IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
ヨシックス(3221 JASDAQスタンダード)IPO |
想定公募価格は、非常に妥当な価格水準 飲食関連の小売り業態であり、店舗数の増加に伴って業績が拡大している。15.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約12倍となる。業種・業態と業績の推移からみると、いたって妥当な水準に価格設定されていると思われる。 個別データ(肩は対前期比(%))
ヨシックスは、居酒屋チェーンの直営による経営、フランチャイズによる店舗展開を行う飲食事業と飲食店建築を中心とした建装事業を主な事業内容としている。建装事業においては、自社店舗の設計・施工管理を中心に行っている。 出店地域は、千葉県から熊本県まで出店している。出店に当たっては、駅前一等地を目指して出店するのではなく、一等地の周辺地域に存在する1.5等地・2等地と言われる駅前に出店することで、固定費を抑制し、地元密着を意識した店舗運営をしている。 各業態の詳細・店舗数は以下の通り。合計直営156店舗、フランチャイズ5店舗。 や台や: お好み焼き、鉄板焼き居酒屋/ 11(1)店舗 や台ずし: 本格職人にぎりずし居酒屋/ 81(3)店舗 ニパチ: 均一価格居酒屋/ 59店舗 せんと: 鮮魚刺身と鶏黒炭焼きの個室居酒屋/ 2店舗 これや: 串揚串焼居酒屋/ (1)店舗 播州農場: 播州百日鶏を用いた鶏料理居酒屋/ 2店舗 焼肉げんき: リーズナブルなオーダーバイキング焼肉/ 1店舗 *カッコ内は外数でフランチャイズ店 |
■14.3期実績 当期は「や台ずし」が好調に推移した。「や台ずし」の集客効果により客数が増加、客単価も比較的客単価の高い「や台ずし」が寄与し、上昇した。新規出店も「や台ずし」を中心に展開し、ヨシックスの主力業態の中で最も店舗数の多い業態となり、更なる認知度の向上及び集客力の強化に努めたことから、収益力の拡大に大きく寄与した。 店舗数は、新規出店22店舗、退店15店舗、業態転換5店舗を実施し、14.3末時点の総店舗数は151店舗となった。 以上の結果、売上高は対前期比+8.6%の増収となったものの、営業利益・経常利益はほぼ前期並みにとどまった。
ベンチャーキャピタルからの出資はない。ストックオプションの未行使残高があり、一部については行使価格・行使期間共に、上場直後からの行使が可能となる見込み。ただし、上場直後に行使できるストックオプションのボリュームは大きいものではない。 A. 発行済み株式数 2,250千株(単元100株、14.5に1:2.5株式分割後) B. 公募 225千株、増資によるオーバーアロットメント なし C. 売出し 150千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント 56,200株 D. ストックオプション等の残高総数 113千株 E. うち潜在株式に算入する数 65千株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,540千株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報:会社関係者4名と、その関連法人1社に対して90日間。うち会社関係者1名ついてのみ、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は2,250千株。 表2 ストックオプションの未行使残高の状況 総会決議 対象株数 行使価格 行使期間 06年3月 50,000株 80円 06年4月〜16年3月 07年3月 15,000株 172円 07年3月〜17年3月 13年7月 48,000株 760円 15年8月〜23年7月 目論見書でのヨシックスの想定発行価格は2,490円で、この価格に基づく公募によるヨシックスの手取り概算額は約509百万円とされている。 資金使途は、44店舗の新規出店資金に充当する予定。
ヨシックスのウエブサイトには、11月24日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。 |
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