を中心にインターネットメディア事業を行っている。 「エキテン」は、店舗情報に店舗利用者による「口コミ」という情報を付加して発信するCGM(Consumer Generated Media: 消費者生成メディア)であり、デザインワン・ジャパンが展開するインターネットメディア事業として、日本全国の店舗に対しては集客支援サービスを、日本全国のインターネットユーザーに対しては、他業種にわたる店舗検索サービスを提供している。 「エキテン」では、日本全国の店舗を対象に、店舗情報の有料掲載プランと無料掲載プランを提供している。 有料掲載プランは、詳細な店舗情報を掲載することが可能で、店舗情報を掲載する上で必要な「エキテン」における機能とサービスを利用することが出来る。 無料掲載プランは、利用料金が無料である一方、「エキテン」において利用することが出来る機能が限定されており、店舗情報についても、有料掲載プランと比べて掲載できる情報の量が限定的になっている。 15.2月末の有料掲載店舗数は8,735店、無料掲載店舗数は76,168店。 |
■14.8期実績 当期は、主力事業である地域情報口コミサイト「エキテン」への登録店舗獲得に向けて、テレマーケティングをはじめとした事業運営体制の強化や、SEO対策の強化に注力した。また、サイトリニューアルやiPhone版「エキテンアプリ」をリリースする等、ユーザー向けサービスの改善・向上に注力した。 これらの施策の結果、当期末の「エキテン」の有料掲載店舗数は対前期末比2,905店舗増加し、7,212店舗となった。 以上の結果、売上高は対前期比+62.6%の増収となり、営業利益・経常利益は共に対前期比+70%超の増益となった。
ベンチャーキャピタルからの出資はない。ストックオプションの未行使残高があるものの、規模は大きいものではなく、また行使期間に入るまで約半年間の猶予がある。当面の株式需給に影響を与える要素は見当たらない。 A. 発行済み株式数 2,000千株(単元100株、14.8に1:50株式分割後) B. 公募 400千株、増資によるオーバーアロットメント 90千株 C. 売出し 200千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 42,450株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,490千株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者3名と法人1社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は2,000千株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 14年8月 39,450株 180円 16年9月〜24年7月 14年11月 3,000株 410円 16年12月〜24年10月 目論見書でのデザインワン・ジャパンの想定発行価格は2,750円で、この価格に基づく公募によるデザインワン・ジャパンの手取り概算額は約1,002百万円とされている。 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約227百万円と合わせた資金使途は、以下の通り。 ・「エキテン」のユーザー数増加のためのコンテンツ拡充及びユーザービリティ向上のための開発部門の人材の採用・育成と、デザインワン・ジャパンが提供している有料掲載プラン等の収益拡大・新企画検討のための企画部門の人材の採用・育成等にかかる採用・教育費・人件費に211百万円。 ・「エキテン」サービスの認知度向上と顧客基盤拡大のための広告宣伝費、「エキテン」の店舗ページに口コミをしたユーザーへのエキテンポイント付与やサイト構成の改善等のサイト活性化費用に142百万円。 ・エキテン有料掲載店舗の増加に伴うページ制作外注費用に28百万円 ・情報掲載量と利用者数の増加に伴った「エキテン」だの取扱いデータ量の増大に対応するためのサーバー運営費に27百万円。
デザインワン・ジャパンのウエブサイトには、4月1日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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