6248横田製作所IPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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横田製作所(6248 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:機械

良く言えば安定的だが、伸びも小さい
 震災復興による特需もあるようだが、結果としては業績面に大きく寄与している点は見当たらず、よく言えば安定的、悪く言えば伸びのない業績となっている。

 14.3期業績予想でのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約7倍となる。安定的な業績動向を踏まえると順当な価格設定と考えられる。最近のマーケット環境が好転していることを考慮すると、若干想定よりも高い評価を受けることは可能だろうが、大きく価格変動する要素は見当たらない。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 12/3 12/12 13/3見 14/3予
売上高(百万円)
1,817

1,199
-4.8%
1,729
0.6%
1,740
営業利益(百万円)
307

206
-6.5%
287
4.9%
301
経常利益(百万円)
307

207
-6.1%
288
4.5%
301
当期利益(百万円)
162

129
5.2%
170
7.6%
183
総資産(百万円)
純資産(百万円)
1,494
939
1,910
1,085
1,769
1,187
--
--
株主資本比率(%) 62.9% 56.8% 67.1% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
20.5%
17.2%
10.8%
11.8%
16.3%
14.3%
--
--
発行済株式数 1,823.3 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
88.6
515
70.5
595
93.2
651
100.4
--
配当(円/株) 17.5 -- 20 21

事業概要
業務用のポンプ及びバルブ製品の製造及び販売
 横田製作所は、業務用のポンプ・バルブの分野で顧客から受注を受けて、開発から製造(鋳造、加工、組立)、販売を行っている。現在では、自社開発の特殊ステンレス合金鋳鋼を組み合わせることによって、発電所、製鉄・非鉄金属・半導体・電子機器・産業機械・食品・化学・薬品などの各種工場、農業用灌漑施設、上下水道施設、水族館などの分野で使用されている。

 また、横田製作所の製品の納入先である発電所、各種工場などにメンテナンス用部品の供給と外部の保守管理委託先などを利用して、定期点検工事サービス業務も行っている。

 主要な製品は以下の通り。
・ 自吸渦巻ポンプ / 空気やスラリーの混在した水でも吸い上げることができる気水分離機構を有する自吸ポンプで、設備用として広範囲で使用。
・ 脱泡・脱気装置 / 機械的に液体中の空気を排出し、加圧移送できる装置。食品、化学、薬品分野等で使用。
・ 片吸込渦巻ポンプ / 特殊ステンレス合金鋳鋼による耐食・耐摩耗性を兼ね備えた非自吸式のポンプで、設備用として広範囲に使用。
・ 大型斜流ポンプ / 特殊ステンレス合金鋳鋼の大型ポンプで、石炭火力発電所における排煙脱硫装置循環ポンプとして使用。
・ 無水撃チェッキ弁 / 水撃の発生しない弁。設備の安全性を重視する上下水道設備等で使用。
・ 自動制御弁 / 圧力の変動に関係なく所定流量が得られる弁や、自動的に所定の圧力が保持できる弁で、農業用灌漑施設などで使用。
収支の状況
12.3期から13.3期、14.3期予想まで、ほぼ横ばい
■12.3期実績
 ポンプ製品では水処理施設関連やプラントメーカーなど、海外を除く全ての販売分野で売り上げが増加し、同製品の売上高は対前期比+54.1%の増収となった。バルブ製品では、プラントメーカーへの販売は減少したものの、官公庁向けの自動制御弁の販売が増加したことによって、同製品の売上高は対前期比+14.5%の増収となった。

 部品・サービスでも、電力会社関連、国内一般顧客、官公庁の分野で受注・売上が共に増加し、売上高は対前期比+26.5%の増収となった。

 以上の結果、全体の売上高は、震災復興関連の需要が大幅に増加したことを背景として、対前期比+35.8%の増収となった。増収効果によって、営業利益・経常利益は共に対前期比+60%超の増益となった。

■14.3期業績予想
 事業環境としては、世界経済の緩やかな回復、国内需要や輸出の穏やかな増加等によって前期を上回る需要があると見込み、前期レベルの受注を確保した上で、既存製品の新分野への進出や応用方法の開発を通じて新規取引先の開拓を行う方針としている。売上高は、対前期比+0.6%の若干の増収の見通し。

 売上原価で、前期に賞与増加分や減価償却費の期中増加があったことの反動などを織り込んだ結果、営業利益・経常利益はそれぞれ対前期比+4.9%、+4.5%の増益となる見通し。

株式の状況
株式需給面での課題は見当たらない
 ベンチャーキャピタルからの出資はなく、ストックオプションの未行使残高もない。既存株主へのロックアップもあり、株式需給面での課題点は見当たらない。

A. 発行済み株式数 1,549,800株(単元100株、13.4に1:20株式分割後)
B. 公募 250,200株(うち自己株式50,200株)、増資によるオーバーアロットメント 73,500株
C. 売出し 240,000株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 0株
 E. うち潜在株式に算入する数 0株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 1,823,300株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者13名と金融機関1社に対して6ヵ月間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は、1,080千株。

 目論見書での横田製作所の想定発行価格は720円で、この価格に基づく公募による横田製作所の手取り概算額は約160百万円とされている。別途予定されている第三者割当増資による手取り上限額約52百万円と合わせた資金使途は、設備資金に約133百万円、残額は運転資金に充当する予定。

 設備資金の内訳は、加工設備(横中ぐり盤)の更新、鋳造設備(砂の再生処理装置)の更新、加工設備(旋盤、フライス盤等)の更新、試験設備(運転用電源装置)の更新。

情報開示の状況
開示なし
 横田製作所のウエブサイトには5月11日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。ニュースリリースすら掲載されておらず、早急なサイト改善が必要と思われる。


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