| ＩＰＯ初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
MRT（6034 東証マザーズ）IPO |
まだ実績は出ていないが、成長性は見込めると思われる 業種・業態としては今後の成長性を十分に期待できる印象だが、足元の業績は一時的な費用の増加等があったことにより、利益水準は向上していない。ストックオプションの未行使残高が大量にあり、上場直後から大半が行使可能となる点も、マイナス項目となる。 15.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約20倍となる。上記のマイナス要素はあるものの、それでも一定の成長性は期待できると見込み、想定されている公募価格の水準よりは、高い評価が得られると想定する。 個別データ（肩は対前期比（%））
MRTは、医師に対するインターネットを活用した非常勤医師紹介と、常勤医師紹介を中心とした、医療人材紹介事業を展開している。 MRTの事業は、医師紹介サービスを利用した医師向けの非常勤医師紹介、常勤医師紹介などの「医師ネット紹介」と、コメディカルといわれる看護師、薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士、及び放射線技師向けのアルバイト紹介、転職紹介などの「その他」から構成されている。 紹介件数の実績は以下の通り 14.3期14.9期 非常勤(外勤紹介) 90,657 51,822 常勤(転職紹介) 45 36 常勤医師紹介にあたっては、求人側の医療機関及び転職希望の医師が、当社運営サイト上で会員登録を実施し、その後、常勤医師紹介専任スタッフが直接面談を行い、会員医師の要求を把握した上で、求人側の医療機関と転職希望の医師のマッチングを行う。
MRTのウエブサイトには11月25日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
■14.3期実績 当期には、非常勤医師紹介に経営資源を集中させたことにより、医師・看護師等の転職売上高は減少したものの、各種医師会員向けのキャンペーン等を積極的に行った結果、医師会員登録数と非常勤医師紹介実績数は、堅調に増加した。 一方で、医師ネット紹介の持続的な成長を図るために、営業・管理部門の増員、広告宣伝等営業活動を積極的に行った。また、今後の医師会員登録数と医療機関登録数の増加や、社内外のセキュリティ強化に向けて、社内システムの構築と社内インフラの整備に取り組んだ。これによって、増員に係る採用費や、医療機関新規獲得費、販売活動費等の一時的な費用が増加した。 以上の結果、当期の売上高は対前期比+102%と倍増の増収となったものの、営業利益・経常利益では同+25〜30%程度の増益にとどまった。
ベンチャーキャピタルからの出資はない。ストックオプションの未行使残高が大量にあり、その大部分は上場直後から行使可能となる。10%以上の希薄化効果があり、要注意となる。 A. 発行済み株式数 1,780千株（単元100株、14.8に1:100株式分割後） B. 公募 480千株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 250千株（売出し元は会社関係者）、既発株のオーバーアロットメント 109,500株 D. ストックオプション等の残高総数 334,700株 E. うち潜在株式に算入する数 291,800株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,551,800株 【参考】（株数は売り出し考慮前） ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報：会社関係者4名とその関連法人1社に対して90日間。対象株数は1,980千株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 11年3月200,000株 25円 13年4月〜21年3月 11年8月 29,200株 50円 13年8月〜21年8月 12年3月 20,200株 50円 14年3月〜22年3月 12年10月 42,400株100円 14年10月〜22年10月 12年10月 20,000株 100円 15年2月〜22年9月 12年10月 8,900株 100円 15年7月〜22年7月 12年10月 1,000株 100円 15年8月〜22年8月 14年8月 13,000株 公募発行価格 16年8月〜24年8月 目論見書でのMRTの想定発行価格は729円で、この価格に基づく公募によるMRTの手取り概算額は約338百万円とされている。 資金使途は、事業運営の強化にかかる医師ネット紹介等のシステム開発投資に141百万円、医師会員獲得にかかる広告宣伝費・知名度向上のための地方展開に係る費用に56百万円、事業拡大に伴う人材の採用に関する費用に33百万円、事業拡大に伴うオフィス移転にかかる敷金・保証金・内装等の設備資金に50百万円を充当する予定。 |
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| 本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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