3904カヤックIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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カヤック(3904 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

成長業界かと思われるものの、業績の伸びは高くない
 スマホゲーム関連事業なので、目覚ましく業績が伸びているかと思われるものの、足元の実績は増・減益を繰り返している。14.12期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約36倍となる。成長業界でありながら、ほどほどのPER設定となっているのは、この辺りの状況も加味されている可能性がある。

 業界・銘柄的には更に高い評価をしたいところだが、現状ではややリスキーと思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/12 13/12 14/9 14/12予
売上高(百万円)
2,505
11.9%
2,803

1,894
1.3%
2,838
営業利益(百万円)
-155

219

82
-30.1%
153
経常利益(百万円)
-158

216

80
-30.7%
150
当期利益(百万円)
-122

132

50
-16.5%
110
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,677
514
1,807
718
1,703
760
--
--
株主資本比率(%) 30.7% 39.8% 44.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
12.0%
18.3%
4.7%
6.6%
--
--
発行済株式数 7,514(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
68
17.5
96
6.7
101
14.6
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
デジタルコンテンツ事業
 カヤックでは、1.新しいアイデア、新しい技術及びサービスを用いたインターネット広告の制作を受託し、クライアントのマーケティング及びブランディングを支援するクライアントワーク、2.Googleが運営するGoogle PlayやAppleが運営するApp Storeなどのプラットフォームを通じたソーシャルゲームの提供、3.スマートフォンゲームに特化した、ユーザー間の交流を活性化するゲームコミュニティ「Lobi」の運営、を行っている。

 クライアントワークでは、角川書店配給のアトラクションホラー映画「貞子3D2」とスマートフォンアプリを連動させたウエブキャンペーンの制作のほか、渋谷PARCO前での明治エッセルスーパーカップ20周年の記念イベント等のリアルイベントと連動した広告キャンペーンの開発・運営等の新しい試みも実施している。

 ソーシャルゲームの収益構造としては、自社オリジナルタイトルの場合、ユーザーは原則無料でサービスを利用することが出来るが、一部アイテムや機能を有料で提供することで課金収入を得ている。他社と協業でアプリを提供する場合は、カヤックがアプリを開発するため、開発受託による収益と課金収入のレベニューシェアから構成されている。

 Lobiの収益構造は、直接または広告代理店、アドネットワーク事業者の仲介により、Lobi内のインターネット広告枠の販売を行うとともに、アドネットワーク事業者に動画広告を提供することで、広告収益を得ている。また、SAPへのソフトウエア開発キットを一部有料で提供している。

 また、その他サービスとして、オリジナリティを重視したインターネットサービスの開発・運営・販売を行っている。

収支の状況
15.12期は減益見通し
■13.12期実績
 クライアントワークでは、当期はソーシャルゲームとLobiに注力した結果、投下するリソースが減少した。案件としては、スマートフォンの普及や新たな技術の出現に伴い、広告とゲーム、マンガ、アニメ等のコンテンツを融合した案件が増加した。

 ソーシャルゲームでは、新規タイトルを開発するとともに、既存タイトルの収益性の向上のため、新たな機能の追加開発やイベント内容の改善を進めた。

 Lobiでは、ランキング上位のスマートフォンゲームへの導入を積極的に進めるとともに、スマートフォンゲームに特化した機能を追加していく中で、ユーザーコミュニティの規模を拡大させている。

 以上の結果、売上高は対前期比+11.9%の増収となり、営業損益・経常損益では前期の損失計上から、黒字化した。

株式の状況
ストックオプションは当面行使不可期間、VC出資はあるものの少量
 ストックオプションの未行使残高があるものの、当面は行使可能期間に入らない。また、ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、ボリュームは小さい。株式需給に関しては、特段の課題は見当たらない。

A. 発行済み株式数 6,525千株(単元100株、13.12に1:1,000株式分割後)
B. 公募 989千株、増資によるオーバーアロットメント なし
C. 売出し 390千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント 296,800株
D. ストックオプション等の残高総数 289,200株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 7,514千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 300千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者3名と法人2社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は、6,225千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年12月 289,200株 690円 16年1月〜23年12月*
*一年経過ごとに行使可能割合が1/3ずつ増加する行使制限付き

 目論見書でのカヤックの想定発行価格は530円で、この価格に基づく公募によるカヤックの手取り概算額は約517百万円とされている。

 資金使途は、新規ソーシャルゲーム開発に係る費用並びに、スマートフォンゲームに特化したオンライン上のゲームユーザー向けコミュニティの新機能の開発に係る費用に262百万円、広告宣伝費に200百万円、組織規模拡大のための採用費に55百万円を充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 カヤックのウエブサイトには、11月26日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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