4588オンコリスバイオファーマIPO=新規公開株式の上場目論見書に基づいた、銘柄・企業分析、初値予想・適正株価水準の想定
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オンコリスバイオファーマ(4588 東証マザーズ)IPO

公募価格バリュエーションと初値予想等

セクター:医薬品

創薬ベンチャー投資として割り切りが必要
 抗癌、抗HIV薬をメインとした、創薬ベンチャー。現在のところ、市場投入が確実な開発中製品はない。好調なIPO市況を背景に、一時的に価格が上昇する可能性はあるものの、当面の株式取得は、ベンチャー投資として割り切って行う必要があると思われる。


個別データ、11.12期のみ連結(肩は対前期比(%))
決算期 11/12 12/12 13/9 13/12予
売上高(百万円)
186
113.6%
397

0

200
営業利益(百万円)
-218

-141

-408

-816
経常利益(百万円)
-74

-99

-340

-769
当期利益(百万円)
45

-103

-342

-771
総資産(百万円)
純資産(百万円)
588
340
800
472
572
131
--
--
株主資本比率(%) 57.8% 59.0% 22.9% --
ROA(%、経常利益)
ROE(%、当期利益)
--
13.2%
--
--
--
--
--
--
発行済株式数 9,914.7 (修正後、千株)
EPS(円/株)
BPS(円/株)
5
34
--
48
--
13
--
--
配当(円/株) -- -- -- --

事業概要
癌や重症感染症を対象にした創薬事業
 オンコリスバイオファーマの事業セグメントは、医薬品事業と検査薬事業となっている。

 医薬品事業は、医薬品の研究・開発・製造・販売を事業目的としており、検査薬事業は、検査薬の研究・開発・製造・販売、および検査機器の開発・製造・販売・検査サービスの提供を事業目的としている。

 医薬品事業においては、新規抗HIV薬OBP-601のライセンス先からのライセンス収入を得ることに加え、ウイルス製剤であるOBP-301をはじめとする医薬品候補品の開発を、初期臨床試験または外部評価が可能なステージまで進め、製薬企業にライセンスアウトし、開発進捗に応じたマイルストーン収入を得るとともに、上市後はロイヤリティ収入を得ることを基本的な事業方針としている。

 検査薬事業では、遺伝子改変ウイルスを用いた検査薬OBP-1101を用いた血中浮遊癌細胞検出システムをはじめとする、各種ウイルスによる特殊検査プラットフォームを確立し、受託検査を行う他、国内外の検査会社や医療機関に販売していくことを、基本的な事業方針としている。

 医薬品事業での主なパイプラインは以下の通り。
開発コード / 対象領域 / 開発ステージ
1. 腫瘍溶解ウイルス
・OBP-301 / 肝臓癌・食道癌 / フェーズI 臨床試験
2. 低分子医薬
・OBP-601 / HIV感染症 / フェーズIIb 臨床試験
・OBP-801 / 腎臓癌 / 前臨床試験
・OBP-AI-001 / HCV感染症 / 探索
・OBP-AI-002 / HIV感染症 / 探索
収支の状況
当面は研究開発段階につき、赤字継続
■12.12期実績
 医薬品事業では、ライセンス契約を締結済のHIV感染症治療薬を、2017年アメリカでの上市を目処として開発を進めている。当期には臨床試験の投薬が開始され、マイルストーン収入を受領した。

 腫瘍溶解ウイルスは、台湾の会社と締結した戦略的アライアンス契約に基づき、肝臓癌を対象とした臨床試験の準備を進めている。2009年に導入した新規分子標的抗癌剤は、国内大手製薬企業で評価を行っている。

 検査薬事業では、血中浮遊癌細胞検査薬の特性開発を進めている。OBP-401の研究目的受託調査を開始した他、事業化に向け複数の医療機関と患者の血液検体を用いたフィージビリティスタディを継続している。ただし、売上げの計上には至っていない。

 以上の結果、売上高は対前期比約2倍強の増収となった。営業収支以降では、営業損失・経常損失を計上している。

株式の状況
VC出資あるが大半はロックアップ対象、ストックオプションは即行使可能とみられる
 ベンチャーキャピタルからの出資があり、ウエイトは大きいものの、大半はロックアップの対象となっている。ストックオプションの未行使残高があり、1割程度の希薄化効果を持つ。こちらは、上場後全数が即行使可能になるとみられる。

A. 発行済み株式数 6,690,700株(単元100株、13.3に1:100株式分割後)
B. 公募 1,820,000株、増資によるオーバーアロットメント 333,000株
C. 売出し 400,000株(売出し元はベンチャーキャピタル290千株、残は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし
D. ストックオプション等の残高総数 1,071,000株
 E. うち潜在株式に算入する数 1,071,000株
F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 9,914,700株

【参考】(株数は売り出し考慮前)
ベンチャーキャピタルの推定保有株数 2,528,500株
既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者7名と、ベンチャーキャピタル5組合に対して180日間。但し、VCについては、発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能。その他株主11名に対して90日間。上記に含まれないVC1組合について、上場から90日間は1,600千株、91日目から180日間は800千株の譲渡制限あり(発行価格の1.5倍以上での市中売却は可能)。

表2 ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議  対象株数 行使価格 行使期間
04年5月 100,000株 100円 06年6月〜14年4月
10年10月 275,000株 200円 12年11月〜20年10月
10年10月 105,000株 200円 10年10月〜16年12月
11年12月 591,000株 1,000円 13年12月〜21年12月

 目論見書でのオンコリスバイオファーマの想定発行価格は2,420円で、この価格に基づく公募によるオンコリスバイオファーマの手取り概算額は約4,024百万円とされている。

 別途予定されている第三者割当増資の手取り概算額上限738百万円と合わせた資金使途は、現在のパイプラインに将来のパイプラインも含めた医薬品事業の研究開発費として3,903百万円、検査薬事業の研究開発費として720百万円、残額は将来の研究開発費に充当する予定。

情報開示の状況
開示は一応あり
 オンコリスバイオファーマのウエブサイトには、投資家向け情報開示のページが既に設置されている。現在掲載されているコンテンツは、上場承認のプレスリリース程度となっている。


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