3698_CRI・ミドルウエアIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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CRI・ミドルウエア(3698 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

医療・ヘルスケア分野での事業拡大が出来れば、更に高い評価に
 今のところはゲーム分野が事業の中心となっており、成長率はそこそこのIT関連ビジネスとなっている。新しい事業分野の開拓への取組みとして、医療・ヘルスケア分野への参入を開始しており、当分野が事業の柱になるまで成長すれば、更に評価は高まるとみられる。

 15.9期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約24倍となり、現在の事業構成・成長性から見た場合、妥当な水準と思われる。


連結データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/9 13/9 14/9 15/9予
売上高(百万円)
1,002
-1.4%
988
16.0%
1,146
12.2%
1,286
営業利益(百万円)
8
782.1%
69
214.0%
216
19.9%
259
経常利益(百万円)
10
707.8%
83
168.0%
223
11.2%
248
当期利益(百万円)
1

53
166.0%
141
10.6%
156
総資産(百万円)
純資産(百万円)
929
760
1,041
824
--
--
--
--
株主資本比率(%) 81.8% 79.1% -- --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
1.1%
0.1%
8.0%
6.4%
--
--
--
--
発行済株式数  (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
0.6
466
32.5
505
86.4
--
95.6
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
映像・音声分野に特化したミドルウエアに関する許諾事業
 CRI・ミドルウエアは、当社CRI・ミドルウエアと子会社1社から構成されており、ミドルウエアの研究開発と許諾販売を主要な業務としている。CRI・ミドルウエアグループでは、音声と映像に専門特化したミドルウエアを研究開発し、製品ブランド「CRIWARE」として、様々なエンターテイメントやビジネス分野に展開している。

 ゲーム分野での主な提供製品は、ゲーム・アプリ開発事業者向けの、音声関連ミドルウエアや映像関連・ファイル関連ミドルウエアであり、家庭用ゲームソフトを対象としたミドルウエアでは、日本の主要ゲーム開発会社各社に使用されている。

 スマートフォン向けミドルウエアでは、近年、ネイティブアプリの増加に伴ってミドルウエアの需要が高まり、採用数が増えている。全世界で2,800以上のゲーム・アプリに採用されている。

 遊技機分野では、遊技機向けプラットフォームに特化した、音声関連・映像関連ミドルウエアを提供している。また、遊技機メーカーにミドルウエアを提供するだけでなく、遊技機向けのチップ・ボードを製造するハードウエアメーカーにミドルウエアを供給し、当該ハードウエアメーカーから各遊技機メーカーに供給するビジネスも行っている。更に、特定メーカーのハードウエアに当社ミドルウエアをカスタマイズする受託開発業務や、遊技機メーカーに開発支援ツールを提供する受託開発業務も行っている。

 新規分野では、家電や業務用機器で、音声や映像インターフェースが必要とされる分野に事業展開を始め、家電等に使われるCPU向けに、負荷の軽い音声・映像圧縮技術を提供している。

 医療・ヘルスケア分野では製薬会社等に対して、エンターテイメント分野で培ったノウハウ・技術を駆使した営業支援ツールを開発・提供している。

収支の状況
14.9期は大幅増益だが、15.9期は増益率は落ち着く見通し
■13.9期
 ゲーム分野では家庭用ゲーム機向けソフト市場の大幅な縮小がたったものの、売上高の減少を小幅に抑制し、携帯電話向けゲームアプリ市場での認知度向上を進めた。遊技機分野では、複数の大手顧客とのビジネスが継続発展した。

 新規分野では、医療・ヘルスケア業界を中心としたエンタープライズ案件について事業化を図り、また、動画配信の分野への取り組みを開始した。

 以上の結果、売上高は対前期比マイナス1.4%の減収となったものの、営業利益・経常利益では共に対前期比7倍超の大幅な増益となった。

株式の状況
ストックオプションの行使と従業員持株会からの売却がリスク要因
 CRI・ミドルウエアは設立経緯からセガとの資本関係があり、更に、セガが家庭用ゲーム機事業から撤退したことを契機に役職員によるEBOを実施したことから、当社役職員と従業員持ち株会及びセガの出資シェアが高くなっている。

 ベンチャーキャピタルからの出資ウエイトは小さいものの、上場後即行使可能なストックオプションの未行使残高が大量にある。更に、大株主となっている従業員持ち株会がロックアップの対象からはずされており、既存株主からの売却圧力は相当程度あると見込まれる。

A. 発行済み株式数 1,289,400株(単元100株、14.8に1:200株式分割後)
B. 公募 110,000株、増資によるオーバーアロットメント 40,000株
C. 売出し 166,000株(売出し元は法人100千株、ベンチャーキャピタル50千株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 192,600株
 E. うち潜在株式に算入する数 192,600株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,632,000株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 120千株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者7名と法人1社に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は950,600株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年10月 192,600株 775円 15年11月〜25年10月

 目論見書でのCRI・ミドルウエアの想定発行価格は2,300円で、この価格に基づく公募によるCRI・ミドルウエアの手取り概算額は約227百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限約84百万円と合わせた資金使途は、ミドルウエア関連の新技術の研究、既存製品の改良・アップデート対応のための研究開発費に215百万円、新規人材の採用に81百万円、認知度向上や新規の顧客獲得・市場開拓を目的とした広告宣伝費に46百万円を充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 CRI・ミドルウエアのウエブサイトには10月29日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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