IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
マークラインズ(3901 JASDAQスタンダード)IPO |
成長性は十分に織り込み済み 業績は今のところ順調に推移しているが、収集した情報なり増大したページビューなりを如何に収益に繋げていくかについては、まだ課題があるように感じられる。14.12期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約28倍となる。 先行きの成長性について、十分に織り込んでいるとみられるPER水準となっている。これ以上に評価することは難しいと思われる。 連結データ(肩は対前期比(%))
マークラインズグループは、当社マークラインズと子会社3社から構成され、自動車産業に特化したオンライン情報サービス「自動車情報プラットフォーム」事業を中心に、コンサルティングや人材紹介サービス等の「その他の事業」を加えた「自動車産業ポータル」を運営している。 マークラインズのサービスは自動車産業のサプライチェインを形成する国内外の完成車メーカーから中小の部品メーカーなど、1,700社の企業に利用されている。 自動車情報プラットフォーム事業では、自動車産業関連企業がマークラインズのデータベースにアクセスすることで情報戦略の効率化が図れるツールを提供している。 契約企業の登録会員(ユーザー)は、自動車情報プラットフォームにアクセスし、情報収集と情報発信のツールを利用することで、新規部品メーカーの開拓、市場分析、顧客動向調査、技術戦略立案、販売促進などに活用できる。 情報収集ツールの主なメニューは以下の通り。 ・部品別発注・納入状況 ・部品メーカー検索(40,000社) ・主要部品メーカー500社動向 ・台数統計(年次・月次、国別・メーカー別・モデル別) ・市場・技術レポート ・OEM(完成車メーカー)生産拠点 ・モデルチェンジ ・HV/ PHV/ EV/ FCV 情報発信ツールのメニューは以下の通り。 ・PRメール ・カンタン製品掲載 ・セミナー展示会情報掲載 その他の事業では、市場調査・技術コンサルティング等のコンサルティング事業と、自動車業界に特化した人材紹介業務を行っている。 |
■13.12期実績 当期は、中国・東南アジア等の新興国における部品掲載や納入情報の充実を図り、海外子会社の営業人員を増強した。これらによって、自動車情報プラットフォーム事業の売上高は、対前期比12.3%の増収となった。 また、年間ページビュー数は対前期比34.9%の増加となった一方、PRメール配信件数やマークラインズ技術展示会の製品掲載点数については、PR不足等によって伸び悩んだ。 以上の結果、売上高は対前期比+14.6%の増収となり、経常利益でも同+18.0%の増益となった。
ベンチャーキャピタルからの出資が大量にあるものの、大部分がロックアップの対象となっている。また、ストックオプションの未行使残高があるが、こちらは大半が行使可能期間に入っていない状態にある。 結果的には、当面の株式需給に大きな影響を与える要素はない状態になっている。 A. 発行済み株式数 2,907,000株(単元100株、14.8に1:200株式分割後) B. 公募 214,800株、増資によるオーバーアロットメント 15,000株 C. 売出し 97,400株(売出し元はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 201,000株 E. うち潜在株式に算入する数 56,000株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 3,192,800株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 790,600株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者16とベンチャーキャピタル9組合、その他法人1社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は1,866,400株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 05年3月 2,000株 250円 07年3月〜15年3月 07年3月 40,000株 425円 07年3月〜17年3月 08年3月 14,000株 450円 08年3月〜18年3月 14年8月 145,000株 800円 16年8月〜24年8月 目論見書でのマークラインズの想定発行価格は1,800円で、この価格に基づく公募によるマークラインズの手取り概算額は約351百万円とされている。 資金使途は、マークラインズグループが運営する自動車産業ポータルサイトに係るデータベースやシステム開発、ネットワーク負荷に対応するためのサーバー増強及び社内管理システム(売上管理システム等)への設備資金に200百万円、人材採用及び育成に係る人件費として91百万円、既存海外子会社の人員増強やドイツ・インドにおける新規海外会社の設立に係る資金として60百万円を充当する予定。 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約24百万円の資金使途は、新規サービス・販売促進費等の事業拡大のための資金に充当する予定。
マークラインズのウエブサイトには、11月18日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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