3907シリコンスタジオIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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シリコンスタジオ(3907 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

人気化は必至と思われるが、業績が追い付いていない状態
 ゲーム関連のITビジネスのため、株式マーケットでは人気化する可能性は高い。ただ、足元の業績の伸びは特に顕著なものではない。15.11期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約22倍となるが、業績の伸びから見れば、むしろこれが妥当な線と思われる。

 当面はこの水準以上にマーケットから評価されるだろうが、実質的なバリュー以上に評価された結果となる可能性が高い点には、注意が必要と思われる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/11 14/8 14/11 15/11予
売上高(百万円)
7,264

5,911
10.9%
8,056
15.2%
9,277
営業利益(百万円)
556

678
51.2%
841
7.4%
903
経常利益(百万円)
565

658
47.3%
833
6.5%
887
当期利益(百万円)
396

345
28.3%
508
4.8%
532
総資産(百万円)
純資産(百万円)
3,729
1,054
3,895
1,406
4,163
1,577
--
--
株主資本比率(%) 28.3% 36.1% 37.9% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
15.2%
37.5%
16.9%
24.5%
20.0%
32.2%
--
--
発行済株式数 2,355 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
168
447
146
597
215
669
226
--
配当(円/株) 10 -- 10 10

事業概要
ゲーム開発の推進・支援事業、自社コンテンツ(スマートフォンネイティブアプリ等)の提供、人材紹介・派遣事業等
 シリコンスタジオグループは、当社シリコンスタジオと連結子会社2社、その他3社から構成され、ゲーム業界・メディア業界などエンターテインメント業界におけるデジタルコンテンツの開発等に関する事業を行っている。事業セグメントは、開発推進・支援事業、コンテンツ事業、人材事業の3セグメントに区分される。

 シリコンスタジオグループでは、デジタルエンターテインメント業界のうち、特にゲーム業界において、ミドルウエアの開発・販売、受託開発、自社オリジナルタイトルの開発、ネットワークインフラの構築、人材ビジネスまでをカバーするゲーム制作技術及びそれらにより獲得した顧客基盤を有するゲーム制作プラットフォームを構築している。

 このゲーム制作プラットフォームを利用して、国内外におけるゲームメーカーやコンテンツプロバイダー、ゲームプラットフォーム運営会社等に対して事業運営の効率化等の事業創造の支援を、個人ユーザーに対してはコンテンツの提供を行っている。

 開発推進・支援事業では、家庭用ゲーム機・スマートフォン・組込機器向けのミドルウエアの開発・販売、コンソールゲーム及びオンラインゲーム(ソーシャルゲーム、スマートフォンネイティブアプリ等)の受託開発、サーバーネットワークの構築・運用・監視等のソリューションサービスを提供している。

 コンテンツ事業では、自社オリジナルタイトルのソーシャルゲーム、スマートフォンネイティブアプリの開発・提供を行っている。

 人材事業では、CG、ゲーム制作、映像制作、WEB制作の各業界におけるデザイナーやクリエイター等の技術者をクライアント企業に対して、有料で紹介する人材紹介サービス、及び登録派遣社員を派遣する人材派遣サービスを提供している。

 また、人材紹介サービスと人材派遣サービスの提供にあたって、技術者とクライアント企業をマッチングするための登録サイト「クリエイターエージェント」を運営している。14年11月時点のクリエイターエージェントの登録者数は約3,500名となっている。

情報開示の状況
開示なし
 シリコンスタジオのウエブサイトには、1月22日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。関連情報としては、上場承認のニュースリリースが掲載されている程度。
収支の状況
13.11期は営業減益となったが、14.11〜15.11期は順調に増益となる見通し
■13.11期実績
 開発・支援事業では、北米におけるPlayStation4、Xboxoneに関するクリスマス商戦によってコンソールゲーム市場が盛り上がりを見せる中、シリコンスタジオにも次世代機関連の問い合わせが多く、ミドルウエアの引き合いが増加した。新規販売が23件、ミドルウエア保守サポートの継続が3件となった。

 この結果、同セグメントの売上高は、対前期比+8.5%の増収、営業利益は同+11.1%の増益となった。

 コンテンツ事業では、「Mobage」プラットフォーム及び「ngmoco」において提供するソーシャルゲーム「逆襲のファンジカ」の国内外における販売が順調に推移し、全世界でのダウンロード数が対前期末+373万件増の約588万となった。

 一方、スマートフォンネイティブアプリにおける初の自社タイトルである「モンスタータクト」の配信を開始したものの、当初想定よりもリリース時期に遅れが生じ、開発コストが増加したこと等により、投資開発コストが回収できなかった。

 この結果、同セグメントの売上高は対前期比+39.8%の増収となったものの、営業利益は対前期比マイナス9.8%の減益となった。

 以上の結果、全体の売上高は対前期比+25.9%の増収となったが、売上原価に開発に伴う受注損失引当金を計上したこと等によって、営業利益は対前期比マイナス0.8%の減益となった。

株式の状況
VC出資あるが少量でロックアップ対象、ストックオプションも当面行使不可
 ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、ボリュームは小さい上、ロックアップの対象となっている。また、ストックオプションの未行使残高があるものの、全数が当面は行使不可期間となっている。当面の株式需給に大きな影響を与える要素は見当たらない。

A. 発行済み株式数 2,355千株(単元100株、14.11に1:100株式分割後)
B. 公募 270千株(自己株式の処分)、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 280千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント 82,500株
D. ストックオプション等の残高総数 283,500株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,355千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 154,500株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者8名、ベンチャーキャピタル1社、その他法人8社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市場売却 は可能。対象株数は約1,128千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年8月 213,000株 334円 15年9月〜20年7月
14年2月 545,500株 800円 16年5月〜21年1月
14年8月 13,000株 934円 16年9月〜21年7月
14年8月  3,000株 934円 16年10月〜21年7月

 目論見書でのシリコンスタジオの想定発行価格は4,900円で、この価格に基づく公募によるシリコンスタジオの手取り概算額は約1,212百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当による自己株式の処分の手取り概算額約371百万円と合わせた資金使途は、開発推進・支援事業の収益拡大のためのミドルウエアの開発に334百万円、新規コンテンツの開発費用に600百万円、広告宣伝費に200百万円、業容拡大に伴う人員増加に対応するためのオフィス増床に伴う建物内装・造作・敷金に100百万円、業務用パソコン・サーバー・ソフトウエア等の取得に126百万円を充当する予定。


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