3900クラウドワークスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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クラウドワークス(3900 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

上場は時期尚早ではないか
 14.9期まで経常黒字化していないという事業立ち上げ段階において、上場することの意義は、わかりにくい。更に公募による市場からの資金吸収額が12億円強と、現在の事業規模と比較すると多額になっている。しかも、資金使途の大部分は事業そのものへの投資ではなく、広告宣伝費に充当される予定であり、資金使途の点でも疑問が残る。

 事業の進行状況が現在のステージであれば、当面の事業資金については、オーナー等事業関係者や金融機関がリスクをとるべき段階であり、一般投資家がリスクテイクすべき状況ではないと考える。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/9 14/6 14/9 15/9予
売上高(百万円)
51

191
680%
400
150%
1,002
営業利益(百万円)
-153

-113

-6

-367
経常利益(百万円)
-158

-113

-6

-366
当期利益(百万円)
-159

-114

-8

-367
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,305
1,140
1,438
1,124
1,665
1,281
--
--
株主資本比率(%) 87.4% 78.2% 76.9% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
--
--
--
--
発行済株式数 12,824 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
89
--
88
--
100
--
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
クラウドソーシングサービスの運営
 クラウドワークスは、インターネットを活用することで世界中の企業と個人が直接つながり、仕事の受発注を行うことができるサービスである、クラウドソーシングサービス「クラウドワークス」を展開している。

 クラウドワークスでは、14.9月末時点で約4.1万社の企業・個人からなる発注者(クライアント)と主に個人である約18.4万人の受注者とを、オンラインで直接マッチングし、発注者からは仕事の依頼を、受注者からは業務実行や納品を行う。

 クラウドワークスの特徴は、
・発注者(クライアント)は無料で仕事の依頼ができ、実際に仕事が行われた場合にだけ報酬を支払う。
・受注者(メンバー)も登録無料で、報酬が支払われたときにだけ、手数料が差し引かれる。
・業務を始める前に報酬を仮払いし、完了した際に受注者に支払われる決済システムにより、安心・安全に取引が行われる。

 クラウドワークスの主な対象業務は以下の通り。
開発/ システム開発、アプリ開発、サーバー構築
デザイン/ ロゴ・バナーデザイン、チラシ・パンフレット、イラスト作成
ライティング/ 記事執筆、キャッチコピー、ネーミング
ハードウエア設計/ 躯体設計、回路設計、3Dプリンタ関連
写真・動画/ 写真撮影・加工、動画撮影・作成、CGアニメーション作成
事務/ テープ起こし、リスト作成、翻訳・通訳
収支の状況
15.9期は対前期比増収見込みだが、赤字幅も拡大
■13.9期実績
 クラウドワークスは、基幹事業であるクラウドワークスのサービス運営に注力し、ヤフーやベネッセコーポレーション等との提携を行い、登録ユーザー数増加に向けた取り組みを行った。この結果、当期の営業収益は対前期比9倍以上の増収となった。営業損益・経常損益では前期と比較して損失幅が縮小した。

株式の状況
ストックオプションは当面行使不可、VC出資は大半がロックアップ対象に
 ストックオプションの未行使残高があり、行使価格は十分に低いものの、当面は行使期間に入らない。ベンチャーキャピタルからの出資があり、大半(約3,256千株)は売り出しとロックアップの対象となっているものの、ロックアップ対象外かつ売出対象外のVC保有分が約1,986千株残っている。非拘束状態のVC保有株式はボリュームは大きいものではないため、全体として当面の株式需給での課題とはならない見通し。

A. 発行済み株式数 10,896,060株(単元100株、14.3に1:200、14.9に1:10株式分割後)
B. 公募 1,650,000株、増資によるオーバーアロットメント 277,500株
C. 売出し 200,000株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 1,045,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 12,823,560株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 3,256,060株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者14名、ベンチャーキャピタル3組合、法人1社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は7,930千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
12年11月 390,000株  60円 17年12月〜21年2月
14年2月  595,000株 180円 18年1月〜23年12月
14年4月   60,000株 180円 18年1月〜23年12月

 目論見書でのクラウドワークスの想定発行価格は740円で、この価格に基づく公募によるクラウドワークスの手取り概算額は約1,211百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約204百万円と合わせた資金使途は、オフィス移転に伴う引っ越し費用・内装購入費用・什器購入費用に80百万円、クラウドソーシングサービスの認知拡大・利用者増加に向けた広告宣伝費に897百万円、クラウドワークス内における新規機能開発等や大企業向けの専用仕事依頼システム等の外注費に202百万円、新規人員の採用教育費に234百万円を充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 クラウドワークスのウエブサイトには、11月15日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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