3916デジタル・インフォメーション・テクノロジーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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デジタル・インフォメーション・テクノロジー(3916 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

比較的地味なIT関連ビジネスだが、株価面では一定の高い評価は可能
 機器販売やソフトウエアの受託販売を中心としたビジネスモデルとなっており、新奇性はみられない。それでも、業績に関しては堅調に増益を維持しており、着実な成長性はみられる。

 15.6期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約18倍となる。特別に人気化するほどまでには至らないとみられるが、想定されている公募価格よりも高い評価は可能と思われる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/6 14/6 15/3 15/6予
売上高(百万円)
7,391
8.9%
8,052

6,171
4.4%
8,403
営業利益(百万円)
295
12.2%
331

358
16.6%
386
経常利益(百万円)
267
27.3%
339

357
15.9%
393
当期利益(百万円)
110
91.7%
210

210
29.5%
272
総資産(百万円)
純資産(百万円)
2,339
761
2,430
934
2,873
1,169
--
--
株主資本比率(%) 32.5% 38.4% 40.7% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
11.4%
14.4%
14.0%
22.5%
12.4%
18.0%
--
--
発行済株式数 3,879(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
28
196
54
241
54
301

--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
業務系システム開発、組込み系システムの開発及び検証、システム運用サービス、自社開発ソフトウエア販売及びコンピュータ販売事業
 デジタル・インフォメーション・テクノロジーは独立系の情報サービス企業として、当社デジタル・インフォメーション・テクノロジーと連結子会社2社により構成されており、ソフトウエア事業及びコンピュータ販売事業を行っている。

 ソフトウエア開発事業は、ビジネスソリューション事業とエンベデッドソリューション事業に区分される。

 ビジネスソリューション事業では、業務システム開発事業として、金融業・通信業・流通業・運輸業等の分野において、エンドユーザーやSIベンダー、顧客の情報システム子会社からの受託開発を行っている。具体的には、スクラッチ開発及びソフトウエアパッケージ製品を活用して、フロント業務からバックオフィス業務、Web系、基幹系の新規システム開発や保守開発を行っている。

 また、運用サポート事業として、通信キャリア、人材総合サービス会社、航空会社系情報システム会社に対するサポートデスク業務や、サーバー・ネットワーク等のインフラの構築・維持保守を行う業務、効率的なシステム運用を行う業務を行っている。

 エンベデッドソリューション事業では、組込み開発事業として、モバイル機器・車載機器・情報家電機器・通信機器等のソフトウエア開発を行っている。このうち、モバイル機器・車載機器・情報家電機器においては、機器のファームウェア、デバイス機器の制御、アプリケーション等、システム全体にわたるソフトウエア受託開発を行っている。通信機器では、無線基地局や通信モジュール機器、仮想ネットワークのソフトウエア受託開発を行っている。

 また、組込み検証事業として、製品に対する品質や性能の検証業務の受託及び検証業務を通じて機能や製品の改善について提案を行っている。

 コンピュータ販売事業では、カシオ計算機製中小企業向け事務処理コンピュータの販売を主として行い、他商材の重ね売りも行っている。販売エリア展開としては、神奈川からスタートして、東京・千葉・群馬・愛媛に順次拡大し、15年3月末時点で2,234社のユーザーを有する。

収支の状況
15.6期も堅調に増収増益を維持する見通し
■14.6期実績
 ソフトウエア開発事業では、既存顧客を中心とした活況な受注状況によって順調に推移し、売上高は対前期比+5.8%の増収となったものの、不採算案件の影響や仙台事業所の開発において発生した低利益案件の影響等によって、営業利益は対前期比マイナス22.0%の減益となった。

 コンピュータ販売事業では、消費税率変更に伴うリプレース駆け込み需要が取り込めたことで、売上高は対前期比+51.5%の増収、営業利益は同5倍以上の増益となった。

 以上の結果、当期の売上高は対前期比+8.9%の増収となり、営業利益・経常利益は同+12.2%、+27.3%の増益となった。

株式の状況
VC出資は大半がロックアップ対象、ストックオプションの大量行使に注意が必要
 ベンチャーキャピタルからの出資があり、ウエイトは公募前発行済株式数の10%を超える規模になっているものの、大半はロックアップの対象となっている。

 ストックオプションの未行使残高が大量にあり、上場後即に行使可能となる。更に、上場から行使期限までは半年間の猶予しかないため、上場後に大量のストックオプションの行使が発生する可能性がある。ストックオプションの行使動向に関しては、注意が必要。

A. 発行済み株式数 3,229,455株(単元100株)
B. 公募 250,000株、増資によるオーバーアロットメント 72,000株
C. 売出し 230,000株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 328,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 328,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 3,879,455株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 535,000株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル1社、法人2社、会社関係者31名に対して180日間。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
06年11月 293,500株 300円 06年11月〜16年11月
06年11月   34,500株 300円 06年12月〜16年11月

 目論見書でのデジタル・インフォメーション・テクノロジーの想定発行価格は1,280円で、この価格に基づく公募によるデジタル・インフォメーション・テクノロジーの手取り概算額は約284百万円とされている。
 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額約84百万円と合わせた資金使途は、人材の採用及び育成のための研修施設の改修・構築費用に110百万円、研修講師の採用費用に20百万円、業容の拡大に伴う名古屋事業所の開設費用に15百万円、事業の効率化のための事務機器購入費用とソフトウエアの更新費用として70百万円、売り上げ拡大のための新商品の開発費用に100百万円、残額は借入金の返済に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 デジタル・インフォメーション・テクノロジーのウエブサイトには、5月21日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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