6074ジェイエスエスIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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ジェイエスエス(6074 JASDAQスタンダード)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:サービス業

今後の成長性と株式需給面でのリスクを考慮すると、高い評価は困難か
 年度によって実効法人税率が異なるために、当期利益の変動幅が大きいが、税前利益ベースでは、基本的に増益基調となっている。ただ、売上高も微増ではあるものの、人口増加が見込める首都圏ではなく、近畿圏をメインマーケットとしている点、スイミングスクールが比較的年少者・子供を主な対象としている点で今後の需要増は、一般的には見込みにくい。

 14.3期業績予想ベースのEPSに基づく、想定されている公募価格のPERは約13倍強となる。今後の成長性が見通しにくい点と、足元の株式需給で、ロックアップ対象とはなっていないベンチャーキャピタル保有株式が存在するリスクを考慮すると、想定されている公募価格以上での評価は、現時点では難しいとみられる。


個別データ(肩は対前期比(%))
決算期 11.3 12.3 13.3 14.3/予
売上高(百万円)
6,924
-0.1%
6,917
2.3%
7,077
3.0%
7,286
営業利益(百万円)
327
-27.7%
236
30.8%
309
17.7%
364
経常利益(百万円)
249
-23.4%
191
38.2%
264
17.1%
309
当期利益(百万円)
299
-57.7%
126
129.2%
290
-46.8%
154
総資産(百万円)
純資産(百万円)
4,494
762
4,559
888
4,896
1,156
--
--
株主資本比率(%) 16.9% 19.5% 23.6% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
5.5%
39.3%
4.2%
14.2%
5.4%
25.1%
--
--
発行済株式数 2,074.9 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
144
367
61
428
140
557
74
--
配当(円/株) -- 5 7 7

事業概要
スイミングスクールの運営、指導業務の受託及び水着等の販売
 ジェイエスエスは、スイミングスクール、テニススクール、フィットネスクラブ等からなる会員制スポーツクラブを経営している。近畿圏を地夕診として北海道から沖縄まで、13年3月末時点で直営事業所56ヶ所、受託事業所27ヶ所を運営している。

 直営事業所は、スイミングスクール54事業所、テニススクール2事業所で、地域マーケットの状況を捉え、年齢・体力・目的に合わせて、ジェイエスエス独自の水泳指導要領に沿ったプログラムとコースを配置し、スクールの運営を行っている。

 受託事業では、施設を所有しスイミングスクールを経営する事業者との間で、スイミング指導及び監視業務等の業務受託契約を締結している。当該業務受託契約に基づいて、ジェイエスエスのスタッフを各施設に常駐させ、ジェイエスエス独自の水泳指導要領に沿ったプログラムとコースを配置し、スクールの運営を行っている。

 商品売上関連では、直営事業所において直接会員等にスポーツ用品等の販売を行うとともに、他社が経営する受託事業所に対しても、スポーツ用品等の販売を行っている。
収支の状況
年度により実効法人税率が異なるが、基本的に増益基調
■12.3期実績
 東日本大震災の影響により、東日本エリアの4校が被災し、数か月間休業となる中。ジェイエスエスでは現会員からの紹介による新規入会者の獲得拡大を図るため、新規に会員紹介制度を導入し、販売促進に努めた。

 当期末の会員数は対前期比+0.2%の増加となった。新規事業所としては、松阪市で1校を開校した一方、名古屋市守山区で1校を閉鎖し、近隣スクールに統合した。

 この結果、当期末の直営事業所は54、受託事業所は28となった。売上高は対前期比マイナス0.1%の減収となり、営業利益・経常利益は共に、対前期比マイナス20%超の減益となった。

■14.3期予想
 前期の既存事業所の会員動向と新規事業所の会員増加予測、商品の社外販売の拡大等を織り込み、売上高は対前期比+3.0%の増収の見通し。

 費用面では、新規事業所開設に伴う売上原価等の増加を見込むものの、増収に伴い、営業利益・経常利益では共に、対前期比+約17%の増益の見通し。

株式の状況
VC出資分でロックアップ対象でないものが多くあり
 ストックオプションは全数が即行使可能な状況になっているが、ボリュームは大きくない。一方ベンチャーキャピタルからの出資ウエイトは、公募前の段階で半分近くになっている。ロックアップの対象になっていないものも多く、影響は無視できない規模となる。

A. 発行済み株式数 1,958,028株(単元100株)
B. 公募 300,000株(うち自己株式245,000株)、増資によるオーバーアロットメント 75,000株
C. 売出し 200,000株(売出し元はベンチャーキャピタル)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 61,900株
 E. うち潜在株式に算入する数 61,900株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 2,074,928株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 912,500株
既存株主へのロックアップ情報:会社関係者9名、ベンチャーキャピタル5組合、法人1社に対して180日間。但し、発行価格の1.5倍以上での市中取引は可能。対象株数は、約1,160千株

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
10年6月 61,900株 1,000円 12年6月〜15年6月

 目論見書でのシェイエスエスの想定発行価格は1,000円で、この価格に基づく公募によるジェイエスエスの手取り概算額は約266百万円とされている。資金使途は、JSSスイミングスクール守口の新規事業所開設資金に150百万円、新規会員獲得のための広告宣伝費に70百万円、直営事業所の修繕維持費に46百万円を充当する予定。

 別途予定されている第三者割当増資の手取概算額上限69百万円は、運転資金に充当する予定。

情報開示の状況
開示なし
 ジェイエスエスのウエブサイトには5月25日時点で、投資家向け情報開示のページは設置されていない。


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