6096レアジョブIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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レアジョブ(6096 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

成長性は評価できるが、事業管理体制の整備が急務か
 ネットインフラを活用した英会話ビジネスであり、株式マーケットからは一定の高い評価が得られるビジネスモデルとみられる。

これまでの業績をみると、フィリピンペソの為替影響を受けている点や、不正アクセスによる業務影響など、事業管理体制としてはリスク要素もみられる。今後も、講師や会社で直接管理できない授業内容の管理体制に起因するリスク要素も十分に考えられ、事業リスクの点では危うさが残るのが気がかり。

 15.3期業績予想ベースのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約24倍となる。足元の成長性の点では更に高い評価をしたいところだが、上記のようなビジネスリスクを考慮すると、安全サイドをみておきたい。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/3 13/3 14/3 15/3予
売上高(百万円)
902
25.5%
1,132
49.3%
1,690
31.2%
2,217
営業利益(百万円)
35

-63

132
39.4%
184
経常利益(百万円)
14

-114

103
49.5%
154
当期利益(百万円)
-15

-109

35
162.9%
92
総資産(百万円)
純資産(百万円)
273
28
340
-76
830
287
--
--
株主資本比率(%) 10.3% -- 34.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
5.1%
--
--
--
12.4%
12.2%
--
--
発行済株式数 2,022 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
14
--
--
17
142
45
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
オンライン英会話サービスの運営
 レアジョブグループは、当社レアジョブと連結子会社1社から構成され、マンツーマンオンライン英会話を主たる事業として展開している。具体的には「レアジョブ英会話」の名称で、フィリピン国在住のフィリピン人講師とユーザーとのマッチングを行い、Skypeを利用してユーザー1名に対して講師1名の英会話レッスンを提供している。

 ユーザーはレアジョブグループのウエブサイトを通じてレッスン予約を行い、レッスン時間になると、講師はSkypeを利用してマンツーマンでの英会話レッスンを行う。インターネットを通じたレッスンを提供しているため、教室運営等の経費がかからず、Skypeを使用するため通話料もかからないことから、低価格でのレッスンの提供を可能にしている。

 フィリピン人講師は、フィリピン大学の在学生、卒業生を中心に構成され、英語の発音や文法、講師としての適性を見るレアジョブの選考試験を通過し、講師となるためのトレーニングを受けている。

 レアジョブ英会話の顧客層は、個人ユーザーを中心に、一部法人ユーザーで構成されている。個人ユーザー向けサービスは、ユーザーからの月額レッスン料を収益源として事業展開している。

 法人ユーザー向けサービスとしては、企業と契約する英語研修サービスで、ビジネス英語のニーズに応えるコースや、英会話能力の測定のためのオリジナルテストに顧客企業のニーズに合わせてテキストを一部カスタマイズして提供している。さらに、社員と直接契約する福利厚生サービスは、企業様の福利厚生プログラムや自己啓発支援等で導入されている。

 14.3末の累計の無料登録ユーザー数は約231千人、有料ユーザー数は約30千人。
収支の状況
14.3期に黒字化、15.3期も順調に増益見通し

■13.3期実績
 13.1月には、早朝6時から深夜1時までレッスンの時間帯を拡大した一方、12.5月には、外部からの不正アクセスによる業務の一時停止により売上が減少した。また、12.12月には、日銀の金融緩和等による円安ペソ高の進行による講師報酬費用および子会社による管理コスト等の増加、源泉税負担損失引当金の追加計上により費用が増加した。

 この結果、当期の売上高は対前期比+25.6%の増収となったものの、営業損失・経常損失を計上した。

株式の状況
VC出資とストックオプションあるが、大きなリスク要素ではない
 ベンチャーキャピタルからの出資があり、総数は546千株。このうち301千株はロックアップ対象となっている。ロックアップ対象外分は別途保有確約がとられており、一応株式需給リスクは無いとみられる。

 また、ストックオプションの未行使残高があるが、このうち大半は16.2月まで行使不可となっている。
 
A. 発行済み株式数 1,801千株(単元100株、14.4に1:100株式分割後)
B. 公募 100千株、増資によるオーバーアロットメント 39千株
C. 売出し 160千株(売出し元はベンチャーキャピタル90千株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 191,700株
 E. うち潜在株式に算入する数 82千株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,022千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 546千株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル1組合と会社関係者3名に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は1,551千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
12年12月 82,000株  300円 14年12月〜22年11月
14年2月 109,800株 1,100円 16年2月〜24年1月

 目論見書でのレアジョブの想定発行価格は1,080円で、この価格に基づく公募によるレアジョブの手取り概算額は約101百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限41百万円と合わせた資金使途は、オンライン英会話事業等の既存事業に関連する新システムの開発に係る人件費と外注費に126百万円を充当し、残額は、オンライン英会話事業に附帯する新サービスの立ち上げのための開発に係る人件費・外注費に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 レアジョブのウエブサイトには、5月31日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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