3223エスエルディーIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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エスエルディー(3223 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:小売業

特色を出すためには、配当を開始した上で株主優待も必要と思われる
 外食小売産業であり、店舗数の拡大に応じて業績が伸びている。15.3期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約18倍となる。

 足元の業績の伸び等を考慮すると妥当な水準とみられるが、外食産業では当社と同様の事業展開を行っている企業は多数あり、エスエルディーを「選択的に投資」するに足る要素は、あまり無いように見受けられる。配当の開始や株主優待の実施などがポイントなると思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/3 14/3 14/12 15/3予
売上高(百万円)
2,967
31.3%
3,895

3,399
16.6%
4,543
営業利益(百万円)
147
-11.1%
131

154
39.7%
183
経常利益(百万円)
169
-11.8%
149

161
39.0%
207
当期利益(百万円)
44
114.3%
95

89
35.4%
128
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,528
357
1,530
502
1,784
604
--
--
株主資本比率(%) 23.4% 32.8% 33.8% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
11.0%
12.4%
9.7%
18.8%
9.0%
14.8%
--
--
発行済株式数 1,397.2 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
31.6
256
67.6
359
63.8
432
91.6
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
「kawara CAFE & DINING」ブランド等での飲食店舗の展開
 エスエルディーは、店舗の運営等を通したカルチャーコンテンツ提供事業を行っており、具体的には以下の飲食サービスとコンテンツ企画サービスを展開している。

 飲食サービスでは、店舗物件の立地及び空間特性に合わせた様々なブランド(業態)の開発を行い、関東、東北、東海、近畿及び九州地域の主要都市繁華街エリアを中心に、「kawara CAFE & DINING」ブランドをはじめとするカフェダイニング事業をメインとした飲食店舗のほか、「LOOP」ブランドによるライブハウスを直営で展開している。14.3末直営店舗数は50店舗。

 コンテンツ企画サービスでは、飲食サービスの他、直営店舗の出店を伴わないイベント企画や店舗プロデュース等のサービスを行っている。

 イベントとしては、東京湾内での船上イベントや、東京・大阪近郊での野外音楽イベント等を企画・提供している。

 プロデュースとしては、集客性及び回遊性等の向上を図る各種商業施設及び小売店舗等からの依頼により、当該施設等内への飲食店舗の出店及び運営等に係るコンサルティング業務を受託し、様々な業態を開発の上、提供している。

 主な実績は以下の通り。
・ タワーレコードより同社店舗内カフェの開発・運営を受託
・ ユーグレナより同社開発商材をコンセプトとしたカフェの運営を受託
・ パルコより福岡パルコ新館6Fのフロア全体に係るプロデュースを受託
・ 全農より同社店舗内カフェの開発・運営を受託
収支の状況
15.3期業績予想は14.3期気候要因による減益の反動等により大幅増益の見通し
■14.3期実績
 飲食サービスでは、既存商圏におけるブランド認知度の向上を目的として、新たな業態の店舗を開発したほか、静岡、横須賀、大阪等の新規商圏におけるドミナント戦略に着手した。当期の新規出店数は10店舗となり、当期末の総店舗数は50店舗となった。

 コンテンツ企画サービスでは、横浜赤レンガ倉庫において開催された夏期イベントへの飲食ブースの出店運営等のコンテンツを通年で提供した。

 以上の結果、売上高は対前期比+31.3%の増収となったものの、前期の夏場以降における猛暑や台風、首都圏を中心とした降雪の影響による来店数の減少等の要因により、営業利益・経常利益は対前期比マイナス約10%強の減益となった。

株式の状況
VC出資あるが大半はロックアップ対象、ストックオプションは大量にあり要注意
 ストックオプションの未行使残高があり、全数が上場後に即行使可能となっている。ボリュームとしても発行済株式数の10%程度を占め、注意が必要。ベンチャーキャピタルからの出資もあるものの、こちらはボリュームが大きくなく、かつ大半はロックアップの対象となっている。

A. 発行済み株式数 1,104,380株(単元100株、13.10に1:100株式分割後)
B. 公募 150,000株、増資によるオーバーアロットメント 37,900株
C. 売出し 103,000株(売出し元はベンチャーキャピタル100,000株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 105,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 105,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,397,280株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 314,880株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者7名、ベンチャーキャピタル2組合、法人等3社に対して90日間。対象株数は916,500株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
07年7月  30,000株 390円 07年10月〜17年9月
11年12月 75,000株 260円 11年12月〜21年11月

 目論見書でのエスエルディーの想定発行価格は1,650円で、この価格に基づく公募によるエスエルディーの手取り概算額は約206百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約57百万円と合わせた資金使途は、新規出店予定店舗の設備投資資金(店舗に係る設備投資170百万円、店舗の賃借に伴う差入れ保証金94百万円)に全額を充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 エスエルディーのウエブサイトには、2月20日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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