2586フルッタフルッタIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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フルッタフルッタ(2586 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:食料品

人気化要素を持つ銘柄だが、単一商品の取扱いに伴う事業リスクあり
 現在流行している食材を専門的に取り扱っており、足元の業績の伸びは目覚ましい。15.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約25倍となるが、更に高い評価を見込めるものと思われる。

 なお、当銘柄の場合には、単一商品を取り扱うことに固有の事業リスクを負うこととなる。アサイーの独占的・安定的な調達は契約上担保されている模様だが、需要面で足元の人気・流行がいつまで持続するかは、当然担保されていない。需要維持とアサイーに替わる商材の育成が課題となる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 13/3 14/3 14/9 15/3予
売上高(百万円)
1,674
71.6%
2,874

1,926
27.3%
3,657
営業利益(百万円)
40
--
246

164
24.8%
307
経常利益(百万円)
40
--
239

173
22.5%
293
当期利益(百万円)
51
--
153

111
11.8%
171
総資産(百万円)
純資産(百万円)
683
219
1,631
611
2,346
704
--
--
株主資本比率(%) 32.1% 37.5% 30.0% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
5.9%
23.2%
14.7%
25.0%
7.4%
15.7%
--
--
発行済株式数 1,048.4 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
49
209
146
583
106
671
163
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
アマゾンフルーツであるアサイーの輸入及び販売
 フルッタフルッタは、ブラジル・パラ州のトメアス総合農業組合(CAMTA)の日本総代理店として、アサイーをはじめとするアマゾンフルーツ冷凍パルプを輸入し、加工販売をしている。フルッタフルッタの取り扱うアマゾンフルーツ原料の一部はアグロフォレストリーという農法を使用したもので、アマゾンの森林荒廃地を再生させる効果があることから、熱帯雨林再生へ貢献している。

 フルッタフルッタの事業部門は、ナショナル・ブランド事業部門、アグロフォレストリー・マーケティング事業部門、ダイレクト・マーケティング事業部門に区分される。

 ナショナル・ブランド事業部門では、量販店・スーパーマーケットやコンビニエンスストア等リテール向けに、アサイー等のアマゾンフルーツを主原料とした自社ブランド等の製品を販売している。

 アグロフォレストリー・マーケティング事業部門は、外食店や食品メーカー等に対して冷凍フルーツパルプやその加工品等を販売する事業と、アグロフォレストリーの畑でできる冷凍フルーツパルプ以外の産物を原料として企業向けに販売する事業を行っている。

 前者では、更に飲料用原料、乳製品用原料、製菓用原料、サプリメント用原料として、食品メーカー等にアサイー等を提供している他、冷凍フルーツパルプをそのまま販売するだけでなく、濃縮エキスやフリーズドライ等の加工品も取り扱っている。

 後者では、大手食品メーカーに対して、CAMTAの生産するカカオ豆を販売している。

 ダイレクト・マーケティング事業部門では、直営店舗の運営と自社ウエブ等を利用した通信販売を行っている。
収支の状況
14.3期は大幅な増収増益を達成、15.3期予想では伸び率は落ち着く見通し
■14.3期実績
 ナショナル・ブランド事業部門では、新商品を投入し、商品面の強化を進めた他、「食べるアサイーキャンペーン」として、小売店でのデモンストレーション販売の展開を行い、冬場の売上強化につなげた。この結果、量販店・スーパーマーケット向けの売上が増加し、同事業部門の売上高は、対前期比+71.7%の増収となった。

 アグロフォレストリー・マーケティング事業部門では、外食産業向けで、飲食チェーン店での新規メニューの採用や、業務用の新商品の投入などにより好調に推移した。食品メーカー等向けでは、アサイーの認知度向上に伴って、飲料用原料・乳製品原料・製菓用原料・サプリメント用原料にアサイーを採用するメーカーが増加した。この結果、同部門の売上高は対前期比+87.5%の増収となった。

 ダイレクト・マーケティング事業部門では、ウエブ通販に関しては直営店舗との連携活用等によって順調に推移した。直営店舗では、玉川高島屋とイオン幕張新都心店をオープンした。この結果、同部門の売上高は対前期比+44.7%の増収となった。

株式の状況
ストックオプションの当面の行使可能料は限定的、VC出資分は一定の注意が必要
 ストックオプションの未行使残高があり、総量は大きいものの大半は行使期間に入るまで猶予があるため、上場直後から行使できるボリュームは限定的となっている。ベンチャーキャピタルからの出資があり、総数147,200株に対して売出し7,200株、ロックアップ対象93,000株となっているため、残47千株が上場直後から売却可能となる。

なお、ベンチャーキャピタル保有株式のうちロックアップ対象分についても、株価が高騰した場合には売却可能となっており、当銘柄の場合は人気化し売却可能要件を充足する可能性がある。

A. 発行済み株式数 909,400株(単元100株、14.10に1:100株式分割後)
B. 公募 100,000株、増資によるオーバーアロットメント 33,000株
C. 売出し 120,000株(売出し元は会社関係者112,800株、残はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 82,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 6,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,048,400株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 147,200株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者9名と法人1社に対して180日間。ベンチャーキャピタル6組合の保有株のうち93,000株について90日間。但し後者は発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
11年2月  6,000株 831円 11年2月〜18年2月
14年3月 57,300株 500円 16年3月〜24年3月
14年8月 18,700株 1,500円 16年9月〜24年8月

 目論見書でのフルッタフルッタの想定発行価格は4,130円で、この価格に基づく公募によるフルッタフルッタの手取り概算額は約369百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額約124百万円と合わせた資金使途は、フルッタフルッタの事業拡大に伴い増加するアサイーをはじめとするアマゾンフルーツ冷凍パルプの、ブラジル・パラ州のトメアス総合農業組合(CAMTA)からの仕入れに係わる運転資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 フルッタフルッタのウエブサイトには、11月22日時点で投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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