3696セレスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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セレス(3696 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:情報・通信業

一旦人気化する可能性は高いが、収益源は心もとない
 IT関連のポイント交換をからめたビジネスモデルであり、新奇性があることから人気化する可能性が十分にある。14.12期業績予想のEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約33倍となり、足元の成長性を踏まえると、更に高い評価をすることは可能とみられる。ただし、収益源は、アフィリエイト広告収入が柱、という内容であり、収益の柱としては心もとない。長期的に保有する場合には、リスクが大きくなると思われる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/12 13/12 14/6 14/12予
売上高(百万円)
582
101.3%
1,172

1,195
104.7%
2,399
営業利益(百万円)
-5

157

180
91.2%
300
経常利益(百万円)
-6

154

177
80.3%
278
当期利益(百万円)
-10

90

98
185.2%
257
総資産(百万円)
純資産(百万円)
398
150
854
241
1,058
339
--
--
株主資本比率(%) 37.8% 28.2% 32.0% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
18.1%
37.5%
16.7%
29.0%
--
--
発行済株式数 4,590(修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
32.7
19.6
52.4
21.4
73.8
56.0
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
スマートフォンメディアの企画・運営等
 セレスは、スマートフォン端末をメインデバイスとするインターネットメディアを企画・開発し、運営することを主業とし、利用者に対して電子マネー等に交換可能なポイントをインセンティブにインターネット上の様々なアクションを促し、収益を得ている。

 具体的には、登録会員による広告閲覧等を主な収益源とするポイントメディア事業と、検索エンジン等から流入するユーザーが求人広告に応募・採用されることで発生する採用課金型の掲載料を収益とするHRメディア事業を行っている。

 ポイントメディア事業では、ポイントメディア「モッピー」と「モバトク通帳」の運営を行っている。ポイントメディアとは、掲載した広告の閲覧、スマートフォンアプリのダウンロード、提携サイトでの買い物などの登録会員のアクションに応じてポイントが付与され、そのポイントが規定の数量に達した場合に、現金や電子マネー等に交換できるというサービスを提供するメディア。 当事業の主な収益源はアフィリエイト広告となっている。

 14年6月時点の登録会員数は約154万人、ポイント発行額は112億ポイント超。

 HRメディア事業では、採用課金型アルバイト・パート求人メディア「モッピージョブ」の運営を行っている。広告主が求人広告を掲載した時点では掲載料が発生せず、モッピージョブを経由して求人広告に応募したユーザーが採用され、かつ出勤に至った時点で掲載料が発生する。

収支の状況
13.12期に黒字化、14.12期は大幅増益の見通し
■13.12期
 ポイントメディア事業では、スマートフォン端末の急速な普及に伴って会員獲得プロモーションを強化したことに加え、モバトク通帳の事業譲り受けにより、スマートフォン版の登録会員数が大幅に増加した。また、スマートフォン広告市場の急成長による掲載広告数の増加や掲載広告に対する登録会員の反応を向上させる各種施策が奏功したことで、売上が拡大した。この結果、同事業の売上高は対前期比+100.4%の増収となった。

 HRメディア事業では、連携するモッピーからユーザーを誘導するだけでなく、各種SEO対策の実施により検索エンジン経由でも多くのユーザーがサイトに流入するよう、メディアの改良を継続的に実施した。この結果、同事業の売上高は対前期比+305.7%の増収となった。

 以上の結果、全体の売上高は対前期比+101.3%の増収、経常損益・当期損益では、前期の赤字計上から黒字化を果たした。

株式の状況
VC出資は全数が売出しかロックアップの対象に
 ベンチャーキャピタルからの出資があるものの、全数が売出しかロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高があるが、こちらも向こう一年弱は行使不可能となっている。株式需給面では、特段の課題は見当たらない。

A. 発行済み株式数 4,290千株(単元100株、14.6月に1:100株式分割後)
B. 公募 590千株(うち自己株式の処分340千株)、増資によるオーバーアロットメント 50千株
C. 売出し 株(売出し元は)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 195千株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 4,590千株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 940千株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル4組合、法人2社、会社関係者に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。上記以外の会社関係者4名と法人1社に対して90日間。(売却オプション無し) 対象株数は、1,910千株

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
13年6月 145,000株 180円 15年7月〜23年6月
13年6月  50,000株 180円 15年12月〜23年6月

 目論見書でのセレスの想定発行価格は1,850円で、この価格に基づく公募によるセレスの手取り概算額は約997百万円とされている。

 資金使途は、ポイントメディア事業における会員獲得のための広告宣伝費に680百万円、事業拡大に伴うオフィス移転のための保証金等に120百万円、システム安定化と業務効率化のためのサーバー・ソフトウエア等への設備投資資金として97百万円を充当する予定。

 別途予定している第三者割当増資の手取り概算額上限85百万円は、運転資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 セレスのウエブサイトには、9月19日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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