6090ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(6090 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

黒字化に至るステップが不透明
 バイオベンチャー企業であり、足元の業績として赤字が継続していることはいいが、どの商品が商品化に向けてどのステージにあり、どの程度の販売見込みがあるのか、といった黒字化に至るステップが示されていない。現状では、投資するに足るリターンの見込みが十分とは言い切れないと思われる。


連結データ(12.3期は個別、肩は対前期比(%))
決算期 12/3 13/3 13/9
売上高(百万円)
522
-4.9%
496

204
営業利益(百万円)
-106

-104

-82
経常利益(百万円)
-47

-93

-59
当期利益(百万円)
-46

-95

-60
総資産(百万円)
純資産(百万円)
511
264
425
173
363
114
株主資本比率(%) 51.7% 40.7% 31.4%
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
--
--
--
--
--
発行済株式数 5,476 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
--
48
--
32
--
21
配当(円/株) -- -- --

事業概要
メタボローム解析試験受託事業及びバイオマーカー開発事業
 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズは、当社ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズと販売子会社1社から構成された、慶応義塾大学発のベンチャー企業で、研究機関や企業のメタボローム解析試験受託とバイオマーカー開発を主たる事業として展開している。

 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズグループは、収益基盤の柱としてメタボローム解析事業、CE-MS法を国内外に普及させるための事業として、メタボロミクスキット事業及び人材派遣事業、将来の成長事業としてバイオマーカー事業を展開している。

 メタボローム解析事業では、主に製薬や食品等の民間企業、大学や公的研究機関からメタボローム解説試験を受託している。顧客は、解析する試料をヒューマン・メタボローム・テクノロジーズへ送付し、試料から代謝物質の抽出、CE-MS等による一斉分析、メタボローム解析の上、試験結果を報告書として納品する。メタボローム解析サービスで得られた代謝物質データは、製薬企業や大学、研究所では基礎生物学研究から薬剤効果及び毒性の評価等、食品企業では発酵プロセスの律速段階解析や機能性食品の機能評価に用いられている。

 バイオマーカー事業では、大学や診断薬企業との共同研究開発を通じて、メタボローム解析技術を用いたバイオマーカー探索及び臨床検査薬の研究開発を進めている。ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズでは、こうした研究開発を通じて得られたバイオマーカーの診断法を開発し、診断薬企業と協力して対外診断用医薬品として上市すること、また製薬企業が行う新薬や既存薬適応拡大を意図した臨床試験にその対外診断用医薬品を導入することで、研究開発に係る協力金や医薬品が上市された時の製品売上ロイヤリティを獲得する。

 メタボロミクスキット事業では、アジレント・テクノロジー社と共同で、企業、大学並びに公的研究機関向けに、メタボロミクスキットの販売を行っている。同事業では、アジレント・テクノロジー社製のキャピラリー電気泳動-飛行時間型質量分析計システムに、当社が開発・製造したメタボローム解析用試薬キット、限外濾過フィルター、サンプルの調製法や分析メソッド等のノウハウ、トレーニング、各種サポート等をパッケージ化し提供している。

 人材派遣事業では、試薬キットやサポートの提供により顧客の研究開発活動を支援するメタボロミクスキット事業と合わせて、人材面から顧客の研究活動を支援することを目的に、技術員・事務員を研究機関に派遣している。
収支の状況
営業赤字が依然として継続中
■13.3期実績
 メタボローム解析事業では、がん細胞のエネルギー代謝に特化した解析プランを開発し、販売を開始した。また、米国に販売子会社を設立し、本格的な営業活動を開始した。同セグメントの売上高は対前期比マイナス6.8%の減収、セグメント利益は同マイナス9.1%の減益となった。

 バイオマーカー事業では、公的な助成金を活用し、大うつ病性障害のバイオマーカーの開発を積極的に推進するとともに、海外の製薬企業複数社と共同開発及び技術導出のための事業提携に取り組んだ。また、シスメックスと共同で、糖尿病性腎症の早期発見マーカーの開発のための後ろ向き試験を実施すると共に、疼痛系疾患のバイオマーカー探索試験を進めた。この結果、売上高は対前期比+40.0%の増収、セグメント損失も対前期比で縮小した。

 メタボロミクスキット事業では、メタボロミクスキットの販売は1システムのみだったが、メタボローム解析の前処理工程で使用する限外濾過フィルターの販売が増加した。この結果、売上高は対前期比+9.1%の増収、セグメント利益は対前期比マイナス77.5%の減益となった。

 以上の結果、売上高は対前期比+4.9%の増収となったものの、営業損失・経常損失を計上した。

株式の状況
VC出資が多いものの大半はロックアップ対象、ストックオプションも大量に残る
 いわゆるバイオベンチャー企業であり、ベンチャーキャピタルからの出資が大量にある。但し、大半はロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高も大量にあり、上場後即行使が可能になるものだけで、発行済株式済の1割以上を占めている。

A. 発行済み株式数 3,885千株(単元100株、13.10に1:300株式分割後)
B. 公募 850千株、増資によるオーバーアロットメント 150千株
C. 売出し 571,500株(売出し元はベンチャーキャピタル40,500株、残は会社関係者と学校法人)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 646,500株
 E. うち潜在株式に算入する数 589,500株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 5,475,500株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 2,235千株
既存株主へのロックアップ情報:ベンチャーキャピタル16組合と会社関係者5名に対して90日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。対象株数は3,950千株。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
04年6月 4,500株 167円 06年7月〜14年5月
04年6月 285,000株 167円 06年7月〜14年5月
06年6月 30,000株 667円 08年7月〜16年5月
07年6月 60,000株 667円 10年6月〜17年5月
08年6月 67,500株 667円 10年8月〜18年5月
10年6月 139,500株 667円 12年12月〜20年5月
10年6月 3,000株 667円 13年5月〜20年5月
12年6月 24,000株 667円 14年6月〜22年5月
12年6月 33,000株 667円 15年3月〜22年5月

目論見書でのヒューマン・メタボローム・テクノロジーズの想定発行価格は1,300円で、この価格に基づく公募によるヒューマン・メタボローム・テクノロジーズの手取り概算額は約1,005百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限と合わせた資金使途は、166百万円をメタボローム解析事業等の質量分析計等の設備資金に、200百万円を連結子会社での運転資金への融資、残額は、バイオマーカー事業やメタボローム解析基盤技術開発のための研究開発費に充当する計画。

情報開示の状況
開示なし
 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズのウエブサイトには、11月29日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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