4592サンバイオIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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サンバイオ(4592 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:医薬品

現時点ではプラス評価できる材料に乏しい
 創薬バイオベンチャーの事業形態であり、足元では十分な売上が計上されていないが、主力製品候補である慢性期脳梗塞用途等が、現在臨床試験に向けた準備段階となっており、今後の製品化には一定の期待ができる。

 一方、サンバイオ本社の従業員数が14年1月時点で1名と、経営管理の点では非常に心もとない。(従業員の大半は米国子会社籍。) 要員や事業規模と比較して、公募による市場からの資金調達額が約80億円と比較的大規模である点もマイナスポイントとみられる。

 上記を考慮すると、現時点では想定されている公募価格以上に評価できる要素は見当たらない。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 14/1 14/10 15/1 16/1予
売上高(百万円)
204

3,120

3,229

2,074
営業利益(百万円)
-583

2,411

2,250

-1,091
経常利益(百万円)
-587

2,403

2,230

-1,109
当期利益(百万円)
-589

1,913

1,723

-920
総資産(百万円)
純資産(百万円)
474
-1,962
1,077
141
--
--
--
--
株主資本比率(%) -- 13.1% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
--
--
--
--
発行済株式数 46,310 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
--
41
3
37
0
--
0
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
医薬品の研究、開発、製造、販売
 サンバイオグループは、当社サンバイオと連結子会社1社から構成され、再生細胞薬の研究、開発、製造及び販売を手掛ける再生細胞事業を展開している。

 再生細胞薬は、病気・事故等で失われた身体機能の自然な再生プロセスを誘引ないし促進させ、運動機能、感覚機能、認知機能を再生させる効能が期待される医薬品であり、サンバイオグループでは、主に脳神経に係る疾患(眼科を含む)における、慢性期脳梗塞(発症後6カ月が経過した脳梗塞)、外傷性脳損傷、加齢黄斑変性、網膜色素変性、パーキンソン病、脊髄損傷、アルツハイマー病等のアンメットメディカルニーズのある疾患を対象とした治療薬の販売を目指している。

 サンバイオグループの収入形態は以下の通り。
A 契約一時金/ ライセンス許諾の契約時の一時金として得られる収入。
B マイルストン収入/ 開発進捗に応じて設定したいくつかのマイルストンを達成するごとに一時金として得られる収入。上市後は予め設定した売上マイルストンの達成ごとに一時金として得られる収入。
C 開発協力金/ 開発費用のうち、ライセンスアウト先負担分として得られる収入。
D ロイヤルティ収入/ 製品売上のうち、ロイヤルティとして一定割合を得られる収入。
E 製品供給収入/ 製品供給の対価として得られる収入。

 サンバイオグループが開発を進める再生細胞薬はSB623(神経再生細胞、適応疾患は慢性期脳梗塞、外傷性脳損傷、加齢黄斑変性、網膜色素変性、パーキンソン病、脊髄損傷、アルツハイマー病等)、SB618(機能強化型・間葉系幹細胞、適応疾患は末梢神経障害等)、SB308(筋肉幹細胞、適応疾患は筋ジストロフィー等)の3種類。

 現在、SB623の慢性期脳梗塞用途の開発が最も進捗しており、SB623慢性期脳梗塞用途についてライセンス先の大日本住友製薬株式会社との共同開発を進め、フェーズUbの臨床試験開始に向けた準備を行っている。また、同じくSB623外傷性脳損傷用途について、米国食品医薬品局より臨床試験開始の認可を得ている。
収支の状況
15.1期は黒字化したものの、16.1期は赤字に逆戻りの見通し
■14.1月実績
 当期は、米国における慢性期脳梗塞細胞医薬品「SB623」の安全性及び有効性を評価するフェーズT/Ua臨床試験において、予定していた治験者18人全員にSB623治験薬の投与を完了した。また、SB623の適応拡大となる外傷性脳損傷の疾患において、米国食品医薬局から臨床試験開始の認可を取得。さらに、日本を含むアジア3か国及び欧米において、5つの再生医療に関わる特許を取得した。

 販売実績では、大日本住友製薬とSB623に関するオプション契約を締結したことによる収入を計上した。

 以上の結果、当期の事業収益は204百万円、営業損益・経常損益では赤字を計上した。

株式の状況
VC出資は大半がロックアップ対象、ストックオプションは全数が上場後、即行使可能に
 ベンチャーキャピタルからの出資が大量にあるものの、大半がロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高があり、行使価格が十分に低いため、上場直後から全数が行使可能になるとみられる。ストックオプションのボリュームは発行済株式数の1割を下回る規模であり、特別に大量ではないが、一定の考慮は必要となる。

A. 発行済み株式数 39,620,484株(単元100株、13.12に1:1,530株式分割後)
B. 公募 4,000千株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 2,500千株(売出し元はベンチャーキャピタル1,370,500株、法人629,500株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント 975千株
D. ストックオプション等の残高総数 2,689千株
 E. うち潜在株式に算入する数 2,689,709株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 46,310,193株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 8,699,017株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル9組合、法人5社、会社関係者1名に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。これ以外に会社関係者4名に対して売却可能条件のないロックアップ90日間。36,242,972株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年12月  117,500株  22円 14年1月〜17年2月
13年12月 1,046,479株  39円 14年1月〜21年12月
13年12月  557,480株  80円 14年12月〜21年2月
14年4月   745,250株 300円 14年4月〜24年1月
14年12月  223,000株 300円 14年12月〜24年12月

 目論見書でのサンバイオの想定発行価格は2,170円で、この価格に基づく公募によるサンバイオの手取り概算額は約7,950百万円とされている。

 資金使途は、外傷性脳損傷、加齢黄斑変性、パーキンソン病、脊髄損傷、アルツハイマー病等、脳梗塞以外の疾患の研究開発段階において発生する研究開発費に407百万円、臨床開発費に2,436百万円、脳梗塞用途に係る研究開発費に1,775百万円、臨床開発費に3,126百万円、製造費に206百万円を充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 サンバイオのウエブサイトには、3月7日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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